犬が食道炎になる原因や症状、対処法まで

【獣医師監修】犬が食道炎になる原因や症状、対処法まで

犬も人間と同じように食道炎になってしまうことがあります。初期症状には気づきにくく、重症化しやすい病気です。犬が食道炎になる原因・症状・対処法をまとめてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の食道炎~原因・症状・対処法~

横たわって聴診器の検査を受ける犬

食道炎は、人間の病気としてはよく耳にするのですが、犬にも食道炎が起きることがあります。
食道とは、口と胃とを繋いでいるものであり、食べた物が通っていく部分です。
食道の内側に炎症が起きることを食道炎と呼んでいます。

私も食道炎になってしまったことがあるのですが、水を飲むことさえも痛みがあってつらいものです。
我慢強い犬にとっては、もっとつらい病気なのではないかと思います。
決して珍しい病気ではなく、全ての犬に起きる可能性のある病気です。

愛犬が食道炎になってしまったときのために、どのようなことが原因であり、どのような症状が起き、どのような対処が必要であるのかを知っておくと良いのではないでしょうか。
食道炎の主な原因と、症状と対処法についてご紹介します。

犬の食道炎の原因

診察台の上の垂れ耳の黒い犬

原因その①「刺激物を食べてしまった」

犬に刺激物を食べさせてはいけないとよく言いますが、飼い主さんが意図的に与えることはないとしても、犬が誤って刺激物を食べてしまうことがあります。
家庭にある物の中では、たばこ・アロマオイル・唐辛子・風邪薬(人間用)・殺虫剤などです。

まさか食べることはないだろうと、テーブルの上に置いていたたばこの箱をおもちゃのように遊んでしまい、箱の中に入っていたたばこを取り出して飲み込んでしまった、というケースがあります。
食道炎になること以上に、中毒を起こし命にかかわる事態になる恐ろしい刺激物が家庭の中にもたくさんあります。十分注意してください。

原因その②「食道を傷つけてしまった」

画鋲やクリップやアクサセリーなどの異物を飲み込んでしまったことで食道が傷つき、炎症を起こしてしまうことがあります。
食道を傷つけてしまうものは異物だけではありません。

実は、私の愛犬のポメラニアンが大きめのリンゴを噛まずに飲み込んでしまい、食道が傷だらけになってしまったことがありました。
治療中は食事をすることもできず、本当に申し訳ない思いでした。
また、ボタン電池などの電池類は食道に触れることで熱を発します。
そうすると、その熱によって食道が焼けただれてしまうことがありますので、十分に注意したいですね。

原因その③「胃酸が逆流してしまった」

人間の場合も犬の場合も多いのですが、胃酸が逆流してしまったことが食道炎の原因になることがあります。
胃酸によって食道が焼けてしまい、炎症を引き起こします。これを逆流性食道炎と呼んでいます。犬の胃酸が逆流してしまう原因として考えられるのは、空腹の時間が長くなってしまったから、というものがあります。

犬の食道炎の症状

地面に嘔吐する犬

犬の食道炎は発症してからすぐに症状が出るわけではありません。
痛みを感じている可能性はありますが、我慢強い犬なので、そう簡単に訴えることはありません。多少の痛みがあっても、いつも通り食事をすることがほとんどです。
そのため、飼い主さんが症状に気づいた頃には重度な症状が起きている可能性が高いです。

  • 食欲がなくなる
  • 食事をしなくなる
  • 血の混じった嘔吐

このような症状がみられる場合があります。

嘔吐物に血が混じるのは、食道から出血しているというサインです。
かなり食道が傷つけられてしまっているということがわかります。

食道炎の初期症状

  • 食事はするけれど、いつもより食べるスピードが遅い
  • 食事はするけれど、飲み込むときの様子がおかしい
  • 首の周りに触れられることを嫌がる
  • ヨダレがたくさん出る

初期症状にはこのようなものがあります。
何だか食べづらそうにしているなと感じたら、食道に軽い炎症が起きている可能性があります。

重症化した食道炎の症状

  • 食事をしなくなる
  • 血の混じった嘔吐
  • 吐血する
  • 食べたものをすぐに吐き出す
  • 水を飲まなくなる
  • 呼吸困難になる
  • 痛みで鳴き声をあげる

明らかにおかしいと感じることができる症状ばかりです。すぐに病院へ連れて行ってください。
重症化してしまった食道炎は、食道狭窄症などの合併症を引き起こすことがあります。

犬が食道炎になったときの対処法

獣医師の診察を受けるダックスフンド

すぐに病院へ連れて行ってください。
初期症状のうちに発見し早期治療することで、痛みや苦しみを悪化させずに済みます。
休診日や夜間である場合は、無理に食事はさせず、水分補給のみしっかり行ってあげましょう。
痛みで水を飲むこともできなくなってしまうことがありますが、脱水症状を防ぐため、飼い主さんの手で水を飲ませてあげてください。

まとめ

診察台に乗せられた犬の足元

食道炎の検査では、バリウムによるレントゲン検査や内視鏡による検査が行われることがあります。現状をしっかり把握し治療にあたることが大切です。麻酔をかけることが危険だと判断した場合は内視鏡検査は行われないこともあります。食道炎の治療は抗生剤や消炎剤の投与が中心になります。
獣医さんとよく相談と話合いをし、検査や治療について考える必要があると思います。

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