犬を長距離移動させるリスク

犬を長距離移動させるリスク

犬を長距離移動させるとき、車で移動する場合・飛行機で移動する場合・船で移動する場合、それぞれのリスクについて考えてみました。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬を長距離移動させることのリスクとは?

笑顔のポメラニアン

旅行や引っ越しなどで犬を長距離移動させる必要があるとき、車での移動なのか、飛行機での移動なのか、船での移動なのか、どのように移動させるのかによってもリスクは変わってきますよね。

“車酔いしてしまわないだろうか”

“ストレスで体調を崩してしまわないだろうか”

“目的地まで安全に無事に移動することができるのだろうか”

など、不安に思うことはたくさんあると思います。

犬を長距離移動させる際のリスクや注意したいことについて、犬を安全に長距離移動させるために必要なことなど、一緒に考えてみたいと思います。

車での長距離移動について

赤いケースとパグ

飛行機や船ほど大きなリスクはないように思う車での長距離移動ですが、長距離である場合も短距離である場合も、大きなリスクとなってしまわないよう、事前に考えておかなければならないことがあります。

  • 車に乗ることに慣れているのか
  • 車酔いはしないのか

この2つは、犬を長距離移動させる際に欠かすことのできないものだと思います。

犬を長距離移動させる間に、車に乗ることに慣れておくこと、車酔いをするのであれば酔い止めを医師に処方してもらったり、車酔いしてしまったときに適切な対処ができるように準備しておくことなどが必要です。

「熱中症」のリスク

夏はもちろんのこと、犬が快適に過ごせる冬にも熱中症の危険があります。

冷房を効かせていても犬にとっては快適な温度でない場合もありますし、車内は温度が上がりやすいため、夏の車での長距離移動は熱中症の危険性がとても高いと言えます。

また、冬の場合には、人間の体感によって暖房を効かせることが多いと思いますが、犬にとっては暖め過ぎてしまっている可能性があり、体温調節が上手く出来ない事や、場合によっては脱水症状を引き起こす可能性があります。

定期的に窓を開けて新しい空気を入れてあげたり、犬が過ごしやすい温度と環境を作ってあげること、そして、犬を車で長距離移動させる際には、人間ではなく、犬が中心であることが必要なのではないでしょうか。

飛行機での長距離移動について

キャリーケースの中の白い犬

飛行機に乗り慣れている犬ってあまりいないですよね。

うちの愛犬たちの場合、一代目・二代目と同様、三代目と四代目も飛行機に乗って移動することは生涯ないでしょう。

「何が起きても責任を問いません」といった契約書にサインをしなければならないほどのリスクがあるのだと思います。

異常に気づくことができない

もし、飛行機で移動しているとき、犬に何等かの異常が起きてしまった場合、飛行機を降りるまでその異常に気づいてあげることができません。

それが命に関わるようなことであったとき、契約書にサインした通り、何があっても責任を問うことはできないですし、全ての責任は飼い主さんにあり、とてもショックなことですよね。

もちろん、飛行機での長距離移動を安全に無事に終えた犬もたくさんいます。

愛犬は飛行機での長距離移動に耐えることができるのか、よく考えてから利用すると良いのではないでしょうか。

船での長距離移動について

下を見下ろす垂れ耳の犬

私が知っている中では、九州~関西を愛犬と一緒に移動することができるフェリーがあります。

愛犬と同室で過ごすことができるフェリーもありますし、同室ではないけれど犬専用の部屋が用意されているフェリーもあります。

愛犬と同室で過ごすことができるフェリーでの長距離移動なら安心して移動することができるのではないでしょうか。

車の中で過ごすのは危険!

決められたサイズのケージ内で過ごすことができれば乗船OKという場合もあるのですが、大型犬などケージに入ることができない場合、車の中に残しておくという選択をすることができます。

しかし、慣れた車内であっても、慣れない環境であるため、強いストレスを感じることでしょう。

また、車の中に残しておく場合、熱中症のリスクがとても大きいです。

ときどき様子を見に行けば良いだろうと思われるかもしれませんが、ほとんどの場合、航海中に車を置いてある場所へ出入りすることはできません。

まとめ

ボーダーコリーとポメラニアン

犬を長距離移動させる場合、車にも飛行機にも船にも必ずリスクがあります。

愛犬と旅行に行きたい!いろんな場所に連れて行ってあげたい!誰もが思われると思いますが、愛犬を中心として考え、適切な場所や移動手段や移動距離を考えてあげると良いのではないでしょうか。

私も一度は愛犬たちと遠くへ一緒に出かけたいなと考えているのですが、同室で過ごすことができるフェリーを選択しようかと考えています。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。