犬と冬にドライブする時のポイント6つ

犬と冬にドライブする時のポイント6つ

愛犬との冬のドライブを楽しむためには、どのようなことに気をつけると良いのか、6つのポイントを考えてみました。こまめに休憩をとりながら安全運転で出かけてみましょう。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

愛犬とドライブ!冬なら安心!?

車の窓から顔を出す犬

暑い夏、愛犬とのドライブには熱中症という大きな危険があることを、みなさんもよくご存知かと思いますが、冬なら大丈夫!というわけではありません。

愛犬とのドライブには、冬にも注意しなければならないことがたくさんあります。愛犬と冬のドライブを楽しむためには、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイントをいくつかご紹介します。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント①「愛犬の体調をよくチェックする」

車のシートの上で寛ぐ犬

冬に限ったことではありませんが、ドライブ当日、急に体調を崩してしまう犬もいるかもしれません。朝の排泄の調子はどうだったか、朝ごはんはしっかり食べることができたかなど、愛犬の体調をよくチェックしてからドライブに出かけるようにしましょう。

持病がある犬と一緒に長時間のドライブになる場合には、前日までに病院で体調のチェックをしてもらうのも良いのではないでしょうか。

愛犬とドライブに行くぞ!と張り切る飼い主さんの心情が愛犬にも伝わり、ソワソワと落ち着きがなくなることや、何が起きるんだろうか、と不安でドキドキする犬もいるかもしれません。

ふだんとは違うちょっとした変化にも犬は敏感です。その変化が体調にも変化をもたらすかもしれません。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント②「安全で優しい運転を心がける」

ハンドルに手を置いている犬

これも季節に関係ありませんが、ふだんはちょっと、荒々しい運転をしてしまうこともあるという飼い主さんも、愛犬とのドライブでは安全に優しい運転を心がけるようにしましょう。愛犬や同乗者だけではなく、いつも以上に周りへの思いやりある運転が必要です。

トリミングや病院へ連れて行くときの短時間のドライブでは車酔いをしない犬も、長時間のドライブでは車酔いをしてしまうことがあります。急な発進・急な加速・急なブレーキなどは、安全ではないばかりか犬を車に酔いやすくさせてしまいます。普段よりゆっくりの停止や発進を心掛けましょう。

また標高差に弱い犬もいるようなので、峠道や山間部をドライブするときは、犬の体調の変化に注意しながら運転するようにしましょう。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント③「犬をどこに乗せるのか」

扉の開いたケージから顔を出す犬

冬に限らず、運転席での抱っこはもちろんNGです。助手席や後部座席などで、せっかくのドライブだからと飼い主さんの膝の上に乗せて景色を見せながら走ってあげたい、と思われるかもしれません。しかし、それも良くありません。

キャリーやクレートなどに入ったりシートベルトをしたりして、きちんと犬の居場所が固定されずにドライブをすることは、犬にとっては危険でしかありません。ふいに犬が運転の邪魔をして、交通事故を起こすことも考えられます。また、飼い主さんやドライバーさんが、どんなに安全に注意して運転をしていても、周りを走っている車のドライバーさんによって事故にあうこともあり、そんな時に犬が飼い主さんの膝の上にいたり車内で自由に動いていたりしたら、犬の身は危険にさらされます。

「後部座席に座る飼い主さんが抱っこしていた小型犬が、事故によって車の外に投げ出されてしまった。」「割れたフロントガラスが飛んできたことで亡くなってしまった。」などという恐ろしい事故の話を聞いたこともあります。

車内では犬は、頑丈なケージやクレートを車のシートに固定し、その中で過ごさせてあげるのが安全です。網のケージなら、置き場所によっては景色を見ることができるでしょう。最低限、犬用のシートベルトを使って犬が車内を自由に動き回らないようにした方が良いでしょう。それじゃあドライブの意味がない!と思われるかもしれませんが、愛犬連れのドライブは、車で一緒に目的地に行くまでのものと考え、楽しみは目的地に着くまでとっておきましょう。車の窓から顔を出し、自分が疾走しているかのように吹く風を楽しむ犬も多いですが、安全面について言えばそれもやめさせましょう。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント④「車酔いに注意」

運転席の女性を見つめる犬

犬にも車酔いをする子がいます。車酔いをすることが分かっているけれども車に乗る必要がある場合には、事前に酔い止めの薬を動物病院で処方してもらって下さい。車に乗る何分前にどのくらいの量を飲むのか、病院からの指示を守りましょう。

ポイント②やポイント③とも関連しますが、ドライブ中の揺れがひどかったり犬が自分でふんばる必要があると、よけいに酔いやすくなります。車酔いする犬の場合は特に、安全なキャリーやクレートに犬をいれ、さらにそれが動いたり揺れたりしないようにしっかりと固定して下さい。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント⑤「暖房はつける?つけない?」

雪が積もった車の窓から顔を出す犬

犬と人とでは体感温度が違いますし、キャリーやクレートに入っている犬であればなおさらです。愛犬が緊張している場合には、さらにクレート内と愛犬は暑くなりやすいでしょう。愛犬のことを思い、人にはちょっと肌寒いけれど車の中を少し温める程度に効かせている程度だと思っている暖房ですら、犬にとっては暑すぎることがあります。

暑がってパンティングを激しくしていないか、水を欲しがっていないか、クレート内の換気は十分にされているかなど、配慮しながら暖房を使用するようにしましょう。

こまめに外の冷たい空気を入れてあげるのも良いです。私は愛犬との冬のドライブには、暖房は使用せずに服を着せ、暖かいブランケットを用意するなどして対応しています。人の足元にだけ暖房をつけることもできますよね。

愛犬と冬のドライブを楽しむためのポイント⑥「車の中でお留守番させないで!」

車のシートのクッションの間にいる犬

暑い夏、飼い主さんがお買い物をしている、ほんの数分の間、車の中でお留守番をさせられてしまった犬が熱中症になり亡くなってしまう、という悲しい事故が起きています。

寒い冬なら熱中症になる心配はないから、車の中でお留守番させても大丈夫なのか。
いいえ、ダメです。絶対に車の中でお留守番させないでください。

窓を少し開けていれば大丈夫なのか。それもダメです。
真冬でも、よく晴れたお天気の良いは日差しが強く、車の中の温度が高くなってしまうことがあります。冬に車の中でお留守番していた犬が、熱中症になってしまうケースも聞いたことがあります。

逆に、全く防寒をしていなかった犬が、冬の寒さに凍え、体調を崩してしまうケースも考えられます。気候は地域によって大きく差がありますが、犬を車の中でお留守番させてはダメな理由は、気候に関係するものだけではありません。飼い主さんの目が届かないところに犬を放置すれば、何が起こるか分かりませんし、万が一のことがあっても対応できません。愛犬をひとりぼっちで車の中に残していくのは季節に関係なくやめましょう。

まとめ

駐車場にいる犬の後ろ姿

長時間ドライブの際は、こまめに休憩をとり、トイレや水分補給をさせてあげましょう。外の空気を吸わせてあげるだけでも、リラックスしたり車酔いを和らげることができます。

数分でも良いので、外の空気を吸いながら歩く時間もあると良いと思います。人も、休憩や気分転換をすることで気分や体調が良くなりますが、犬も同じだと思います。安全に快適に楽しく、愛犬とドライブを楽しめると良いですよね。

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