犬の肥満が引き起こす『危険な病気』4選

犬の肥満が引き起こす『危険な病気』4選

犬の肥満は、飼い主の責任です。命を縮める危険な飼育方法をしているという点で、虐待にも等しい行為です。なぜなら、犬の肥満は、犬の命を脅かす危険な病気を引き起こす大きな原因となるからです。愛犬の健康を守るためにも、犬の肥満がいかに危険かを知っておきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の肥満の目安

体重計に乗るパグ

ボディコンスコア(BCS)

人間の健康管理に役立つ基準の一つにBMIがあります。それと同じように動物には、BCS(ボディコンディションスコア)があります。これは、愛犬を見て触って判断する肥満度の基準となります。この基準によって、犬の肥満度が簡単にわかります。

BSCによる犬の肥満の基準

  • 腹部周辺が、ぶ厚く覆われて肋骨が容易に触れない
  • 腰椎や尾の周辺にも脂肪が沈着している
  • 腰のくびれがない
  • 腹部が垂れ下がっている

犬を肥満にさせる原因

床に横たわっている太り過ぎの犬

運動不足

「小型犬だから、室内を自由に動いているだけで運動になりますよ」と言うのは真っ赤な嘘です。どんな小型犬でも運動は必要です。散歩に行ったり、ドッグランで思い切り走らせたりすることは、ただカロリーを消費するだけではありません。生活する上で、運動することを習慣にすれば、愛犬が肥満になるのを防ぐことができます。

過食

食事だけでなく、おやつでカロリーを摂取している場合もあります。おやつを躾やトレーニングのご褒美として与えることは、決して悪いことではありませんが、欲しがるからといってカロリーの高いおやつを与えすぎないようにしましょう。

病気

食欲が出やすくなる副腎皮質ホルモンが分泌されやすいポメラニアン、甲状腺機能低下症になりやすい体質を持つビーグルやダックスフンドは病気の症状によって太ることがあるので、特に注意が必要です。

犬の肥満が引き起こす『危険な病気』4つ

人の食事をじっと見つめるチワワ

1.糖尿病

糖尿病とは、インスリンが十分に分泌されないために、血液中を流れるブドウ糖が増えてしまう病気です。重症化すると、腎不全、失明、感染症にかかりやすい、傷が治りにくいなどの様々な症状がおこります。

2.高血圧

高血圧の症状を放置していると、いずれ「腎臓」「眼」「中枢神経」「心臓血管系」に様々な病気が現れます。例えば「眼」の場合、高血圧だと、網膜剥離、失明などのリスクが高くなり、「中枢神経」だと脳内出血、意識障害などの通常の生活が送れなくなるほどの重篤な状態になる症状が出ます。

3.肝疾患

肝臓に脂肪がついた状態を「脂肪肝」と言います。「脂肪肝」になると、体内の毒素を解毒する機能が低下し、免疫力が落ちます。

4.関節炎

足の骨や関節にかかる力が、その部位が支えられるだけの重さを超え、日常的に負荷をかけ続けると、足の関節に炎症が起きます。そうすると、痛みを感じて歩くことが困難になります。

犬の肥満を予防する方法

おやつを見つめて舌舐めずりをするブルドッグ

定期的に体重を計測する

例えば、通年でフィラリア・ノミダニ予防を推奨する獣医さんもいますが、4~11月の期間だけの投薬を行っている獣医さんもいます。いずれにせよ、定期的に獣医さんを訪れる機会があるのなら、お薬をもらいに行く際、体重も量ってもらいましょう。

また、フィラリア・ノミダニのお薬を半年分一括で購入する飼い主さんもいらっしゃると思いますが、愛犬の健康管理のためにも、愛犬の健康状態に異常がなくても、少なくても3か月に一度は体重を計測してもらい、かかりつけの獣医さんに健康な状態を見ておいてもらった方が良いと思います。

人間のダイエットでも、まず、自分の体重を把握しながら進めないと効果がわかりません。犬の場合も同じで、肥満を予防するためにも、また、あきらかに肥満気味、あるいは肥満になってしまっていたならなおさら、愛犬の体重を定期的に計測するようにしましょう。

日常的に適度に運動する習慣をつける

人間にも言えることですが、肥満している人は体を動かすのを嫌がります。なぜなら、適正体重の人が運動するよりも心肺や関節に大きな負荷がかかり、疲労が大きいからです。

簡単に考えれば、体重100キロの人が運動するのは、体重60キロの人が40キロの重りを持って運動しているのと同じなのですから、辛いはずです。犬も同じで、肥満している犬は少し体を動かすだけでも心拍数が上がり、息が切れて疲れてしまいます。そのため、体を動かすことが億劫になり、散歩すら面倒になってしまうのです。

太る→運動が嫌になる→さらに体重が増える…という負のスパイラルに陥ってしまい、運動で体重を減らすことがますます困難になってしまいます。

体質、体格、年齢に見合った質、量の食事を与える

犬によっては、小麦や鶏肉、穀物などにアレルギーがあったり、尿管結石ができやすくなったりする体質を持っています。また、体格によって必要なエネルギー量も違います。

さらに、年齢によっても食事の質を変える必要があります。食いしん坊な犬だと、おやつや食事を飼い主さんが与えれば与えるだけ欲しがるタイプもいるので、「喜ぶから」と言って際限なく食事を与えるのは禁物です。ご自分の愛犬の年齢、体質、体格、運動量などに見合った食事を与えましょう。もし、ご自分で判断できなければ、かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。

まとめ

メジャーでサイズを測られているダックスフンド

大人の人間の肥満は自己責任ですが、人に飼育されている犬は、自分の食料の量や質を自分で選べません。また、自分の意志で勝手に外へ出かけて運動することもできません。ですから、一時的に肥満してしまった犬でも、運動の方法や食事を上手にコントロールさえできれば、健康を取り戻すことができます。

犬を太らせることには、何一つメリットはありません。私たち人間よりもずっと短い寿命だからこそ、間違った甘やかし方をせず、健康に過ごせるように飼い主の私たちが自分自身の健康を守るようにしっかりと、体重管理も含めて愛犬の健康管理に日々、気を配りましょう。

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