愛犬同伴の旅行のメリットとデメリット
近年では、愛犬と同伴で泊まれるリゾートが増えて来ました。これは愛犬家にとってとても喜ばしいことです。私も毎年、犬達を連れて旅行に行っています。とても良い思い出ができ、犬達との絆も深まると感じています。
愛犬と目新しい場所に出かけ、美味しいものを食べたり、ハイキングをしたり、新しい犬友などの出会いがあることは、とても良い刺激になります。犬も目新しく楽しい刺激を受けることは心理的にも良い効果があります。
しかし、旅館についてはスタッフに吠え掛かり、部屋でも落ち着けず、観光地でもソワソワして吠えていては、犬は大きなストレスを受けることになります。これでは、飼い主も旅行を楽しむどころか、犬の行動の制御に追われるだけで、疲れてしまいます。
犬の行動を制御せず、予防する
犬が吠えるや、興奮しているのをその場になってから制御するのではなく、あらかじめ予防策を取っておくのが肝心です。以下に、私が実践している方法をご紹介します。
1.移動のストレスを考慮する
移動は犬にストレスを与えます。出発前に朝の散歩をいつも通りに行い、朝食後の1〜2時間後に出発します。移動中は1時間に一回程度で車などから降ろして歩かせます。車ならサービスエリアなどが良いでしょう。そこでも少しオヤツを与え、犬に楽しさを感じてもらえるようにします。こうしておくと、犬は適度に疲れているため、移動中の車内では休息します。
2.宿に入る前にしっかりと運動をさせておく
宿の近くのハイキングコースや、観光地などに立ち寄り、1時間以上は散歩を行います。ここで十分に排泄をさせておくのも大切です。この散歩の後すぐにチェックインするようにします。犬のエネルギーは発散されているので、興奮しにくくなっています。チェックインを済ませて部屋に入ります。
3.部屋の匂いをしっかりと嗅がせる
部屋に入ったらすぐに犬に部屋の様々な場所の匂いを嗅がせます。大概は、放っておけば匂いを嗅ぎ回るはずです。犬はこうして、今いる環境の情報を得ています。この作業ができないと、不安になりやすくなります。犬が匂いを嗅いでいるときは、そっと見守ります。匂い嗅ぎが終われば、少し落ち着きます。ここで前もって外での排泄をしていないと、マーキングをする可能性が高まります。
4.いつも使っているものを置く
部屋に入ったら、いつも使っているドッグベッド、オモチャなどをおきます。オモチャは沢山持ってきても良いでしょう。オモチャで遊ばなくても問題ありません、いつもの慣れ親しんだ匂いがあることが大切です。特にベッドがあれば、犬はくつろぎやすくなります。
5.人嫌いな犬には
人が苦手で吠える犬の場合は、旅館の仲居さんなどからオヤツを与えてもらいます。直接食べなくでも、犬のそばに放ってもらうでも可です。仲居さんが来るたびにやってもらいましょう。軽度な症状なら、これで仲居さんへのイメージが良くなり、怖がらずに済みます。
6.食事前には必ず運動をする
旅館の楽しみといえば、豪華の食事ですね。コース料理では、配膳スタッフがなんども食卓に訪れます。ここで到来するスタッフに吠えかからないように、または、到来するご馳走を愛犬に取られないようにする必要があります。部屋出しでも食堂でも同じです。食事前に散歩と運動をしっかりと行います。いつもの散歩や運動よりも多めに行います。犬が楽しめるようにたっぷりと遊んで満足させておきます。
7.人よりも先に犬の食事を
ご馳走が配膳されれば、すぐに食べたいものですが、ここはご自身に「マテ」の指示を出して、まずは愛犬の食事を先に与えます。犬はすでに遊び疲れているので、ご飯を食べれば休息したくなります。犬が休んでいる間に、ご馳走をゆっくりといただきましょう。
8.観光スポットを選ぶ
犬を旅館に預けて出かけてしまっては、せっかくの同伴旅行のメリットを失います。犬と共に行ける場所を選んで巡るようにしましょう。行く先々でも、犬が楽しめるように工夫します。景色の良いところで休憩しながら、オヤツを与えることや、ドッグランがあれば立ち寄ります。我が家は大型犬なので、ソフトクリームをお裾分けします。犬達は大盛り上がりで食べています。
まとめ
旅館に入った時に、犬が大騒ぎしたり、怯えたりすることはよくあります。こうしたストレスに晒させず、犬もその状況を楽しめるようにしたいものです。もちろん、子犬の頃から社会化を実施し、旅行に同伴していれば、犬もスムーズに慣れていきますし、旅行そのものを楽しむことができます。社会化が不足しているようなら日頃の社会化訓練を行ってから旅行にいきましょう。
お互いにとって良い思い出を作るためには、我々だけが楽しむのではなく、犬も楽しめるようにする必要があります。旅行当日の工夫も欠かせません。犬は、知らないところに連れて来られたと感じます。こうした心の負担を軽減させ、楽しい出来事と関連づけられるように我々飼い主も工夫が必要ですね。