老犬の散歩で飼い主ができるサポート5つ

老犬の散歩で飼い主ができるサポート5つ

手足の衰えや筋肉の衰えを防止するため、健康と若々しさを維持するため、そして長生きのために、老犬にもお散歩が欠かせません。そのためにできるサポートにはどんなことがあるのか、5つご提案しています。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.歩くスピードを合わせる

赤いリードを着けたダックスフンド

老犬になると歩くスピードが遅くなり、ゆっくりゆっくり歩きます。人間にとってはノロノロと歩く、グダグダと歩く、そんなイメージでしょうか。“忙しいのに”とか“時間がないのに”とイライラしてしまうことがあるかもしれません。

犬も年齢を重ねるごとに足腰が弱くなり、筋肉も衰えます。健康な犬であっても、若い頃と比べると歩くスピードは遅くなるものです。

犬は個体差はありますが基本的にはお散歩が大好きです。何よりもお散歩を楽しみにしている犬もいます。それは老犬になっても同じことです。

カラダを動かすこと、外の空気を感じること、変わる景色を眺めること、他の人や犬に会うことなど、お散歩には楽しみがたくさんあるからです。

お留守番する時間が多い犬にとっては、飼い主さんとのかけがえのない時間であり、大切なコミュニケーションでもあります。

ゆっくりゆっくり一緒に楽しく歩いてあげましょう。

2.休憩を取る

芝生で休むゴールデンと女性

お散歩の途中、疲れて立ち止まり、歩かなくなってしまうことがあります。息が上がり、苦しそうにすることもあるかもしれません。

そんなときは休憩を取り、また歩き出すのを待ってあげましょう。ご近所の老犬は、疲れては立ち止まり、歩かなくなり、しばらく休憩したらまた歩き出す。それを何度も何度も繰り返します。

飼い主さんが抱っこしようとしても嫌がるのです。きっと、自分の足で歩きたいのだと思います。

3.暑さ対策・寒さ対策

夕日のビーチを歩く犬と人

冬は体温を保つため、お洋服を着せるなどしてあげると良いです。日差しが出ていて暖かい時間にお散歩すると日向ぼっこもできて気持ちが良いのではないでしょうか。

とくに犬は暑さに弱く、老犬にとって夏の暑さはさらに過酷なものです。朝は日差しが出る前に、夕方は日差しがなくなり地面が冷えてから、または夜の気温が下がった時間になど、少しでも涼しい時間にお散歩するのが良いです。

また、保冷効果のあるお洋服を着せてあげたり、保冷剤を入れることのできるお洋服やバンダナなどのアイテムを利用してみたりしてはいかがでしょうか。

4.老犬介護用アイテムを利用する

カートに乗る老犬とゴールデン

老犬介護用のハーネスやカートを利用することで、犬も人も快適なお散歩を楽しむことができます。

お外に出ることを楽しみにしているけど、自力では歩くことができなくなってしまった。ドッグランや公園まで遠く、歩いてはたどり着くことが難しくなってしまった。

そんなときはカートに乗せてお散歩を楽しんでみましょう。大型犬が寝た状態のままでゆっくり寛ぐことができる大きなカートもあります。

犬は前足よりも後足が先に衰え始めます。後足が衰え、歩きづらそうにしたり、転倒してしまったりする危険がある場合には、後足をサポートするためのハーネスがあります。

歩行補助ハーネスと言いますが、前足用と後足用があります。また、歩行補助ベストというお洋服タイプもあり、カラダ全体をサポートしてあげることができます。

注意点

ハーネスやベストは、あくまでも歩行を補助するためのものです。ハーネスやベストを使って、犬のカラダを持ち上げることはしてはいけません。

犬のカラダに大きな負担がかかり、首や背中、内臓などを損傷してしまう危険がありますのでやめましょう。

5.いつものお散歩コースを歩く

青いリードを着けたブルテリアと女性

老犬になると視覚や聴覚や嗅覚が衰えます。若い頃はいろんな場所へ連れて行ってあげたい、新しい場所へ連れて行ってあげたいと思うものですが、新しい場所や慣れない場所は老犬にとって不安や恐怖である可能性があります。

体調に合わせて時間や距離を調整しつつ、いつもの慣れたコースを歩いてあげることで犬も安心してお散歩を楽しむことができるのではないでしょうか。

日本には四季があり、季節ごとに花の香りや草の香り、木々の香りも変化します。いつものお散歩コースでも、その変化によって違った刺激を受けることができ、老化防止にも良いと思います。

まとめ

ベンチに座るポメラニアンと女性

老犬のお散歩サポートについて5つご紹介しましたが、愛犬が老犬になったとき実践してみたいと思われたサポートはあったでしょうか。

私の初代愛犬は3歳で関節リウマチという病気を発症し、それ以来ずっと手足が不自由でした。思うように歩くことができず、大好きだった走ることもできなくなってしまいました。

老犬になればさらに不自由さが増します。それでもお散歩が大好きで、不自由ながらも毎日のお散歩を楽しみにしていました。

健康な犬でも老犬になれば不自由が増えます。もどかしい気持ちになってイライラしてしまうことがあるかもしれませんが、犬は決して諦めたりせず、思うように動かせなくなったカラダを必死に動かし歩こうとします。私たちにできるサポートは全て行ってあげたいですよね。

どんなサポートを必要としているのか、どんなサポートが必要なのか、愛犬とゆっくりコミュニケーションをとり、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

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