犬がかかりやすい代表的な病気4選

犬がかかりやすい代表的な病気4選

日本でも犬を取り巻く環境が大きく変わりつつあり、平均寿命が延びてきたからこそ犬が病気にかかりやすくなったとも言われています。ここでは飼い主だからこそぜひ知っておきたい犬がかかりやすい病気について解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.ガン・悪性腫瘍

横になって獣医師の診察を受けるラブラドール

犬の死因として最も多い病気の一つが、ガン・悪性腫瘍です。
ガンは、体内の細胞の突然変異や異常増殖などによって起こるもので、どんな犬にも起こる可能性がある病気です。
細胞の突然変異が起きても、他の部分に転移したり攻撃したりすることがない場合は、良性腫瘍とされますが、ガンと呼ばれる悪性腫瘍の場合は、血管やリンパ管によってガン細胞が全身を巡りあらゆる臓器に転移していきます。

ガンは基本的に高齢犬で見つかることも多いため、犬の平均寿命が延びたからこそ、その数も増えていると考えられています。

2.皮膚病

後ろ足で体を掻く犬

診察内容として最も多い犬の病気のひとつが、皮膚病とされています。
皮膚病にはアレルギーによるものやノミダニなどの寄生虫によるもの、細菌や真菌による皮膚疾患などが挙げられます。
それぞれ原因は異なりますが、皮膚病の場合はかゆみや赤み、発疹、脱毛などの症状が見られます。
体を掻いたりなめたりすることで、皮膚がただれてしまったり傷ができてしまったり、患部が広がり重症化することも。
多くの場合は、かゆみを抑えるステロイドや抗ヒスタミンの投薬、患部の清潔・保湿などによって治療が行われます。
皮膚病そのものは命に関わる病気ではありませんが、内臓疾患により皮膚に影響が出る場合もあるので、皮膚トラブルが見つかった場合は、なるべく早めに動物病院で相談するようにしましょう。

3.外耳炎

エリザベスカラーをつけているジャックラッセル

外耳炎は皮膚病と並んで診察件数が多い病気として知られています。
外耳炎はその名の通り、耳の中の外耳道や耳のふちなどに起こる炎症のこと。

原因は耳ダニなどの寄生虫感染や雑菌の繁殖、アレルギーなど様々で、症状としてはかゆみや黒い耳垢、強いにおいなどが見られます。
湿気のこもりやすい垂れ耳の犬や脂性肌の犬などに多く見られ、コッカースパニエル系やレトリバー系・フレンチブルドッグなどがかかりやすいと言われています。
耳がかゆい場合でも、犬は耳そのものではなく首を掻いたり頭をぶるぶると振ったりするような仕草が見られます。

4.胃腸炎(嘔吐・下痢)

お腹に聴診器を当てられているダルメシアン

犬は比較的嘔吐をしやすい動物で、胃腸の調子が悪い場合などには草を食べて一度嘔吐することですっきりするなどということもめずらしくありません。
食べ物や環境の変化などによっても下痢や嘔吐は起こりやすいものですが、嘔吐を繰り返す・下痢を伴っている・食欲がない・動きたがらないなどの様子が見られる場合には、重篤な疾患が隠れている場合もあるので、しっかりと観察を行うようにしましょう。

特に子犬や高齢犬の場合は、下痢や嘔吐によって体力が消耗して衰弱してしまう場合などもあるので早めの対処が必要です。

<まとめ>犬がかかりやすい代表的な病気

笑顔の茶色い子犬

いつも元気な愛犬の調子が悪くなると、すごく心配になりますよね。
言葉で体の不調を訴えることができない犬だからこそ、「どうしたんだろう?」「どこが悪いんだろう?」と不安になることもあると思います。

ここで紹介したのは、犬がかかる病気のほんの一例です。
また、かかりやすい病気は犬の年齢や種類によっても異なります。
犬がかかる可能性のある病気については、初期症状を知っておくなど少しでも知識を持っておくことが大切。
断定はできなくても、体調がおかしいと気がつくことができれば早期発見・早期治療につなげることができるので、大切な愛犬を守るために、簡単なことからで構わないので、ぜひ病気に関する知識を持っておくことをおすすめします。

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