病気になりやすい犬の特徴とは?
犬には患いやすい病気がたくさんあります。胃捻転症候群や椎間板ヘルニア、呼吸器系疾患など、様々な病気が挙げられますが、病気になりやすい犬の中にはある特徴があることをご存知でしょうか。その特徴を持っている場合、どのような疾患になりやすいかがわかるため、飼い主として事前に気をつけてあげる事ができますよ!
短頭犬種:呼吸器系疾患
短頭犬種とは、通常「鼻ペチャ」と呼ばれ可愛がられているマズルの部分が短い犬種のことを指します。代表的な犬種には、フレンチブルドッグやパグなどが挙げられます。こうした短頭犬種は、のどの部分の構造がもともと他の犬種と違う部分がありますので、呼吸器に負担がかかりやすくなります。
そのため、息がしづらいなどの症状を引き起こしてしまいます。
ひどくなってしまうと呼吸困難を起こしてしまう場合もあり、その結果失神してしまうというケースもあります。専門用語でも「短頭種症候群」という言葉があるほどです。
耳が垂れている:外耳炎
そして耳が垂れているという特徴を持つ犬は、耳に関する疾患に注意が必要ですが、その中でも特に患いやすい病気が外耳炎です。
まず、垂れ耳という時点で通気性が悪いという理由があげられますが、垂れ耳の犬の場合、めくらないとなかなか見れないので飼い主さんもケアがしにくいため、基本的には定期的に病院へ連れて行き、耳の掃除をしてもらう必要があるのです。
家で行っているという方もいますが、誤って奥の方まで指を入れてしまい、耳の中を傷つけてしまうと危険なため、獣医さんに任せてケアをしてもらう方が良いでしょう。もしおうちでする場合は、奥まで指をいれずに表面の汚れをとるような気持ちで行いましょう。トリミングサロンでも行ってくれるところが多いですよ!
足が短い:椎間板ヘルニア
犬の椎間板ヘルニアは非常に起こりやすい症状の1つです。四つ足で歩いているため、元々椎間板付近に負担が掛りやすい犬ですが、犬の中でも特に足が短い犬の場合は負荷が掛りやすいため、椎間板ヘルニアになりやすい傾向が強いです。代表的な犬種を挙げるならば、コーギーやミニチュアダックスフンドなどが当てはまります。
椎間板ヘルニアになってしまうと、歩き方に違和感があったり、散歩が大好きな犬であっても散歩に行きたがらないといった異変があらわれます。また、腰の部分を撫でると痛そうな声を上げたり、嫌がったりする子も多いです。
見ていて非常に可哀想になってしまう椎間板ヘルニアは、その症状によってグレードがあり、軽度であれば内科的な方法で治療を行いますが、ひどくなってしまうと手術になる場合もあります。
胸部が深く厚い:胃拡張・胃捻転症候群
皆さんは胃拡張・胃捻転症候群という病気をご存知ですか?大型犬を飼っている方ならば、普段から愛犬がこの症状を起こさないかビクビクしているという方も多いでしょう。胃拡張・胃捻転症候群は、胸部が深く、厚い犬に多い疾患のため、大型犬に多いとされています。
胃拡張・胃捻転症候群とは、胃が膨れあがってしまうことにより、捻れてしまうという症状を起こす病気で、この症状が起きてしまうと死亡してしまうケースが非常に高いため、飼い主、愛犬共々非常に恐ろしい病気です。
原因が解明されていないため、予防することも難しいですが、食事後にすぐ運動してしまうと胃捻転を起こしやすいなど、その傾向はデータによって知られているようです。
病気を予防するための改善策とは?
ここまで犬の特徴別にかかりやすい病気をご紹介してきました。しかし、飼い主として、できればこの症状が起きてしまう前に何かしら対策をしておきたいですよね。完全に予防をするとことは非常に難しいですが、なるべく起こさないように努力することは可能ですので、ぜひ下記で紹介する改善策を試してみてください。
まず短頭犬種が起こしやすい呼吸器系の病気ですが、これらは元々鼻の部分が短いということもあり、予防は難しいとされています。しかし、呼吸器系の疾患を起こしやすい原因として、熱さや肥満が挙げられることは確かです。夏場は温度管理を、そして肥満にならないよう食事管理を徹底してあげる事が対策となります。
外耳炎を予防するためには、先ほども紹介したように獣医さんやトリマーさんなど、専門知識を持った方々に耳のケアを定期的に行ってもらうことが予防に繋がります。自分で行ってしまうと、余計に悪化させてしまう可能性もありますので、なるべく頼んでケアしてもらうようにしましょう。
そして足が短い犬に関しては、平気でソファや階段を上り下りする子がいますが、この動作だけでも椎間板に負担が掛っています。そのため、階段は自分で上り下りさせず、ソファーには軽い段差を付けて上りやすくしてあげるなどの工夫をすることで予防に繋がります。
最後に胃拡張・胃捻転症候群ですが、先ほども紹介したように、原因が未だ解明されていないため、予防法もないというのが現状です。しかし、食後すぐに運動や散歩をすることで起こりやすいといわれていますので、なるべく食後はしっかり休ませ、時間を取ってから散歩に行かせるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように犬の体の特徴によって、なりやすい疾患は違います。もちろん、特徴を持っていなくてもその病気になってしまうことはありますが、自分の愛犬の特徴で患いやすい病気はしっかりと把握しておいてあげる事も大切でしょう。