犬と車で安全にドライブするためのしつけ
犬に車への恐怖心を持たせないようにする
犬を車にスムーズに乗せるためには、犬が車を怖がらないようにすることが大切です。車の振動や音が苦手な犬は、最初からエンジンがかかった車に乗せてしまうと驚いたり怖がったりするため、まずはエンジンを切った車に乗せるようにしましょう。
車に乗れるようになったら、停まった車の中で犬と一緒に遊んだりおやつを与えてみてください。車に乗ることが犬にとっての楽しみとなり、犬は車に乗ることを嫌がらなくなります。
車でのお出かけに必要なコマンドを教える
「乗って」「降りて」「OK」などのコマンドに従うように、犬にしつけを行っておきましょう。車の乗り降りの時など、必要なコマンドを教えておけば安心です。犬が指示に従って自分で車に乗り降りできれば、飼い主さんの負担も少なくなります。車に乗るためだけではなく、日ごろから飼い主の指示に従うようにしつけを行うことが大切です。
ハウストレーニングをする
車内で犬が吠えないようにするために、ハウストレーニングをしておきましょう。犬が車に乗って吠える原因は、嬉しくて興奮している場合と怖くて不安な場合が考えられます。犬がボックスシートやクレートの中は安心できる場所だと認識すれば、車内で無駄に吠えることも少なくなります。
まずはクレートやボックスシート内におやつやおもちゃを置き、犬がスムーズに中に入れるようにするところから始めてください。上手に入ることができたら、おやつを与えたり褒めたりしてあげましょう。無理に押し込んだり扉を閉めたりせず、入れば心が落ち着くということを感じさせるしつけを行ってください。
最初は近場から車で出かけてみる
車に慣れてきたら、最初は近場の犬が楽しめる場所へ出かけてみましょう。例えば、病院に行くために頻繁に車に乗ると、車=病院と犬は覚えてしまい車に乗ることを嫌がることがあります。犬に車に乗ると楽しいことがあるということを学習させることが大切です。
車に犬用グッズを用意する
- リード
- 水
- ドッグフード
- おやつ
- ビニール袋
- えさいれ
- トイレシート
- ウェットティッシュ
車内や休憩中に何があっても対応できるように、犬用のグッズを用意して出かけましょう。短い距離であっても、犬と一緒に車で出かける時は何が起こるか分かりません。快適な犬とのドライブを実現させるためには、万全な準備が必要です。車で出かける前に、忘れ物が無いようにしっかりとチェックしましょう。
犬の車酔い対策として食事を済ませておく
犬の車酔い対策として、車でのお出かけの2時間くらい前には食事を済ませておくようにしましょう。食事はたくさん与えすぎても空腹すぎても車酔いの原因となります。もし、犬が車酔いをした時は、車から降ろして外を歩かせてあげるだけでも気分転換になります。また、車内で嘔吐してしまった場合に備えて、トイレシートやビニール袋、ウェットティッシュなどを常備しておきましょう。
犬を車に乗せるときは「匂い」に気をつける
犬は人間よりも匂いに敏感なので、車内に慣れていない匂いを感じると車に乗りたがらないことがあります。犬が車に乗りたがらない場合は、車の芳香剤が原因の場合があるので、犬と車でお出かけする時は、芳香剤は極力避け事前によく換気をしておきましょう。
犬とのドライブ中に注意すること
犬と車でお出かけする時は、いつもより安全な車の運転を心がけましょう。犬は繊細なので、人間よりも車の振動や衝撃を感じやすいことを意識して運転してください。急ブレーキで犬が大きなケガをする場合もあります。安全運転はもちろんですが、その他にも注意しなければならない点がいくつかあるので紹介します。
車の乗り降りの仕方に気をつける
犬が車の乗り降りをする時は、犬の負担にならないように注意する必要があります。小さい犬の場合は、車からの乗り降りの際に脚を痛めてしまう可能性があるので、飼い主さんが必ず抱っこをするようにしましょう。大型犬など自分で車への乗り降りができる場合は、車から急に飛び降りないように指示を出してから乗り降りさせるようにしてください。
犬が自由に動き回れるようにしない
犬が車内を自由に動き回れる状態は非常に危険です。事故が起こった時の衝撃で、犬が車内から投げ出される可能性もあります。また、犬を膝の上に乗せることで運転の妨げとみなされ交通違反になる場合もあるので、犬は必ずクレートやボックスシートに乗せるようにしてください。
犬のリードを車内に直接結びつけない
犬を車に乗せる時に、犬をリードで繋いだまま車内に結び付けることは危険なので避けましょう。リードの長さによっては犬の首に巻きついたり、衝撃があった時に首輪で喉が圧迫されたりする危険性があります。
犬用のボックスシートやクレートに乗せる
犬を車に乗せる時は、犬用のボックスシートやクレートに入れて乗せるようにしましょう。車の振動や事故が起きた時の犬への衝撃を減らすことができます。
ボックスシートは、シートベルトでボックスごと固定することができ、飛び出し防止のリードがついているものがおすすめです。また、クレートは大型犬とのドライブに適しており、後部座席がフラットになる車であればより安定して置けるため、犬への負担を減らすことができます。
安全にドライブを楽しむためには、飼っている犬に適したボックスシートやクレートを使用するようにしましょう。
窓を大きく開けない
車の窓を半分以上開けて走行することは非常に危険です。車の外を見るのが好きな犬も多いですが、犬が窓から顔を出した状態での車の運転は、他人に危害を及ぼす危険があり道路交通法に触れる可能性があるのでやめましょう。
こまめに休憩を取る
犬と車でお出かけする時は、休憩時間を含めたドライブ計画を立てるようにしましょう。車が好きな犬でも長時間のドライブは負担になります。休憩時間に少し散歩をしてあげることで、犬はストレスを発散することができます。ドッグランが併設されたサービスエリアなどがあるので事前に調査しておきましょう。
また、休憩はストレス発散の目的だけではなく、犬にとって水分補給やトイレのタイミングにもなります。健康にも影響が出る可能性があるので、しっかりと休憩を取るようにしましょう。
車内に犬を置きっぱなしにしない
短時間であっても車内に犬だけを残すことは避けましょう。犬を車内に残すことで、一番危険なのは暑さによる熱中症です。夏だけではなく春や秋でも、天気の良い日は車内の温度が高くなります。犬の体温が高くなると体の細胞や臓器の働きが鈍くなり、場合によっては死に至るので注意しましょう。
車内の温度に気をつける
犬と車でお出かけをする時は、エアコンの使用や換気をしっかりして、車内の温度調節を行ってください。犬は人間ほど体温調整が上手ではないので、温度に気をつけてあげる必要があります。
また、人間の乗る場所と犬が乗る場所の温度が違う場合もあるので、必ず犬が乗る場所の温度や風通しの良さ、直射日光が当たり過ぎていないかなどを確認してください。車を停めて休憩した後など、車内が暑くなりすぎている場合があるので特に注意が必要です。
まとめ
犬と車でお出かけする際は、しっかりと準備を整えてから出かけることでトラブルが減り楽しいドライブになります。車は犬にとっても飼い主さんにとっても、非常に便利な移動手段の1つです。
犬と一緒に車で出かけられるようになれば、世界が広がりより充実した毎日を過ごすことができますね。ルールを守り安心・安全なドライブで、犬との車でのお出かけを楽しんでください。