梅雨の時期になりやすい犬の皮ふトラブル
梅雨の時期は菌が繁殖しやすく、私たち人間も犬も皮ふトラブルを引き起こしやすくなります。特に被毛に覆われている動物達は私達以上に菌が繁殖しやすい状態にあります。こまめにチェックしてあげるとよいでしょう。
では、具体的にどのような皮ふトラブルが起こるのでしょうか?
1.外耳炎
外耳炎は比較的かかりやすい病気で、特に耳の垂れている犬種やフレンチブルドックなど皮膚の弱い犬種は要注意です。外耳炎の症状について下記にまとめてみました。
- しきりに首のあたりを痒がる
- 頭をブンブン振る
- 耳が臭い
- 耳にただれがある
- 床に耳を擦り付ける
- 耳から出血してる
一見首のあたりを掻いていると耳とは関係ないような気がしますが、犬は耳を掻く事が出来ませんから、後ろあしを使い耳に近い首のあたりを掻いたりする事があります。
日頃から、観察しブラッシングのついでに耳のニオイを嗅いだり、痒がる素振りはないか確認してあげるとよいでしょう。
主な原因は、耳ダニ、真菌、細菌、アレルギー疾患や虫やゴミの異物混入、できものなどです。
治療は初期であれば耳に点眼薬を垂らして治療します。耳ダニの場合は駆除剤を使用、痒みがひどい場合は、洗浄したり抗生物質や内服薬での治療になり、数回の通院が必要です。
2.アレルギー性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎には食べ物によるアレルギーといわゆるアトピーがあります。食べ物によるアレルギー以下の特徴があります。
- 1歳未満に痒みを発症
- 下痢や吐き気
- 便が1日3回以上
- 1年中痒がる
- 顔を中心とした痒み
対処法としてはアレルギー検査や除去食試験を行いどの食べ物が原因かを追求する必要があります。
アトピーによるものは環境が主な原因です。
- カビ
- 花粉
- ハウスダスト
- ダニ
対処法としては空気清浄機を使ったり、換気をこまめにしたりシャンプーをしてあげるとよいでしょう。
3.膿皮症
皮膚上で菌が繁殖して膿を排出した状態です。膿皮症は場所によって症状が違います。膿皮症の種類は下記の通りです。
- 表面性膿皮症
- 表在性膿皮症
- 深在性膿皮症
犬の場合、上記の3種類があります。治療は抗生物質の投与や抗生剤などの外用薬、抗菌性のシャンプーなを使います。
皮膚病の対策をする場合、ノミダニ予防は必須です。トリミングで通常より短めにカットすると、皮膚の様子もわかりやすくお手入れが楽になります。シャンプーをし、皮膚の細菌数を減らしアレルゲンを除去することは大切ですが、頻繁に洗ったり、力を入れすぎのシャンプーは逆効果です。
4.耳疥癬
耳の中でミミヒゼンダニが繁殖した状態です。耳疥癬の主な症状は以下になります。
- 黒い耳垢がたまる
- 耳の黒ずみ
- 耳が臭い
- 頭を振る
- 耳の周辺を掻く
耳疥癬の特徴は黒くパラパラした耳垢が大量に出ることです。分かりやすい症状で、掃除をしてもすぐ耳垢がたまり、掃除をしてもきりがない状態になります。また、痒みが激しいのでしきりに耳を気にします。おかしいと思ったら獣医さんに相談しましょう。
治療は皮膚にミミヒゼンダニに効果のある薬を滴下します。ほかには、こまめな耳掃除を行い耳を清潔にしましょう。
まとめ
全てに共通する事は、よく犬を観察しブラッシングやシャンプーなど日頃から清潔にしてあげること。また湿度にも気をつけ菌を繁殖させないことです。湿度計などで室内の湿度管理や空気清浄機を利用したり、シャンプーをあまり出来ない家庭では拭いたりブラッシングするだけでもだいぶ違います。
犬は痒くても全てに手が届くわけではありません。皮膚病はなかなか治りにくく時間がかかります。早めに気付けば治療も短く済みます。愛犬の為にも梅雨の時期は特によく観察してあげましょう。
ユーザーのコメント
40代 男性 たじゃ
皮膚病予防と早期治療になると聞いてる。
そのついでに、耳、目、お腹、足裏のチェックも大切です。