パピヨンの毛色は白地であればすべての色が認められる
パピヨンの毛色には、公式に「5種類」などと決められた種類数はありません。白をベースとした毛色であれば、さまざまな色の組み合わせが認められています。
そのため、ホワイト&レッドやトライカラーなど、一般的によく使われる毛色名がいくつかあるものの、それらだけがパピヨンの毛色として認められているわけではありません。
毛色名は、被毛の色や組み合わせを分かりやすく表すために使われています。
なお、毛色そのものだけでなく、白い部分の割合や模様の入り方などについても一定の基準があります。こうした毛色や模様の基準については、後ほど詳しく紹介します。
パピヨンの代表的な毛色と特徴
パピヨンには、白をベースにレッドやブラックなどが組み合わさったさまざまな毛色があります。実際には色の濃淡や模様の入り方に個体差があり、同じ毛色名でも見た目の印象は一頭ずつ異なります。
ここでは、パピヨンで一般的に使われる代表的な毛色の呼び方と、それぞれの特徴を紹介します。
ホワイト&レッド
ホワイト&レッドは、白地に赤みのある茶系の色が入る毛色です。顔や耳を中心にレッドが入り、胴体には白をベースとして斑状に色が入る姿が多く見られます。
レッドの濃さには個体差があり、明るい茶系から深みのある赤茶色まで幅があります。
ホワイト&セーブル
ホワイト&セーブルは、白地にセーブルの被毛が組み合わさった毛色です。セーブルとは、茶系の被毛の毛先に黒っぽい色が入り、陰影のある色合いに見える毛色を指します。
黒っぽい色の入り方には個体差があるため、ホワイト&レッドなどに近い印象に見えることもあります。
ホワイト&ブラウン
ホワイト&ブラウンは、白地にブラウン系の茶色が入る毛色です。顔や耳のほか、胴体にもブラウンの模様が見られます。
ブラウンの色合いには明るいものから濃いものまで幅があり、レッドなどとの呼び分けが明確でない場合もあります。
ホワイト&ブラック
ホワイト&ブラックは、白地に黒い模様が入る毛色です。顔や耳にブラックが入り、胴体にも黒い斑が見られることがあります。
「ブラック」と付いていても全身が黒いという意味ではなく、白をベースにブラックが組み合わさった配色を表しています。
トライカラー
トライカラーは、ホワイト、ブラック、タンの3色が組み合わさった毛色です。タンとは黄褐色や茶褐色のことで、ブラックとは異なる明るい茶系の色を指します。
ブラックとホワイトを基本に、眉の上や頬、耳の内側などにタンが入ることで、3色のコントラストが見られるのが特徴です。
パピヨンの毛色は成長とともに変化することがある
パピヨンの毛色は、子犬から成犬へと成長する過程で、色の濃淡や模様の見え方が変化することがあります。子犬のころと成犬になってからでは、同じ犬でも被毛の印象が異なって見えることは珍しくありません。
特にセーブル系では、子犬のころに目立っていた毛先の黒っぽい色が、成長に伴って目立ちにくくなることがあります。また、レッドやブラウンなどの茶系の色も、成長とともに濃さや明るさの印象が変わる場合があります。
こうした変化には、毛色そのものの濃淡だけでなく、被毛が長く伸びたり毛量が増えたりすることで、色の境目や模様の見え方が変わることも関係しています。
毛色が以前より薄く見える変化を「退色」と表現することもありますが、すべてのパピヨンに同じような変化が起こるわけではありません。
変化の程度や時期には個体差があるため、子犬の毛色だけから成犬時の色合いを正確に予測することは難しいでしょう。
パピヨンの毛色・模様の犬種標準
パピヨンは白をベースとした毛色が基本ですが、犬種標準では色の組み合わせだけでなく、白い部分の割合や頭部の模様なども基準が設けられています。
ただし、犬種標準は犬種として理想とされる姿を示したものであり、基準から外れる特徴があるからといって、家庭犬として飼育することに問題があるという意味ではありません。
白地やブレーズなど模様の基準
パピヨンは白地であればさまざまな色が認められており、ボディや脚では白の割合が多いことが好ましいとされています。
頭部では、左右の耳の間から顔の中央にかけて「ブレーズ」と呼ばれる白い筋が入ることが好ましいとされています。適度な幅のブレーズが入ることで、パピヨンらしい左右のバランスが取れた顔立ちに見えます。
頭部の下側に白い模様が入ることは認められていますが、頭部の大半を白が占める場合は犬種標準上の欠点とされます。そのため、単純に白い部分が多いほど理想的というわけではなく、部位ごとのバランスが大切です。
また、唇やまぶた、特に鼻には濃い色素が求められています。ここでいう色素とは、鼻や皮膚などに現れる色の濃さを指します。
珍しい毛色や単色の犬種標準上の扱い
「レアカラー」や「ミスカラー」といった呼び方を見かけることがありますが、これらは犬種標準上の正式な毛色名ではありません。
珍しく見える毛色だからといって、必ず犬種標準から外れるとは限らないため、見た目だけで判断することはできません。
一方、全身がブラックなど白地が見られない単色は、パピヨンの「白地であること」という毛色の条件には当てはまりません。
真っ白な場合は扱いが少し異なります。白地であるという条件だけを見れば外れているとはいえませんが、頭部の大半を白が占めることは犬種標準上の欠点とされています。
なお、犬種標準で認められていない毛色には、血統証明書などで「NSC(NON-STANDARD COLOR)」と表記される場合があります。
NSCは「犬種標準外の毛色」を示すもので、模様の入り方などについて定められた犬種標準上の「欠点」とは同じ意味ではありません。
まとめ
パピヨンの毛色は、限られた数種類に分類されるのではなく、白をベースにさまざまな色や模様が組み合わさります。そのため、同じ呼び名の毛色でも、色の濃さや模様の入り方によって見た目の印象は一頭ずつ異なります。
また、子犬から成犬へ成長する過程で、毛色の濃淡や差し毛、模様の見え方が変化することもあります。迎えた当初の毛色だけで成犬時の姿を決めつけず、成長に伴う変化も個性のひとつとして見ていくとよいでしょう。
毛色を確認するときは、「珍しい」「レア」といった呼び方だけで判断せず、実際の色合いや模様の特徴を見ながら理解することが大切です。
毛色の違いを知ることで、パピヨンそれぞれが持つ見た目の魅力をより楽しみやすくなります。



