犬のパピローマウイルスとは?
パピローマウイルスとは、犬の皮膚病、皮膚乳頭腫と言われるイボの原因としてよく知られているウイルスです。
パピローマウイルスに感染しやすい犬
- 免疫が弱い時期の仔犬
- 高齢の犬
- 病気にかかって体力が衰えた犬
パピローマウイルスに感染した犬との直接の接触や、環境を介して感染します。つまり、いつもの散歩道で他の犬の尿や唾液から感染することもあるでしょうし、ドッグランなど他の犬に触れあう機会があれば感染する確率も上がるかもしれません。
そして感染して、数ヵ月経ってからイボとなるので、どこで感染したかを特定するのも難しいとも言えます。そもそもパピローマウイルスは人、馬、牛、ウサギなど様々な動物に感染する、世界中にどこにでもある一般的なウイルスです。そして、数百種類の様々な型があります。
人に感染するものは「ヒトパピローマウイルス」といい、イボや良性腫瘍に発展します。ですが、そのほとんどは自然治癒し、問題はありません。
パピローマウイルスは犬から人に感染する?
パピローマウイルスは犬から人にうつるのかどうかですが、結論からいいますと、犬のパピローマウイルスは人には感染しません。先に述べたように、パピローマウイルスには数百種類の型があり、犬のパピローマウイルスは、「イヌパピローマウイルス」という型が原因です。人と犬とではウイルスの型が違うので、人から犬、または犬から人には感染しないと考えられています。
犬のパピローマウイルスは危険な病気に発展する?
パピローマウイルスが原因のイボ(皮膚乳頭腫)は、数㎜程度の小さなもので1㎝を越えるものはめったにありません。イボの色も皮膚の色と同じで、ピンク色か肌色になります。
顔や背中、唇、手足に多くでき、だんだんと数が増えるという傾向があります。4~6週間かけてできたイボは大きくなり、灰色がかった白色、カリフラワーのような形になることもあります。
同時にたくさんのイボが発生することもあり、驚きますが、良性の腫瘍で害がないというのも特徴なので、仔犬の場合は大人になるにつれて免疫力が付いてくると自然に良くなっていくことが多いと言われています。
犬のパピローマウイルスによるイボが癌になる可能性は低いので、その点は安心することができます。
犬のパピローマウイルスの治療方法
犬のパピローマウイルスによる、ほとんどのイボは良性であることから、治療しなくても数ヵ月で消えてしまうということです。ですが、ブラッシングの際に傷をつけないように注意を払ったり、他の犬に接触させないように注意をするのは大切なことです。多頭飼いをしている場合も、犬のベッドや、フードボールを別々にするのが良いでしょう。
自宅でできる犬のパピローマウイルスの自然療法
ヒマシ油を塗る
ヒマシ油はイボの痒みなどを減らし、イボを柔らかくする効果があります。
犬の免疫を上げる工夫をする
マッサージをしてあげたり、寒さ、暑さ対策をしっかりしてあげて犬にストレスの少ない環境を整えてあげましょう。ただしこれだけで、治癒する可能性は低いでしょう。抵抗力をあげ感染をできるだけ防ぐというようにとらえてください。
犬の生活空間を清潔にする
パピローマウイルスに感染していると思われる仔犬などは隔離するのが良いかも知れません。犬のパピローマウイルスからできるイボは1つできると、さらに別の場所に広がることもあることから、犬の生活空間をできるだけ清潔にしてあげることも感染をそれ以上広げないために大切です。
オゾン水の活用
オゾン水の中のオゾンは酸素に戻りながら、菌やウイルスを殺すことができます。尚、自然環境や生体への影響は全くない点も安心できます。最近では、オゾン水で犬をシャンプーをしてくれるお店もでてきました。オゾン水で、犬の用具を除菌したり、犬を洗ってあげることにより、パピローマウイルスにも効果を上げることができるかも知れません。
まとめ
犬のパピローマウイルスは、皮膚乳頭腫と呼ばれる良性のイボの原因になることが分かりました。世界中どこにでもあるウイルスなのですが、犬から人にうつることは無いので、まずは安心できます。楽しいお散歩やドッグランで、他の犬から感染する危険もありますので、免疫が弱い仔犬、高齢の犬、病気の犬には特に気をつけてあげましょう!
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女性 熊子