ペットホテルに預けられた犬のストレス
我が家には2人の娘(4歳、8ヶ月)と、そしてトイプードル(名前はリリー、5歳)の三姉妹がいます。
リリーは小さい頃から、ケージレスのお気に入りのペットホテルを利用しており、海外旅行に行くときには10泊預けたこともありますが、今まではトラブルなく預けることが出来ていました。
でも引越しをしたことで、そのお気に入りのペットホテルが遠くなり、ここ3年くらいはホテルを利用せずに、遠い帰省などにも車でリリーを連れて行くようにしていました。
久しぶりのペットホテル
そんなある日、家族で沖縄に行くことになり、以前利用していたケージレスのお気に入りのペットホテルに6泊預けることにしました。久しぶりでしたが、ケージレスであることやスタッフが優しいことなどから、全く心配はしていませんでした。
旅行の朝、久しぶりにそのペットホテルに預けに行くと、リリーは3年ぶりにも関わらずスタッフのことを覚えていて、尻尾を振ってスタッフに飛びついていました。
私はその様子を見てすっかり安心し、リリーのことは心配せず旅行を楽しんでいました。
トラブル発生
旅行4日目の朝、ホテルから電話が入り、『血便、下痢と嘔吐で隣の病院で治療しています』とのこと。家から持っていった餌もほとんど食べることが出来ず、点滴をしているということでした。
症状は少し落ち着き始めているということだったので、予定通りの飛行機で帰ることにして、帰国してその足でお迎えに行くと、いつも通りの元気そうなリリーを見て安堵しました。
ホテルで体調を崩すなんて初めて…どうしてだろう?
今回のことで、改めてリリーが体調を崩してしまった理由について考えてみたところ、思い当たる原因は以下の3つでした。
- 前回の利用が3年前だった
- 普段からストレスがあった
(子育てが忙しくかまってあげられてなかったから?) - ケージレスのため、他の犬との相性が悪った
ホテルに預けられる犬の気持ち
家ではないところに、突然置いていかれ、何日たっても迎えに来ない。捨てられたのか?このままずっとここにいるの?など、小さい頭でたくさん考えたのでしょう。
リリーの気持ちになったら、ストレスで何も食べれず、嘔吐に血便、当然ですよね。
辻本由香子
犬を飼養されている方ならご存知の方も多いと思われますが、犬の1年はおおよそ4年と言われています。それらは犬の時間の経過も同様で、最近の研究結果では犬の1日はおおよそ3日と感じているのではないかと言われています。
そのため、リリーちゃんの3年間という月日は、飼い主様が思った以上のものだったのかもしれませんね。
犬を預けるときに気をつけること
これからもペットホテルを使わざるを得ないことがあると思うので、ペットのストレスをなるべく少なく預ける方法を考えました。
- 久しぶり、もしくは初めてホテルを長期間利用するときは、前もって一泊だけなど、慣らしておく
- 緊急に備えて、やっぱり病院併設が安心
- ホテルを利用する前は、たくさん遊んでストレスが少ない状態にしておく
- 自宅に来てもらえるシッターを検討する
- 一番大切なことは「必ず迎えに来るよ」と伝える(飼い主の言葉は絶対わかるはず)
辻本由香子
犬の嗅覚は臭気によっては人の一億倍もの匂いを探知出来ると言われています。
また、湿った鼻は風向きの感知や湿度まで分かるのではないかとも言われているため、リリーちゃんの場合スタッフさんの匂いは良い記憶として残っていたものの、日々清掃されている店舗の匂いや他犬の匂いには敏感に反応してしまったのかもしれません。
こうした場合、まずは愛犬の様子をよく観察し、無理のない程度に慣らすところから始めてあげてください。
まとめ
ペットがホテルに預けられること、それは私たちが思う以上にストレスを感じることだと思います。血便出るくらいですから。
ペットが我慢してくれることで、私たちは楽しむことができるのです。犬の気持ちに沿って準備して、ペットホテルに預けましょう!
リリー、気がつくのが遅くてごめんね。そして、いつもありがとう!やっぱりお家が一番だよね。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
又神戸の子で私が年3〜4回遊びに行き、顔は覚えてくれていて、なついてはいるのですが、家にはその子のママ、兄、兄妹と他の2人と5人居て、ストレスだと先生に言われたが、昨日火曜日から凄い下痢で見てるのも可愛そうな程でどんなに可愛がっても飼い主にはかなわないと痛感しました。何時も何時もまどから外を見て待ってる姿が不憫で仕方ありません。この子達も本当に感情、心があります。この子達の為自分の身体の管理はしっかりとしないといけないと心に刻む毎日です。
40代 女性 清水 美森
預かる側からも飼い主さんたちにお願いがあります。
初めての場所、人、大好きな飼い主さんとのしばしのお別れ。
これは犬達にとっても、とても不安なもの。
そこで預ける際には、必ず、飼い主さんの臭いが付いた
毛布、タオルなど、犬達が安心出来る物を持たせてあげて下さい。
おもちゃやおやつを持たせ、毛布などを持ってこない方が多いのですが、
おもちゃで遊ぶ余裕なんてなかなかありません。おやつどころか
食事、水飲みすら出来ない子が沢山います。
でも、大抵のホテルでは「いい子でしたよ。」と言って引き渡されます。
果たして、本当はどうだったのでしょうか?
そして次に、人に咬みつくようには育てないで下さい。
せっかくお世話してあげようにも、ケージから出す事も出来ない、
扉を開けようとすると、うなり飛びつき咬みつく、そのような子もいます。
食事も渡してあげられないし、お散歩だって出来ないのです。散歩も出来ないから
トイレも寝る場所にする事になる。これは辛いと思います。
しつけは確かに大切ですが、それよりも何よりも大切なのは、人に攻撃をしない子にする事。
子供の頃から、色々な人に触ってもらい、遊んでもらう、それだけで攻撃はしなくなります。
我々は、この様な時には、革の手袋をし、何とかトイレだけでもと連れ出しますが、
犬にとっては恐怖だと思います。
この様な子の飼い主さんは決まって「うちでは人を咬んだ事がない。」と言います。
が、本当でしょうか?けど様子を見ていると、加減はしていても飼い主さんにうなったり、
飼い主さんもさりげなく、咬まれないように接している事が多くあります。
人に預け、お世話をしてもらうのだから、嘘を言ったり、ごまかさないで下さい。
「うちの子は、初めての人には咬みつくかも。」それだけでも構いません。そうすれば
それなりにこちらも対処します。覚悟も決まります。
是非、今度犬を預ける際には、預かる側の事も少し考えて貰えると嬉しいです。
40代 女性 匿名
私もペットホテルを経営しておりますが、必ずしもケージレスでストレスフリーとは限りません。犬の特性として狭くて暗いところが安心できるのが本来ですので、不安気味な子や分離不安の子はゲージに入った方が落ち着く子もいます。
いつもお散歩では社交的な子だと思って安心して預けても、慣れない環境にさらされると実際お預け時には縮こまる子もいます。また、初めて預ける際は7割くらいの子は最初のごはんは食べないか残すのが普通です。それだけ環境が変わるということは犬にとって負担ということです。
一方で、シッティングにしたからと言っても、留守に耐えられないほどの分離不安や、エアコンや空調の急な故障、災害など、起こり得る可能性は低いもののゼロではないし、実際エアコンの故障で熱中症で留守中に亡くなる事故は毎年あとをたたないの事実。うちも当初はシッティングサービスのみでしたが、そういった飼い主さまの不安の声でご要望を受けてホテルを始めました。
どちらが良いかはやはりその子の個性や性格によります。経営する側として、また私自身犬を飼っている側として、両方の視点から、ホテルを選ぶ時のアドバイスをさせていただきます。
まず、ケージレスでストレスフリーをうたっているところには以下の点を予約する前に確認すると良いです。
・おトイレができない子はどのように預かっているのか
・攻撃的な子、相性が合わない子、執拗に追いかけ回す子、マウンティングしてくる子が一緒の場合もどのように預かっているのか
・それらが一緒の場合、監視の目はあるのか、24時間あるのか
考えてみてください。
おトイレができないということはあちこちでマーキングやウンチをします。犬は知らないところへ来ると匂い付けにするコがほとんどですが、それが最初の1回こっきりなのか、そうでないのか。
他の子の糞尿を我が子が踏み歩くのは気持ちが良いものではありませんし不衛生です。
また、攻撃的な子や相性の合わない子と一緒なんて考えるに恐ろしい。逆の立場なら他の子にケガもさせたくない。
執拗に追い回してくる子やマウンティングしてくる子も我が子が可哀想。逆の立場なら絶対やめさせたいですよね。
そのほかにも、普段お利口で大人しい犬が、弱い老犬が通りすがった拍子に攻撃しようとした…といったこともありました。弱い個体は群れから嫌われることがあるので、本能がそうさせたのかもしれません。
スタッフはプロとしての知識や経験があるのかも判断材料の1つになります。
知識と経験があれば観察していて未然に防ぐことが可能だからです。
どうでしたか、ケージレスと言ってもストレス要因は飼い主さん側からは隠れて見えないものなのです。
ちなみに前にコメントされている方もふれてますが、うちでもご家庭の匂いがついた寝具やタオルをお持ちいただいてます。
ケージレスですとオヤツやオモチャは取り合いで思わぬケンカに発展する恐れもあります。
記事では、一番大事なこととして必ず迎えに来ると声をかけるとありましたが、預け先を選ぶのは飼い主さんにほかなりません。預け先を見極めるのもそれと同じくらい大事なことです。
預け先が信頼できるのかの判断は、犬にはできません。飼い主さんに委ねられているのです。
またシッターさんにしてもしかり。経験から言って、大して知った人でない人間が留守中に来て散歩に連れていこうとしても、大半は行きたがりません。それでもシッティング料金をとるのか、最悪散歩に行ったことになって報告されるのか、その見極めも飼い主さんに委ねられているのです。