ケンネルコフの概要
ケンネルコフとは、いったいどういった病気なのだろうか。
そんな、気になるケンネルコフについて、細かくまとめました。
ケンネルコフという病気は、「犬伝染性気管支炎」という呼吸器疾患です。
名前の通り、伝染する病気です。
ケンネルコフという病名の由来ですが、「ケンネル」とは、犬小屋を意味し、「コフ」は、咳を意味します。
基本的に犬の年齢や性別に関係なく発症しますが、比較的子犬がかかりやすい病気です。
ケンネルコフの主な症状
- 乾いた咳
- くしゃみ
- 食欲不振
- 微熱
- 疲労感
- えずき(吐くようなしぐさ)
- 膿をともなう鼻水
- 気温の変化で咳が悪化してしまう
- ぐったりしている
- 呼吸が苦しそう
ケンネルコフの原因は?
空気中を漂う、原因となる”ウイルス”や”細菌”が体内に入ることで感染し、発症します。
ウイルス(空気感染・飛沫感染)は
- 犬アデノウイルスⅠ型
- 犬レオウイルス
- 犬ヘルペスウイルス
- 犬アデノウイルスⅡ型
- 犬パラインフルエンザウイルス
- 犬ジステンパーウイルス
この中で、予防接種で、予防が可能なウイルスは、”犬ジステンパーウイルス・犬アデノウイルスⅡ型・犬パラインフルエンザウイルス”です。
集団生活や散歩でど、どのように感染するのか?
ペットショップなど集団で生活している所で、一頭がケンネルコフにかかっていたら、全頭がケンネルコフに感染する可能性があります。
それだけ、強い感染力を持っています。
また、散歩中に外気に触れるだけでも空気感染する可能性があります。
ワクチン接種していても、冬場のように空気が乾燥していると、ウイルスは活発化し、犬の体力は寒さなどで免疫力が低下気味になるので、感染する可能性は高くなります。
ケンネルコフにかかりやすい犬種は?
特にかかりやすい犬種はありませんが、免疫力の弱い生後6週から6か月の子犬や、免疫力の落ちた老犬などがかかりやすいと言えます。
ケンネルコフの予防と対策は?
ケンネルコフの予防
「犬ジステンパーウイルス」「犬パラインフルエンザウイルス」「犬アデノウイルスⅡ型」は、予防接種があるので(混合ワクチン)義務化はされていませんが、接種しておくとよいでしょう。
予防接種することで、ケンネルコフにかかっても、症状が軽くて済みます。
子犬を飼う時、迎えた子犬が咳をして、もともとその子犬が集団生活をしていた子であれば、ケンネルコフの可能性も考えられます。
その時は、動物病院で診察を受けてください。
悪化してからでは遅いです。
ケンネルコフの対策
飼い主が毎日、スキンシップを取りながら愛犬の健康管理や健康観察をしっかりとしていくとよいでしょう。
子犬を飼い始めたばかりの時は、予防接種ができるなら、予防接種をすることも大切ですが、体調が悪い時や、まだ幼い時に無理に予防接種を受けて、免疫力が低下しないように気をつけましょう。
子犬の時期はまずゆっくりと体を休めて、よく睡眠をとらせることが大切になります。
子犬はかわいいので、つい寝ているところを起こしてしまいたくなりますが、子犬にはたくさんの睡眠が必要です。
寝ている時は見守ってあげましょう。
人と違って、犬の咳とはどのようなものが咳なのかわかりにくい場合もありますが、ちょっとでもおかしいと思う体調の変化がありましたら、動物病院でみてもらうと安心できるでしょう。
また、飼い主や犬が生活する環境も、清潔であることが望ましいでしょう。
ケンネルコフの治療方法は?
ケンネルコフの治療の種類
- 抗生剤・・・・・・・・細菌によるものに対応
- インターフェロン・・・自己免疫力をあげて、ウイルスを弱める
- 鎮咳薬・・・・・・・・どんな咳かによって決める
- ネブライザー・・・・・咳がひどい時に使用
- 栄養剤の点滴・・・・・体力を回復させるため
予防接種で予防できるものは、しっかりしておきましょう。
愛犬に健康でいてもらう為には、飼い主の健康管理や健康観察がとっても大事です。
毎日、スキンシップを取りながら、愛犬の健康状態を把握しておくと、いざというときに、早期発見につながることと思います。
愛犬を守れるのは、飼い主さんだけですので、大切にしてあげてくださいね!楽しい生涯にしていきましょうね!