犬のおもちゃの上手な選び方や与える際の注意点【手作りもOK!】

犬のおもちゃの上手な選び方や与える際の注意点【手作りもOK!】

「犬用のおもちゃはたくさんあって、どんなおもちゃを与えていいのかわからない」そんな飼い主さんのために、上手な選び方や注意点について調べました。

犬の本能を刺激するためにおもちゃを与えよう!

ボールをかじる犬

もともと犬には狩猟本能が備わっており、狩りをして食べ物を手に入れていました。現代では狩りをしなくても人に飼われることで食べ物が手に入ります。

そのため、狩猟本能が表に出る機会は少なくなってきています。この本能が、刺激されないままだとストレスが解消されにくくなります。隠れがちな狩猟本能を積極的に刺激することは、犬の健康にとって大切なのです。

そこで、活躍するのが犬のおもちゃです。市販品でもいいのですが、タオルやデニムなどのファブリックで引っ張り用のおもちゃにするのもおすすめ。また、毛糸で簡単に手作りができるぬいぐるみは、飼い主さんの間で人気です。

この記事では、目的に応じたおもちゃの選び方やおもちゃ選びのポイント、注意点について説明します。ぜひ参考にしてください。

目的に応じて犬のおもちゃの種類を選ぼう!

おもちゃ

愛犬におもちゃを与えようと思っても、その種類の多さに驚くことでしょう。おもちゃ選びは「目的」や「役割」を明確にしておくことが大切です。

代表的な犬用のおもちゃとして、ボールやロープ、紐などがありますが、「噛む」「引っ張る」「歯みがき」など仕様が異なっています。ここからは、おもちゃの特徴や役割、効果について種類ごとに紹介していきます。

欲求の解消には「噛む」おもちゃ

歯の生え替わりの子犬や、成犬のストレス解消に「噛む」おもちゃは、1つあると便利です。

ここで注意しておくことは、犬の噛む力は小型犬もで人間の4~5倍、大型犬なら10倍近くあるということ。そのため、素材の丈夫さは重要なポイントです。

噛むおもちゃには種類がたくさんあり、ラバータイプの骨の形をしたものやロープタイプのひも状のおもちゃ、天然木のチップを固めて香りづけしたものなどさまざまです。

小動物などぬいぐるみタイプは狩猟本能を刺激して人気ですが、誤飲を防ぐためにも、目や鼻に金属やプラスチックパーツを使っていないか確認するようにしてください。

愛犬と一緒に遊べる「引っ張る」おもちゃ

飼い主さんと一緒に遊べるおもちゃなら「ロープタイプ」がオススメ。ロープタイプのおもちゃは、子犬から成犬まで年齢を問わず人気です。

引っ張り合いっこ通じて、飼い主さんとコミュニケーションができることが人気の理由です。ロープタイプのおもちゃは、引っ張りながら噛むことができるのでストレス発散にも効果的。

丈夫で耐久性があるものが多いので、愛犬だけで遊ばせることも可能ですが、できるだけ飼い主さんと遊ぶおもちゃとして使うようにすると、関係性が深まっていくでしょう。

引っ張り合いっこするときは、開始と終了はともに飼い主さんのタイミングで主導権を握るようにして、しつけの延長線上でコントロールするようにしましょう。

好奇心旺盛な犬には「音が鳴る」おもちゃ

犬は、人間と比べて高音域の周波数を聴き取ることができます。また、音を聞く方向も人間が約16方向のところ、犬は約32方向と細かく聞き分けられると言われています。それほど犬は音に敏感なのです。

好奇心が旺盛であるほど音にも敏感なため、おもちゃ選びの際は「音が鳴る」ものを選ぶのもおすすめ。犬自身のアクションでピーピーと音が鳴ることで狩猟本能も満たされていてとても楽しそうに遊びます。

さらに、投げて持ってこさせる遊びをすると獲物を狩ってきたような満足感が得られると言われています。丈夫なおもちゃであれば、音を鳴らしながら引っ張り合いもすることで飼い主さんとのコミュニケーションにもなります。

お口の健康には「歯みがき」おもちゃ

噛むことで「歯みがき」代わりになる「デンタルトイ」というおもちゃもたくさんあります。

柔軟性と耐久性を兼ね備えたラバー製のおもちゃは、ギザギザとした形状に歯が当たることで歯垢を除去する効果が期待できます。他にも、天然のコットンを使ったロープタイプのおもちゃは、噛むと隙間に糸が入り込み歯垢を除去してくれるものも。

強く噛むことで、歯や歯茎も丈夫にする効果も期待できます。愛犬の普段の歯みがきと「歯みがきおもちゃ」を併用すれば、より口内環境を健康に維持できるでしょう。

犬のおもちゃ選びのポイント【飼い主と遊ぶ?ひとりで遊ぶ?】

女性と遊ぶ犬

愛犬と飼い主さんとの暮らし方によって、おもちゃの選び方も変わってきます。飼い主さんと一緒に遊ぶのが好きな犬には「引っ張る」「投げる」おもちゃで、コミュニケーションをとりながらしつけをするのがおすすめです。

留守番が多い犬には、中に入れたおやつを取り出して遊ぶ「知育玩具」がいいでしょう。こうした愛犬との暮らし方に加えて、素材やお手入れ面を考慮したおもちゃ選びについて紹介していきます。

一緒に遊ぶ用に「引っ張る・投げる」おもちゃを

一緒にいる時間も長く、飼い主さんと遊ぶことが好きな犬には、アクティブに楽しめるおもちゃがおすすめです。

ロープタイプのおもちゃは、室内だけでなく散歩中に犬が飽き始めたら取り出して引っ張り合いこをして遊ぶと盛り上がります。また、フリスビーやボール、音の鳴るおもちゃを投げて持ってこさせる遊びは、犬が大好きな遊びです。

獲物を想像させる形のおもちゃは、まるで生きてるようにゆらゆらと手元で動かして愛犬の興味を引くようにしてから投げると、飽きずに夢中で遊ぶようになります。

留守番が多い犬には「ひとり用」おもちゃを

飼い主さんが仕事などで不在にしている時間が長いと、犬も寂しいものです。こうした留守番が多い犬にはひとりで遊べるおもちゃを与えるといいでしょう。

おやつやフードを中に入れて噛んでいると出てくる「知育玩具」がおすすめです。一生懸命おやつを取り出そうと夢中になるため、飽きずに長い時間遊んでくれます。

頭を使わないとおやつが取り出せないので、噛み疲れて眠ってしまうこともあります。できるだけ飽きないように、留守番時以外はひとり用のおもちゃは与えないようにしましょう。

丈夫で安全な素材のおもちゃを選ぶ

おもちゃに夢中になって遊んでいると壊れてしまうことがよくあります。

誤飲を防ぐためにも、おもちゃの素材選びにもこだわる必要があります。おすすめの素材は「ゴム製」「帆布」「デニム」の3種です。どれも丈夫な素材ですが、中でも「ゴム製」は適度に弾力性があります。歯や歯茎の弱い子犬や老犬などにも安心して与えられる素材です。

また、万が一おもちゃが砕けて誤飲することも考慮し、安全な天然素材を中心に選ぶのもいいでしょう。「ヘチマ」「とうもろこし」「天然木」などの素材でできているものは、多少飲み込んでも自然と排泄されることが多い素材と言われています。

お手入れしやすいおもちゃを選ぶ

遊び終えたおもちゃは、唾液や泥、埃などで汚れているので清潔に手入れしておかなければなりません。その日のうちにきれいにするように心がけてください。そのままにしておくと臭いのもとにもなり、次に遊ぶときには菌が発生しています。

お手入れのしやすさで選ぶなら「ゴム製」がおすすめ。中性洗剤につけてブラシでこするだけで、簡単に清潔さをキープできます。汚れがひどい場合は、薄めた重曹液をスプレーして洗うようにします。

「ロープ」や「ぬいぐるみ」などの布製は、汚れが見えにくいため不衛生になりがちです。そのため、洗濯機で丸洗いできるタイプがおすすめ。いつでも清潔さをキープして遊べます。

ペットが噛んで遊ぶおもちゃは、手洗いでも洗濯機でもペット用の洗剤を使って洗うようにしてください。人間用で洗うと香りが強すぎたり、犬によってはアレルギー反応が出る場合もあるので注意が必要です。

犬におもちゃを与える際に気をつけること

おもちゃと伏せる犬

せっかく買ったおもちゃも、ルールを決めて与えないとすぐ飽きてしまい遊ばなくなってしまうことがあります。

また、推奨体重や年齢よりも小さなおもちゃを与えると、場合によっては、おもちゃの破片が腸で詰まり腸閉塞を引き起こすこともあります。

おもちゃを与える際に飼い主さんが気を付けていれば防げることばかりです。ぜひ、ここからの注意事項を参考にしてください。

体の大きさや年齢に合ったおもちゃを与える

大型犬に小型犬のおもちゃを与えると、小さすぎるため噛んだ時に口の中にスッポリと入り込んでしまい、誤飲する事故が発生しています。

こうした事故を防ぐためにも、店頭で購入する場合はおもちゃのパッケージ裏側の「推奨体重・年齢」を確認してください。ネット通販の場合は、商品情報をしっかりと確認しましょう。

また、子犬の頃に遊んでいたおもちゃは、そのまま成犬になっても使っているとサイズが小さすぎて誤飲につながることがあります。お気に入りのおもちゃでよく遊んでくれるとは思いますが、与えないようにしましょう。

子犬や小型犬には、中・大型犬用のおもちゃを与えても誤飲になることは少ないですが、大きすぎるものは上手に遊べずにストレスのもとになりかねません。愛犬の体重や年齢に合った適正なおもちゃを与えるように心がけてください。

出しっぱなしはNG!遊び終わったら片付ける

遊んだおもちゃを出しっぱなしにしておくのはやめましょう。おもちゃが常に出ていると、犬にとって特別感が失われて早くに飽きてしまいます。

おもちゃは犬にとって非日常であるからこそ、遊ぶ時のワクワク感が最高潮に高まるのです。おもちゃは「遊んだら出しっぱなしにせずすぐ片づける」を基本としてください。遊んだおもちゃは、愛犬の目の届かないところに片づけておきましょう。

視界に入っているとおもちゃを要求して吠えることがあります。目も手も届かない別の部屋や扉の中に隠してしまうといいでしょう。

飽きさせずに長く遊んでくれるようにするには、日々のちょっとした工夫が大切です。

硬すぎるおもちゃは歯が欠ける恐れがある

最近注目されているおもちゃに「鹿の角」があります。アメリカではポピュラーなおもちゃで、日本でもエゾシカの角を使ったものが販売されています。

鹿の角はとても硬く、ストレス解消や歯みがき効果があるとされていますが、長時間噛むのはおすすめできません。あまりに硬すぎるため、歯が欠けてしまうことがあるからです。特に子犬や老犬は歯や歯茎がもろいので注意が必要です。

このように、おもちゃ選びには「硬さ」を考慮する必要もあります。定番の骨の形をしたおもちゃなら、硬さも「ソフト」から「ハード」まで豊富です。愛犬の歯や歯茎の状態に合わせてちょうどいい「硬さ」を選びましょう。

おもちゃを無理に取り上げない

おもちゃで遊ぶ時間は決めた方がいいですが、時間になったからといって、無理に取り上げるのはおすすめできません。

おもちゃを奪われると取られないように隠すようになったり、強く噛んで離さないようになったりと執着心がでてくることも。そうならないようにするためにも、おもちゃ遊びを終えるのもしつけの一環として、取り組むといいでしょう。

おもちゃ遊びが終わる時には、「終わり」「ちょうだい」といったコマンドを出してください。おもちゃを離したら、おやつをあげて褒めるというトレーニングがおすすめです。

次第におやつなしでも、コマンドを出せばおもちゃを離すようになるでしょう。うまくできたら毎回褒めるのを忘れないようにしてください。

まとめ

おもちゃを引っ張る犬

おもちゃは、犬の狩猟本能を刺激して溜まりがちなストレス発散に一役買っている大切なツールです。そのため、おもちゃ選びは飼い主さんにとっても愛犬にとっても重要なのです。

おもちゃは、「噛む」「引っ張る」「音が鳴る」「歯みがき効果」など、目的に応じて種類も豊富です。

飼い主と一緒に遊ぶのか、ひとりで留守番させるために使うのか、目的別に選ぶのも大切。さらに、素材や安全性、硬さにも注意して選ぶ必要があります。

しつけも兼ねて、遊び方や遊びのやめ方を教えていけば、飼い主さんとのコミュニケーションが深まり、信頼関係も強く結ばれるでしょう。

ぜひ愛犬に合ったおもちゃを選んで、毎日楽しく遊んであげましょう。

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