犬の口が開かないときに考えられる病気3選!治療法や予防法は?
「愛犬がなぜか口を開いてくれない!」そんなときは主に口や顎に問題を抱えている、もしくは病気になっている可能性があります。今回は、犬の口が開かないときに考えられる病気を3つご紹介していきます。
1.咀嚼筋炎(そしゃくきんえん)
咀嚼筋炎とは
犬の口が開かなくなる病気として有名なのが『咀嚼筋炎』です。咀嚼筋炎は、下あごの運動に関わる筋肉が炎症を起こしたり萎縮したりしてしまう免疫性の病気です。食べものを噛み砕くときに必要な筋肉が炎症をしているので口を動かそうとしたときに痛みを感じ、口を開けなくなってしまうことが多いそうです。痛みや炎症以外にも、食欲がなくなる、よだれが出る、発熱、アゴまわりが腫れるといった症状があります。
治療法
咀嚼筋炎は免疫抑制剤が効果的だと言われています。また、口を開けられなくてご飯を食べられない場合は、チューブを使って直接胃に栄養を流し込む必要も場合によってはあるみたいです。
予防法
咀嚼筋炎は残念ながら原因がハッキリと解明されていないため、効果的な予防方法はないそうです。とはいえ、愛犬の顎に異変が起きている場合は、『いつもより元気がない』『食欲がない』『よだれが出ている』『口を開けにくそうにしている』といった初期症状が出ることが多いので、少しでも愛犬の様子がおかしいと感じた場合は、できるだけ早く病院に連れて行くようにしてあげてください。
2.口内炎
口内炎とは
犬の口内炎は人間の口内炎よりも症状が酷い場合が多いそうです。『潰瘍性口内炎』が多くとても痛みを感じる病気として知られています。そんな口内炎の症状としては主に以下のものがあります。
- 痛みがある
- 腫れる
- ただれる
- 水泡ができる
- 口臭が酷くなる
- 粘り気のあるよだれが出る
- 熱が出る
- 食欲不振
など
犬の口内炎の原因には様々なものが考えられるそうです。例えば、他の病気によって口内炎になる。ウイルスに感染して発症する。免疫力の低下や栄養不足によるもの。毒のあるものに触れることで口内炎になる場合もあるみたいですよ。
治療法
口内炎の治療としてはそれぞれの原因や症状にあった治療法が必要となります。ちなみに、例えば病気が原因であればその原疾患の治療も行う、炎症がひどい場合には消炎剤を使用して治療する、といった方法が多いみたいです。また、歯周病が原因で口内炎になった場合は、歯石を除去したり抜歯をしたりするといった治療が必要となるそうです。
予防法
口内炎の予防法は、主に人間の口内炎の予防法と同じと考えていいかと思います。栄養をしっかりとる。免疫力が低下しないように運動をさせて健康的な体作りをする。愛犬にストレスを感じさせないようにする。といった方法が予防法の補助的な一つとなります。また、歯肉炎や歯周病なども口内炎になる原因の1つなので、歯磨きなどをして口の中を清潔に保つことが大切といえるでしょう。
ですので、愛犬の口に異常がないか毎日チェックしてあげるようにしてあげてくださいね。
3.顎関節症
顎関節症とは
顎関節症は、頭の骨と顎の骨を繋いでいる関節が炎症を起こすことで起こる病気です。関節が炎症を起こしてしまうと口を開けようとしたときに痛みが発生するため、症状が悪化するほど口を開けるのが苦痛になってしまうそうです。顎関節症の原因は様々あるそうですが、事故やケガによるものなど原因として考えられるみたいです。また、老化や歯周病が原因となる場合もあるようですよ。特に固いものをかじるのが好きな犬は、関節を痛めやすいので注意が必要といえます。
治療法
顎関節症が軽度の場合は、炎症を抑える薬を使用したり手術を行ったりすることで治療することができるそうです。しかし、顎の関節が変形するほど症状が悪化してしまった場合は、手術をしても完治するのは難しいみたいです。また、口を開けなくなってしまった場合は、チューブを使って直接胃に食べ物や水を送ることになるそうですよ。
予防法
顎関節症は、なるべく顎の関節に負担をかけないようにすることが大切といえます。例えば、顎に負担をかけないように蹄などの固いものをあげない、などが予防法の一つとして考えられます。また、歯周病などが原因になることもあるので、口の中をいつも清潔に保てるように気をつけてあげてくださいね。
まとめ
犬は口や顎の病気を発症してしまうと、痛みによって口を開けられなくなることがあります。悪化してしまうと激痛を感じ食事ができなくなってしまう場合が多いので、早い段階で気づいてあげることが大切といえるでしょう。もし、愛犬の状態を見て少しでも様子がおかしいと思ったときは、すぐ病院に連れて行くようにしてあげてくださいね。