血流障害と断脚。その後の3本足での生活
前回のエピソードはコチラ!
前回、我が家の愛犬マロン(ダックス12歳)の血流障害と宣告されてから、足の断脚となったエピソードをお話しました。(皆様に暖かいコメントを頂き心よりお礼申しあげます)
今回はその後のマロンのリハビリと定期検診、そして車椅子を選択するかの決断や、普段の生活などをお話していきたいと思います。
断足の決断(前回のお話)
2015年7月、私の愛犬であるマロンは、「血流障害」という病気になりました。定期検診を受けていたにも関わらず、急な体調不良を起こし、左後ろ足が完全に壊死寸前という診断結果。
愛犬はもともとアレルギー体質だったので、それなりに日々健康には気をつけていただけにショックは大きく、飼い主も絶望を味わいながらの戦いでした。
そんな中、血流障害の進行は思った以上に早く、そのまま方っておくと愛犬の足は壊死してしまうため、直ぐに手術の判断を迫られました。
「この判断は人間のエゴじゃないか?」 「3本足でもマロンは幸せになるのか?」 先生から説明を受けた後、暫く悩み続けたのを覚えています。
しかし、私はそこで思ったのです。「愛犬を失うのは家族を失うのと同じ、私には向き合う覚悟ができてなかった。そしてなにより愛犬が私に預けてくれた命を手放すなんてできない!マロンの命を救いたい。」それが私が出した結論でした。
私は獣医さんに断脚の手術をお願いしました。
術後の生活・家族のサポート
普段の生活は基本的には段差のないカーペットを引いた部屋で過ごしています。特に体重管理や温度調整には気を使うようにしています。
お薬は2週間に1回の取りに行き、1ヶ月に1回必ず定期検診を受けるようにしています。
獣医さんには、「カーペットが硬くないか?」「太りすぎると足に負担がかかるからダイエットの必要は?」徹底的に相談しました。
他のワンコと一緒に遊べるように家族全員でサポートを決意しました。
父は足が不自由で不憫に思ったのか、少しでも負担が軽くなるように愛犬のために車椅子を探し始めました。母は愛犬が寒くないように3本足でも着られるお洋服を探し始めました。(3本足用の犬服意外とないもので、今ではすっかり母手作りの犬服を愛犬は着こなしております)
家族全員で愛犬を支える思いは同じでした。
通院する中で行った治療の中には痛みを伴うものもあり、私も泣きながら立ち会いましたが、愛犬はそれにも耐えました。
仕事帰りもずっと通い詰めて、手術を行う日は、愛犬の痛みが少しでも減るように終わるまで待合室で待ち続けました。誰よりも不便なのは我が愛犬であろうから。
マロンが3本足で立ちあがった日
断脚手術後、2ヶ月ほどは愛犬が傷口を舐めないように、そして脚に負担がかからないように神経を尖らせていました。
そんな張り詰めた日々が過ぎたある日、かかりつけの獣医さんに「車椅子の購入」について相談をしました。
愛犬は、左後ろ足のみ断脚して他は通常通り生活ができるのですが、その場合も車椅子を買うべきなのか?他のリハビリ方法があるのでないか?と。暫く決心出来ず、心配する中愛犬の様子を見ている日々が続いていました。
しかし、そんなある日、彼女(マロン)が自ら「3本の足」で歩き始めたのです。
歩きづらそうでしたが、自分の足で、慣れないながらも彼女はゆっくりと歩き始めました。それを見て獣医さんはこう話してくれました。
「この子は歩こうとしている。そして歩く気力も十分にある。車椅子を使うことによって使える足の筋力も落ちてしまうから様子を見るのが良いでしょう。ただし、硬いところは気をつけて下さい」
その言葉で私は決心しました。「マロンの意思を尊重しよう」。彼女の生きる力と可能性を信じて・・。
その後のマロン・リハビリの日々で思う事
手術から3ヶ月がたち、家の中で基本歩きなどのリハビリを開始。半年が経った現在では、少しずつ、少しずつ、お外にもデビューも開始しました。
芝生の公園のみですが、連れて行くと、ゆっくりと自分の足で歩き始めたのです。
血流障害で後ろ左足を失ったマロン。自分の力で少しずつ、自分のペースで歩き始めたのです。
その瞬間、「諦めなくてよかった・・・」心のそこからそう思いました。
1年ぶりに芝生を踏みしめる事が出来た愛犬。しかし、今でも月に一回の検査と毎日のステロイドとお薬はかかせません。
今年の2月で12歳を迎え、食事も老犬用の物に切り替えました。それでも、まだ食欲なんかは衰えておらず、少しでも満腹感を得られるように、水分の多めの湯がいたお野菜を与えるようにしています。
この時期に入ると、ヘルニアや腰を悪くするワンちゃんも多いと聞きます。中には、私の愛犬のように血流障害や病気で足を失うワンちゃんもいるかもしれません。
我が家では、「少しずつ」ですが、リハビリ内容や日々のケアなどを獣医さんと相談して、逆境に立ち向かっています。
シニア犬でも負担が少ないリハビリや食事制限があります。足が不自由になってからは、リハビリはもちろん色々な病院を調べ、足に負担がかからないようなプールスイミング療法など、様々な事を試そうと思っています。
先ずは「私たちでもできること」から愛犬と一緒に歩んでいけるはず。そう信じて日々愛犬と共に過ごしています。
この先、足が不自由になり、たとえ大病を繰り返したとしても、ただ、愛犬の可能性を信じて、愛犬の生きる力を信じるのみです。
最近、愛犬から「生きる意味」を私自身に教えてくれている気がします。
まとめ
たとえ足が1本無くなり、不自由になっても、彼女は他のワンちゃんたちと負けないくらいの「生きる気力がある」事を私たちに教えてくれます。
マロンは普通のワンちゃんより病院に行く回数も多かったですし、ましては12歳シニア犬。今では三本足で、病気がちな体です。
しかし、2年半の間に手術を3回も耐え抜いたのです。(以前ホルモンバランスが崩れ、子宮を全摘する手術を行っています。)
彼女はどのワンちゃんよりも自分自身で生きる力を教えてくれる唯一無二な存在です。これからもずっと長生きしてもらい、彼女と一緒にいろんな場所を見て共に生活することが、私と彼女愛犬マロンの生きる道。
これからも共に乗り越えていこうと思っています。