犬を知人に預ける際の注意点とマナー
大切な愛犬、誰に預けますか?
トラブルの原因にもなるため、できれば愛犬のお世話を人をお願いするのは避けたいもの。しかし、どうしても留守にしなくてはならないこともありますよね。そんな時、皆さんはどこに預けていますか?ペットホテルやペットシッター、親族や友人などの知人が候補になるのではないでしょうか。
今回はその中からも「知人」へ預ける際の注意点とマナーをご紹介します。知っている中だから個を、しっかりとマナーを守って大切な愛犬のお世話をお願いしましょう。
愛犬を預けるということ
犬は環境の変化に敏感です。飼い主さん不在のいつもと違った環境には戸惑い興奮してしまい、いつもと様子が変わる可能性もあります。吠え続ける、体調を崩す、食事をとらない、、、こういったことも考えられます。
こういった突発的な事態が発生する可能性があるため、第一に「犬を飼ったことがない人」に預けるというのは、とても危険です。どんなに動物が好きで預かると申し出てくれた人だとしても、やはり犬を飼ったことがない人は「思っていたのと違った」と預かる人自身も戸惑う可能性が高くなります。そうなってしまうとただでさえ戸惑い、興奮している犬への対処がより難しくなってしまうのです。
そのため、出来れば犬を知人へ預ける場合は、犬の飼育経験があり、突発的な事態が発生することを十分に理解している人にお願いした方がいいでしょう。また、いつもと違う様子であることが分かるように、少なくとも「いつもの様子」は確実に伝えておきたいものです。
愛犬を預ける前に…
愛犬を人に預けるにあたっては「日頃から」次のような準備をしておきましょう。
留守番に慣れさせる
普段生活する上でもどうしても必要なことですが、まずは飼い主さんと離れても愛犬がパニックとならないように留守番に慣れさせておくことが大事です。慣れさせるといっても、日々の触れ合いを減らすということではありません。
しっかりと信頼関係を築き、留守番ができたらご褒美がもらえることを覚えさせるのです。まずは短い外出から始め、最終的には日中の留守番が問題なくできるようにしておくといいでしょう。なお、愛犬にとっての本当のご褒美はおやつではなく「飼い主さんの帰宅」です。飼い主さんは留守をしても必ず帰ってくることを理解させるのです。飼い主さんの不在にも安定して過ごさせるためにも、一定、留守番に慣れさせておくことは大切です。
基本的なしつけを行う
むやみに「吠えない」「噛まない」といった基本的なしつけを覚えさせておくことは、人に預けるうえでも重要なことです。飼い主さん以外の他の人間という存在に慣れていないと、吠えかかったり、噛みついたりする恐れがあります。これらの基本的なしつけを行っておくことと、普段から多くの人と触れ合うことで、飼い主さん以外の人間にも慣れさせておきましょう。
預けるための準備
愛犬も預けることができる状態となり、いざ預け先が決まったら「預けるための準備」です。次にご紹介するものを預け先の方へ伝えるようにしましょう。
1.ご飯の与え方
ご飯はいつも与えているフードと器を必ず預け先へ持っていきましょう。(もしくは自宅に用意しましょう)その時に与える「時間」と「量」をメモなどに記して伝えましょう。犬によっては飼い主さんの不在でご飯を全く食べなかったり、少ししか食べなかったりということがあります。そういった異変に気付くためにも、時間と量は確実に伝えるようにしましょう。同じくおやつも頻度や量と共に、いつも与えているものを預けるようにしましょう。
2.お散歩コース
少し離れたお宅へ預ける場合は、お散歩コースも変わるかもしれません。自宅へ来てもらう場合は、いつものお散歩の「時間」や「場所」などのコースを伝えましょう。この時に、例えばトラックの音や特定の犬などの愛犬が「反応するもの」も一緒に伝えましょう。どの犬にも特定の癖があったりしますので、それらを共有することで事故を防ぐことができます。
3.飼い主さん、愛犬自身の匂いがついているもの
知人のお宅で預かってもらう場合、愛犬が普段から使っている愛犬自身の匂いが付いた毛布やおもちゃなどを一緒に預けましょう。自宅へお世話に来てもらう場合、飼い主さん自身が普段見につけているもの(誤食しないもの)を置いておくと、愛犬が少しでも安心します。
4.メモの準備
ご飯の与え方や愛犬が反応するもの以外にも、次のようなものはメモに残して一緒に渡すようにしましょう。
- 薬の与え方(服用している場合)
- 遊び方(普段の遊び方、愛犬が喜ぶこと)
- 緊急連絡先(飼い主さんの携帯番号、滞在先の電話番号、かかりつけ医の電話番号)
まとめ
飼い主さんの留守中は、ただでさえ飼い主さんがいないというストレスを受けているため、できるだけ「いつも通り」のお世話をすることが望ましいです。しかし預かる人にとっては何がいつも通りなのかはわかりません。相手のためにも、愛犬のためにも、できるだけ細かく準備を行うようにしましょう。また、知人とはいえ、預かってもらう場合には謝礼も忘れずに用意しましょう。
なお、留守にする前に愛犬が寂しがるだろうといつも以上に可愛がってしまうと、愛犬は余計に不在になった際のストレスを感じてしまいます。余計に構うことはないように注意が必要です。
できれば留守は減らしたいものですが、突然の留守は誰にでもありえます。そんな時に信頼できる預け先を日頃から探しておくことも大切ですね。