関東最大の陶器市・栃木県の益子町『益子の陶器市』
毎年開催され全国各地から大勢の人が集まる、人気の陶器市『益子の陶器市』。
普段は、物静かで自然で溢れるこの土地も、陶器市の期間になると全国各地から集まって来た、陶器好きな人達で大賑わいです。
この益子の陶器市は、春のゴールデンウィークと秋の11月3日前後に開催されます。
春のイベントでは約40万人、秋のイベントでは約20万人、春と秋合わせて、合計で60万人の人達が全国各地から集まる、栃木県でも最大のイベント事となっています。
近年では、日本の古くから伝わる陶器を楽しむ為に、海外からのお客さんの増えて来ています。
益子焼の歴史は意外にも浅く、江戸時代の末期に笠間で修業をした大塚啓三郎さんが、益子の地に窯を築いたのが始まりだと言われています。この益子焼は、笠間焼の影響を強く受けており、素朴な味わいが魅力の焼き物です。
益子焼は、栃木県内から出土する新福寺粘土などの粘土が使われるのですが、この粘土は珪酸分が多い為鉄分を多く含んでいるのが特徴で、その為耐熱性に優れている陶器と言えます。
そしてこの粘土のもう一つの特徴は、起泡性を持つ荒い陶土という点です。
この荒い粘土に木節粘土を加えて作られているので、陶器自体に厚みがありますが、この陶器の厚みが手にしっくりと馴染み、とても使いやすい食器になっています。
また、益子焼の魅力としてあげられるのが、ぼてっとした絵柄です。
この絵柄を描く上で必要なのが「釉薬(ゆうやく)」で、中でも益子焼でよく使われるのが柿釉です。
また、その他にも益子焼には、柿釉以外にも渋い色合いの「黒釉」「飴釉」「灰釉」はもとより、「透明釉」や草木灰を用いた「白釉」等、実に様々な釉薬が用いられます。
益子焼に使用される粘土が、釉薬との馴染みが良いと言われていて、この焼き物が薪の炎と灰が加わった時に、益子焼独特の素朴な味わいが生まれるのです。
益子焼は、実はわんこさん達とも深く関わっているんです。
益子焼の魅力でもあるぼてっとした作風は、人間の指だけでなくわんこさんの毛を使用して作られた筆を使って、流れる様に描かれる事が多いそうです。
益子焼の特徴の素朴な絵柄に、わんこさん達の毛の筆が使われているなんて驚きですよね。
わんこさん連れでも安心な陶器市
陶器市と言ったら、もちろん陶器のような割れ物がメインのイベントなので、わんこさん連れの皆さんにとっては、少し行きづらい場所と考えてしまうかもしれません。
ですが、陶器市の会場のほとんどが、テントでの野外販売なので、わんこさんと一緒に陶器をゆっくり見る事が出来ます。
益子焼を扱う陶器店は50店舗、テントでの販売数を含めると合計で500店舗もの店舗が立ち並びます。
陶器市に参加する作家さんは、若手からベテランの作家さんまで、様々な作家さんの作品を楽しむ事が出来ます。
益子焼を楽しむだけでなく、作家さんと直接お話が出来るのも、陶器市の魅力の一つです。
益子焼の作家さんとお茶をしながら、陶器のお話やわんこさんのお話で盛り上がってしまい、ついつい長話になってしまう事もあります。
益子の陶器市では、益子焼が通常よりもお手頃な値段で購入する事が出来ます。
益子の窯元さんから聞いたお話なのですが、最終日になるとお客さんも少なくなり、陶器市で販売されていた陶器が500円や100円で販売する事も多いそうです。
最終日になると、益子焼が格安なお値段で販売されるため、全国から飲食店のオーナーさん達がまとめ買いをしに集まるそうですよ。
色々な人から愛され続けている益子焼。
創業当初から黒羽藩の殖産事業の一つとして、藩の援助を受けながら、主に茶碗や壺などの日用品を製造し発展をとげてきた益子町。
江戸の庶民の食卓を飾り、親しまれてきた益子焼をわんこさんと一緒に楽しむのも贅沢の一つかもしれません。
そして、益子の陶器市で素敵な陶器と巡り合い、そのお気に入りの陶器で、陶器市での愛犬との思い出に触れながら、自分だけのティータイムをのんびりと過ごす、自分へのご褒美の時間として、いつもとは違うリラックスタイムを味わうのも贅沢な時間の過ごし方だと思います。
益子焼の陶器市のまとめ
今回行ってきた益子の陶器市。
我が家の愛犬は、人間が大好きなわんこさんなので、色々な人に触れる事ができ大満足の様子でした。
益子焼は、少し古臭いイメージがありましたが、女性向の可愛い作品も沢山販売されていて、見ているだけでも楽しかったです。
そして、何よりも助かるのが、ご飯ものも屋台が多く出店されていた事です。
知らない土地だとわんこさんと一緒に入れる飲食店を探すのって、結構大変ですよね?
ですが、屋台が多く出店されていると本当に助かります。
愛犬と一緒に益子焼を見ながら、美味しい物を沢山食べて大満足な1日を過ごす事が出来ました。
皆さんも是非、益子の陶器市で愛犬と一緒に素敵な時間を過ごしてみて下さい。