犬のホットスポット(急性湿性湿疹)について
じめじめとして気温も高い梅雨の季節は、人間にとっても不快指数は相当なものですよね?
それが全身被毛で覆われた犬となると、想像を絶する不快感になるはずですよね。
ただでさえ不快なうえに皮膚病まで患ってほしくはない、事前に対処できたり早期発見できれば犬への負担も減ってくれるはずですよね。
犬のホットスポット(急性湿性湿疹)の主な症状は?
ホットスポットとは俗称で、正式名称は「急性湿性湿疹」や「化膿性外傷性皮膚炎」と呼ばれています。
病名に急性とついている通り、ほんの少し前まで何もなかったのに、猛烈な痒みに襲われて掻きむしったり舐めたりこすりつけたしますが、痒みはおさまらず、先ほどの行動で症状はさらに悪化して数時間で患部の毛がごっそりと抜け落ちる場合もあります。
痒がったり気にしている箇所があれば、その部分の皮膚を見てください。
赤い湿疹(ホットスポット)が集中してあったり、その部分の毛がごっそりと抜けていたり、湿っていて膿のようなものが出ているとホットスポット(急性湿性湿疹)の可能性があります。
猛烈な痒みがあるため、飼い主さんが叱っても、掻いたり噛んだりすることを止めません。
むしろ猛烈な痒みからくるイライラ感で怒りっぽくなる子もいます。
犬のホットスポット(急性湿性湿疹)の主な原因
いくつかの要因とされるものがあります。
蒸れて細菌が繁殖し感染
高温で多湿の梅雨の時期に、毛の根元が蒸れた状態になり、そこに細菌が繁殖して感染します。
またシャンプー後や雨の中の散歩・水遊びの後に、被毛を根元まできちんと乾かさないと、同様に毛の根元が蒸れた状態になり細菌感染をひき起こします。
掻いた箇所に傷ができて感染
元々のアレルギー体質(食べ物やアトピー)により、掻いた箇所に傷ができて細菌感染をひきおこします。
ノミやダニの影響
ノミが最も原因としては多いようです。
蚊やノミに刺されたりダニに噛まれたりして、掻いた箇所に傷ができて細菌感染をひきおこします。
またノミに刺されたりダニに噛まれることによって、アレルギーを発症する場合も同様に細菌感染をひきおこします。
治っていない皮膚病から感染
軽度の皮膚炎を起こした後に完治していない場合も、傷ついている皮膚に細菌感染して発症します。
また、このような様々な要因が重なり合って発症してしまうおそれもあるそうです。
犬のホットスポット(急性湿性湿疹)の主な治療法
症状が軽度の場合
患部を薬用シャンプーで洗浄し消毒をした後に外用薬(消炎剤や痒み止め・抗菌剤など)を使用して治療します。
症状が重度の場合
上記の治療に加えて毛を刈り、内服薬やステロイド(副腎皮質ホルモン)も使用して治療します。
どちらの治療も外用薬を舐めたり、患部をさらに悪化させないために、エリザベスカラー(首に付けるプラスチック製で円盤状の器具)を装着する場合もあります。
獣医師に処置をしてもらったら数日で患部は完治しますので、上記のような症状がある場合は至急獣医師に診せてくださいね。
万が一、休診日ですぐに診せられない場合は、エリザベスカラーが手元にあれば使用して、無い場合はTシャツを着せるなどして患部の悪化を防いでください。
犬のホットスポット(急性湿性湿疹)の予防方法
よく乾かす
シャンプー後や雨の中の散歩・水遊びの後も濡れた被毛はそのまま放置せずに、ドライヤーで毛の根元まで完全に乾かすこと。
アンダーコートの多い犬種はホットスポット(急性湿性湿疹)になりやすいといわれていますので、念入りに乾かしてくださいね。
暑い日のドライヤーは犬も嫌がって飼い主さんも大変なので、エアコンなどでよく冷えた部屋や扇風機などで冷たい風をおくりながら乾かしてあげてくださいね。
大型犬などは体が大きいためさらに大変ですので、ペット用の吸水性の高いタオルを使用されると楽になり便利です。
ノミやダニの対策をする
室内で飼育している場合でも、ノミはおうちの中にいることもありますし、散歩や病院・犬がたくさん集まる場所でもノミやダニに接触する可能性はありますので、夏前にはノミ・マダニの予防薬を使用する。
皮膚に垂らして使用するタイプと食べるおやつタイプがありますので、獣医師に相談されて決められると良いですね。
アレルギーに注意を払う
アレルギー体質だと思われる場合は何に対するアレルギーなのかを検査してもらい、アレルギー源からは遠ざけるようにしてアレルギーをひきおこさないように注意すること。
アレルギー体質の犬は再発もしやすいので、発症しないようにご注意ください。
軽度の皮膚炎もしっかり完治させる
ホットスポットへの感染を防ぐ手段にもなるため、軽度の皮膚炎であっても治療を途中でやめることはしないで完治させるようにしましょう。
まとめ
猛烈な痒みを伴うホットスポット(急性湿疹)を愛犬に経験させたくはないですよね?
そのためにも日頃から愛犬の皮膚のチェックをして早期発見!症状を見つけた場合は早期治療!を心がけてあげてください。
毛が生えそろうのには少し時間がかかりますが、完治しますので獣医師に診せることを忘れないでくださいね。
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20代 女性 コナン