犬のインフルエンザついて知ろう
インフルエンザとは?
インフルエンザは人間だけではなく、豚や鳥、馬などにもみられる感染症です。鳥インフルエンザや豚インフルエンザをニュースで聞いたことがある方も多いかと思います。
国内では犬のインフルエンザの話はあまり聞きませんが、国外では犬のインフルエンザも流行したことがあります。
今は国外での感染ですが、条件が揃えば国内でも感染が広がる可能性は十分あります。
現在、予防のための犬用ワクチンはないため大きな被害が考えられます。
犬のインフルエンザの種類
犬のインフルエンザはアメリカで2004年の1月に感染が広がったH3N8ウイルスや、2007年に韓国で流行したH3N2ウイルスなどがあります。
そして現在はH1N1パンデミックウイルスという新型のインフルエンザも出てきています。
新型の犬インフルエンザとは?
新型の犬インフルエンザはH1N1という型です。中国南部の犬から発見されたといいます。
H1N1という名前に聞き覚えがある方もいると思います。
これは2009年に流行した豚インフルエンザもH1N1と呼ばれていたためです。
インフルエンザに感染した犬の症状としては、鼻水が出る、食欲が落ちる、発熱、元気がなくなるなどといったものがあります。
大体人間のインフルエンザと同じような症状ですね。
犬から人間への感染はあるの?
犬から人間への感染は前例がありません。
ウイルスの表面にある粒子は犬の型にしか合わないようにできています。
しかし今後も絶対にないとは言い切れません。
ウイルスは突然変異によって形を変えてしまうことがあるため、万が一突然変異を起こしてしまった場合、人間にも感染してしまう可能性があります。
ただその可能性は限りなく低く、今すぐに何か行動をする必要はないでしょう。
インフルエンザの対処法と予防法
愛犬が犬のインフルエンザだと思ったら
もし愛犬が軽い咳をしている場合は病院へ連れていきましょう。まずはかかりつけの病院に電話をして症状と予約が必要かを確認しておいてください。
病院へ連れて行って診断を受けるまでは他の犬に感染しないように、他の犬は遠ざけておきましょう。
インフルエンザと診断された場合の治療法は、脱水症状にならないようにこまめに水分を取らせ休ませることです。
これを症状がおさまるまで続けて、長くても1ヶ月ぐらいで症状がおさまってくるでしょう。
インフルエンザを予防するには?
犬インフルエンザは国内での発生が確認されていないため、国内にワクチンはありません。
これに足してアメリカや韓国ではそれぞれの国で流行した犬インフルエンザウイルスの型のワクチンが準備されています。
そのため日本ではワクチンによって予防するという方法はあまり期待できません。
ワクチンを使わない予防法としては、犬同士の接触を避けることです。
犬インフルエンザが発生し、流行した国ではドッグランやドッグショーなど犬が多く集まる場所での感染がみられていました。
人間の場合もそうですが、なるべく感染しそうな場所を避けるのも予防法のひとつなのです。
また、日頃から体力を落とさないように栄養のある食事と十分な休息を取らせてあげるように心がけましょう。
咳が出るその他の病気
ケンネルコフ
咳が出る病気としてケンネルコフがあります。
乾いた感じの咳をする場合、急性気管支炎(ケンネルコフ)かもしれません。
この病気は怖いものではなく、きちんと治療さえすれば1週間から半月ほどで完治します。
何かおかしいなと思ったら病院へ連れていってあげましょう。
早期発見、早期治療が大切です。
寄生虫
主に回虫やフィラリアなどの内部寄生虫が原因となって咳が出ることがあります。
幼虫が気道から腸に向かって移動するときに咳を誘発します。
最終的に心臓に寄生するフィラリアは命にかかわる可能性があるので、早く病院へ連れていきましょう。
日頃からの予防を忘れないようにしてください。
アレルギー
タバコの煙やハウスダスト、花粉、ダニなどに対するアレルギーから咳が出る子場合があります。
気道にホコリや花粉などが入ってしまった場合、咳が止まらなくなることがあるので注意しましょう。
まとめ
普通のインフルエンザも新型インフルエンザも予防方法は大体同じです。犬が多い場所は避ける、日頃から体力をつけておく、などです。
また人間に感染する可能性は限りなく低いので怖がらずに病院へ連れていきましょう。
ただ犬同士での感染はあるので、予め病院に電話をして咳が出ていることや周りに同じような症状の犬がいるかどうかなどを相談しておきましょう。もしかしたら他の犬とは別の場所で待機する可能性もあります。
現在は日本国内での犬インフルエンザの感染報告はありませんが、将来的にどうなるかはわかりません。
犬インフルエンザについての知識をつけておくともしものときに役に立つでしょう。