犬の口が開かない時に考えられる病気3選!治療法や予防法は?

犬の口が開かない時に考えられる病気3選!治療法や予防法は?

愛犬が口をなかなか開かない時は主に口や顎に異変が起きている可能性があります。口が開かない時に考えられる主な病気とは?それぞれの病気の症状を紹介するとともに治療法、予防法もお伝えしていきます。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬の口が開かないときに考えられる病気3選!治療法や予防法は?

病院で口元を診察されている犬

「愛犬がなぜか口を開いてくれない!」そんなときは主に口や顎に問題を抱えている、もしくは病気になっている可能性があります。今回は、犬の口が開かないときに考えられる病気を3つご紹介していきます。

1.咀嚼筋炎(そしゃくきんえん)

目を閉じて口を大きく開ける犬

咀嚼筋炎とは

犬の口が開かなくなる病気として有名なのが『咀嚼筋炎』です。咀嚼筋炎は、下あごの運動に関わる筋肉が炎症を起こしたり萎縮したりしてしまう免疫性の病気です。食べものを噛み砕くときに必要な筋肉が炎症をしているので口を動かそうとしたときに痛みを感じ、口を開けなくなってしまうことが多いそうです。痛みや炎症以外にも、食欲がなくなる、よだれが出る、発熱、アゴまわりが腫れるといった症状があります。

治療法

咀嚼筋炎は免疫抑制剤が効果的だと言われています。また、口を開けられなくてご飯を食べられない場合は、チューブを使って直接胃に栄養を流し込む必要も場合によってはあるみたいです。

予防法

咀嚼筋炎は残念ながら原因がハッキリと解明されていないため、効果的な予防方法はないそうです。とはいえ、愛犬の顎に異変が起きている場合は、『いつもより元気がない』『食欲がない』『よだれが出ている』『口を開けにくそうにしている』といった初期症状が出ることが多いので、少しでも愛犬の様子がおかしいと感じた場合は、できるだけ早く病院に連れて行くようにしてあげてください。

2.口内炎

犬の歯を調べる人の手

口内炎とは

犬の口内炎は人間の口内炎よりも症状が酷い場合が多いそうです。『潰瘍性口内炎』が多くとても痛みを感じる病気として知られています。そんな口内炎の症状としては主に以下のものがあります。

  • 痛みがある
  • 腫れる
  • ただれる
  • 水泡ができる
  • 口臭が酷くなる
  • 粘り気のあるよだれが出る
  • 熱が出る
  • 食欲不振

など

犬の口内炎の原因には様々なものが考えられるそうです。例えば、他の病気によって口内炎になる。ウイルスに感染して発症する。免疫力の低下や栄養不足によるもの。毒のあるものに触れることで口内炎になる場合もあるみたいですよ。

治療法

口内炎の治療としてはそれぞれの原因や症状にあった治療法が必要となります。ちなみに、例えば病気が原因であればその原疾患の治療も行う、炎症がひどい場合には消炎剤を使用して治療する、といった方法が多いみたいです。また、歯周病が原因で口内炎になった場合は、歯石を除去したり抜歯をしたりするといった治療が必要となるそうです。

予防法

口内炎の予防法は、主に人間の口内炎の予防法と同じと考えていいかと思います。栄養をしっかりとる。免疫力が低下しないように運動をさせて健康的な体作りをする。愛犬にストレスを感じさせないようにする。といった方法が予防法の補助的な一つとなります。また、歯肉炎や歯周病なども口内炎になる原因の1つなので、歯磨きなどをして口の中を清潔に保つことが大切といえるでしょう。

ですので、愛犬の口に異常がないか毎日チェックしてあげるようにしてあげてくださいね。

3.顎関節症

獣医師に口元をみてもらう犬

顎関節症とは

顎関節症は、頭の骨と顎の骨を繋いでいる関節が炎症を起こすことで起こる病気です。関節が炎症を起こしてしまうと口を開けようとしたときに痛みが発生するため、症状が悪化するほど口を開けるのが苦痛になってしまうそうです。顎関節症の原因は様々あるそうですが、事故やケガによるものなど原因として考えられるみたいです。また、老化や歯周病が原因となる場合もあるようですよ。特に固いものをかじるのが好きな犬は、関節を痛めやすいので注意が必要といえます。

治療法

顎関節症が軽度の場合は、炎症を抑える薬を使用したり手術を行ったりすることで治療することができるそうです。しかし、顎の関節が変形するほど症状が悪化してしまった場合は、手術をしても完治するのは難しいみたいです。また、口を開けなくなってしまった場合は、チューブを使って直接胃に食べ物や水を送ることになるそうですよ。

予防法

顎関節症は、なるべく顎の関節に負担をかけないようにすることが大切といえます。例えば、顎に負担をかけないように蹄などの固いものをあげない、などが予防法の一つとして考えられます。また、歯周病などが原因になることもあるので、口の中をいつも清潔に保てるように気をつけてあげてくださいね。

まとめ

座ってこちらをみつめるダックスフンド

犬は口や顎の病気を発症してしまうと、痛みによって口を開けられなくなることがあります。悪化してしまうと激痛を感じ食事ができなくなってしまう場合が多いので、早い段階で気づいてあげることが大切といえるでしょう。もし、愛犬の状態を見て少しでも様子がおかしいと思ったときは、すぐ病院に連れて行くようにしてあげてくださいね。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。