犬の熱中症について
犬も私達と同じように熱中症にかかります。舌を出して「ハァハァ」(パンティング)してれば体温調節出来るんだし、熱中症なんて関係ないんじゃないの?と思う方もいると思いますが、そんなことはありません。
温度差がある梅雨の時期(初夏)頃から夏の終わり頃までは熱中症にかかりやすい時期となります。(6~9月頃まで)
犬の体が暑さになれるまでは約60日と言われていますので特に初夏のうちは注意が必要です。また熱中症にかかりやすい時間帯は午後が多いとされています。午後のお散歩は暑い時間を避けるとよいでしょう。
犬の熱中症を避けるためにできる6つのこと
- 1.自宅でお留守番の際は、エアコンをつけて出かけるなど、温度調節をする
- 2.おでかけの際、車中に置いていかない
- 3.お散歩は暑い時間を避ける(朝早く、または夕方以降がベスト)
- 4.お水をいつでも飲めるよう数カ所に置いておく
- 5.冷却成分の入ったスプレーなどしてあげる(犬には直接スプレーしないように気を付けてください)
- 6.冷却マットなど便利グッズを取り入れる
熱中症にかかりやすい犬種
大型犬は熱中症になりやすい
大型犬は比較的、小型犬より熱中症にかかりやすいとされています。室内での管理は勿論、外出先でも水分補給がしっかりできるように、お水をいつもより多めに持つといいです。
短鼻種も注意が必要
- パグ
- フレンチブルドック
- チン
- ペキニーズ
- シーズー
- ボクサー
- ボストンテリア
など、鼻の低い犬種は鼻や喉の気道が狭いため、ハァハァする行為(パンディング)をしても体温調節をするのに他の犬種に比べ効率が悪く、注意が必要です。また心疾患や呼吸器疾患がある場合も注意が必要です。
犬が熱中症になった時に出る症状
基本的体温が38.9℃を超える場合は熱中症の可能性が高くなります。
犬の熱中症の初期症状
- 体温が40~41℃以上ににあがります。
- ハァハァする行為(パンディング)が治まらない
- ボーとする
通常のパンディングとの違いは、自分で冷たい場所にお腹をくっつけて休んだり、お水を飲んだりして体温調節をします。
犬の熱中症が重症化した時の症状
- 下痢
- 嘔吐
- 震え
- 意識消失
- 発作
更に重症化すると、血尿や尿がでなくなったりと腎臓に負担がかかります。また他の内蔵系の機能も低下致します。内蔵系の機能が低下すると死に至るケースも増えます。
このような症状が1つでもみられた場合、直ぐ躊躇せずに動物病院へ行きましょう。
緊急で動物病院に熱中症でかかった場合の死亡率は約50%とも言われています。できれば初期症状のうちに動物病院への受診をオススメ致します。
犬が熱中症になった時の応急処置
熱中症になっているときには冷やすことが一番大切です。室内の場合はエアコンの温度を極端に下げたり、おぼれないように首から上は必ず出した状態で水につける、水を飲める状態ならば水を飲ませるなどしてください。体温計がある場合は、39度まで体温が下がれば冷やすのをやめてください。
体調がよくなってきても必ず連絡の上動物病院を受診してください。意識がない場合は、まず冷やし、動物病院に連絡の上すぐに受診してください。意識がない場合は命にかかわる事態が起きています。
また、緊急時はパニックになってしまいますが事前に動物病院に連絡をすることで直ぐに処置をしてもらえますので必ず事前連絡をしましょう。かかりつけの動物病院がない方は、愛犬家仲間に動物病院の情報を聞いておくなど、日頃から情報収集しておくとパニックにならずにすみます。
まとめ
熱中症にさせないためにも、お散歩の時間や室内の温度調節など気をつけましょう。
また、日頃からよく観察しておくことで普段との違いに気づく事が出来ます。
これからの時期はパンディングをすることが増えますので、普段と同じパンディングなのか違うのかをみることも大切です。