大型犬にはハーネスがおすすめ!
大型犬は、小さな犬種と比べると特に「ハーネスが必要不可欠」というイメージを持つ人も多いかもしれません。なぜ大型犬にはハーネスが必要なのかを考えたことはありますか?
ここからは「大型犬にハーネスがおすすめ」と言われている理由を詳しくお話していきます。
犬の体への負担が少ない
ハーネスにはどんな役割があるのかご存知ですか?ハーネスは、犬の行動をコントロールするのに必要なものとされているものです。
犬のコントロールのために装着するアイテムは「首輪」が有名ですが、大型犬は力が強いので首輪を使用して動きをコントロールしようとすると、どうしても首を締め付けてしまい呼吸器や首周りの被毛や皮膚に負荷がかかってしまいます。
胴体部分を支えているハーネスを使用することで、首を直接引っ張ることがなく犬の身体への負担が少なくなります。
引っ張る力の強い犬でも安心して使える
ハーネスは、犬の胴体部分を支える作りになっているため、犬の身体にかかる負荷を分散し、引っ張る力の強い犬種でも内臓や神経などに集中して負担がかかるのを避けられます。
首輪の場合、どうしても首に集中して力がかかってしまい、食道や神経を締め付けてしまうことに。時々、舌が紫色になっている犬を見かけますが、その多くの場合が首が圧迫されてチアノーゼ状態になってしまっていると考えられるのです。
今すぐに病気やケガに繋がらなかったとしても長い期間をかけて首への圧迫を続けていれば、犬が歳を重ねたときに腰や脊椎などにトラブルが出てきてしまっても不思議ではありません。
引っ張る力が強い大型犬には、子犬期からハーネスを装着することをおすすめします。
介護が必要になった時にも使える
今は若くて元気のある愛犬も、いずれは歳を取り介護が必要になるケースもあります。
寝たきりになった場合、床ずれ防止のために時々体の向きを変えてあげるのが良いのですが、そういった時にハーネスがあると犬も飼い主さんも負担が少なくて済むのです。
シニア期になり足腰が弱くなった犬を支えてあげるためにも、ハーネスは有効と言えます。「ハーネスを使うのは実際に介護が必要になってから」と考えている飼い主さんも多いかもしれません。
しかし、幼い頃から使っていて慣れている子と違い、老犬になってからハーネスを使おうとすると嫌がるケースは少なくありません。なるべく早いうちからハーネスに慣れさせておくのが愛犬にとってもベストだと言えるでしょう。
頑丈で簡単に抜けないため脱走防止になる
ハーネスには、「簡単には抜けずに丈夫」という利点もあります。首輪の場合、「ふとした瞬間に犬の体が抜けてしまう」という経験をした飼い主さんも多いはず。
「散歩中にリードをつけた首輪が抜けて犬が脱走し迷子になってしまった」など、無事であればいいですが、事故に遭ってしまうなど最悪な場合も。その心配が少ないのもハーネスのメリットのひとつと言えるでしょう。
大型犬用ハーネスを選ぶポイント
ハーネスといっても、さまざまなタイプがありどれを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
ここからは、ハーネスの種類とそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。これからハーネスの購入を考えている方は必見です!
簡単に着脱できる「8の字ハーネス」
2つの輪が連なっており、数字の8に見えることから「8の字ハーネス」と呼ばれています。8の字ハーネスのメリットは「足を通さずに着脱できる」という点。
犬の前足を持ち上げる必要がないので、体重のある大型犬や足を触られるのが嫌いな犬でも気軽に利用できます。
片方の輪を首に、もう片方を胴体に巻き付けて装着する作りのため、洋服やレインコートを着ている上から装着できるというのも嬉しいポイントですね。
しかし、ハーネス初心者の飼い主さんの場合は、巻き付けがうまくいかず「着脱が難しい」と感じてしまうことも多いようです。
すっぽ抜けに強い「H型ハーネス」
「H型ハーネス」は大きな2つの輪に2本のベルトがついているもので、数多くあるハーネスの中でも古くから親しまれているタイプです。
お腹側にもベルトがあることで密着度が高く、簡単には抜けない作りになっています。ハーネスの中でもすっぽ抜け対策には最も効果的な種類です。
ただし、大きな輪に前足を通して装着する必要があるため、足を触ると嫌がる犬に装着するのは難しい可能性があります。
首や気管に負荷がかかりにくい「Y字型ハーネス」
足を通して背中で止めるタイプの「Y字型ハーネス」は、ベルトが首付近を圧迫することが少なく、気道や気管への負荷がかかりにくく安心して使えます。
犬の可動域の邪魔をすることもないため、散歩だけではなく訓練中にも使いやすいという声が多くあるようです。
しかし、「H型ハーネス」と同様、前足を通すタイプなので足を触られるのが嫌いな犬は装着が難しい場合があります。
引っ張りの強い犬に最適な「ショルダーハーネス」
「ショルダーハーネス」は、背中で止めるタイプですが、首を通して胸や胴の部分で止めるタイプのものが多いため、Y字型に比べて装着しやすいというメリットがあります。
胸や胴部分をしっかりと支えているため、引っ張りの強い犬にはもちろん、足腰が弱って歩きにくくなった老犬にも向いています。
老犬の散歩時にショルダーハーネスを装着することで、犬への負担が少なく歩きやすいと言う飼い主さんも多いです。
商品によっては、生地が犬の陰部付近まであたり、「トイレをする時には向かない」という声も。選ぶ際は注意が必要です。
洋服のようにおしゃれを楽しめる「ベスト型ハーネス」
「ベスト型ハーネス」は、生地の面積が大きく柔らかい素材で作られているものが多いため、身体にかかる負担も軽減しやすい上、ファッション性が高いのが特徴。
愛犬におしゃれをさせたいという飼い主さんに好まれており、オリジナルや手作りなど多く販売されています。デメリットは、丈夫さに欠けるという点で、力の強い犬には安全面で不安が残ることも。
引っ張らないことを優しく教えられる「引っ張り防止用ハーネス」
「イージーウォークハーネス」とも呼ばれる「引っ張り防止用ハーネス」は、リードを繋ぐ部分が犬の胸元にあるのが大きな特徴です。
引っ張り防止用ハーネスを装着することによって、強い力で飼い主さんを引っ張って歩いてしまう犬に「散歩の時に強く引っ張って歩かない」ということを自然に教えられると好評。
しかし、引っ張り防止用ハーネスの中にもさまざまな種類があり、犬種ごとに仕様が異なる商品も。購入する際には、愛犬の犬種に合うものかを確認しましょう。
大型犬用ハーネスおすすめ8選!
大型犬におすすめなハーネスにもたくさんの種類と特徴があることがわかりましたね。では、実際にどんなハーネスが大型犬の飼い主さんに人気があるのでしょうか。
数多くあるハーネスの中から、大型犬と暮らす飼い主さんに人気のハーネスをご紹介します。
Gain Mart「中型犬・大型犬ハーネス」
もともと女性用の下着や雑貨を取り扱う「GainMart」から販売されている「中型犬・大型犬ハーネス」。とてもおしゃれなデザインのものが揃っているので、犬におしゃれをさせたい飼い主さんにおすすめです。
見た目だけではなく「リーズナブルなのにとてもしっかりしていて胴が抜けてしまう心配もなさそう」と好評。
その一方で「ひとつのものをずっと使っているとベルト部分が緩んでくる」という意見も。デザインの種類が多いので、色違いで持つなど、ローテーションで使うのがおすすめ。
Julius-K9「IDCパワーハーネス」
ヨーロッパを中心に海外でも大人気のブランド「Julius-K9 (ユリウスケーナイン)」。
こちらのブランドから販売されている「IDCパワーハーネス」は、カラーが豊富なところも人気のひとつですが、マジックテープにより愛犬の体型に合わせてサイズ調整が可能ということで評価が高い商品です。
「ハーネスが嫌いな愛犬でもすんなりつけてくれた」という喜びの声も見かけました。しかし、背中部分の金具が歩くたびに音がするという難点もあるようで「引っ張り癖のない犬には必要がないかもしれない」という意見もありましたよ。
Wanwan Square Garden「犬用ハンドルハーネス」
頭から通してバックルを留めるタイプのハーネスなので、足を触るのを嫌がる子でもスムーズにつけられるのが嬉しいポイントです。
さらに、リードが首輪部分と背中部分の両方に接続されているので、犬の行動が制御しやすいのも特徴です。そのため、引っ張りの強い犬やしつけ中の犬におすすめです。
「犬の身体にフィットする」という高評価がある一方で「ピッタリすぎて擦れてしまった」という声もありました。サイズ調整も可能なので愛犬よりも少し大きめのサイズを選んで、身体に合わせながら調整してみるといいかもしれませんね。
すず首輪製作工房「ハーネス スタンダードタイプ」
楽天市場のランキングで1位を獲得したこともある「すず首輪製作工房」のスタンダードタイプのハーネス。すっぽ抜けに強いと言われるH型ハーネスで、サイズ調整もできて着脱がしやすいところが好評です。
水洗いをしてもすぐに乾くという点が飼い主さんから高評価。雨の日やアウトドアで特に重宝しているという声もありました。
H型で抜けにくい構造になっているものの「着脱が簡単」というメリットは「緩く装着するとすぐに脱げてしまう」というデメリットにも。犬の身体に合うようにしっかりとサイズ調整を行うことが重要です。
コンフォートフレックス「スポーツハーネス」
アメリカで高い人気を誇るブランド「コンフォートフレックス」のスポーツハーネスは、しっかりした作りで一見堅いようにも見えますがクッション入りの柔らかな生地が特徴で、犬の身体を優しくサポートしてくれます。
しっかりした反射テープがついているのも嬉しいポイントで、夜に散歩をすることの多い場合にも安心して使うことができます。
足を持ち上げずに装着できるのもメリットのひとつですね。しかし、足を通さずに装着するタイプのためハーネスを嫌がって後退りをする犬には不向きのようです。
イージードッグ「大型犬用ハーネス」
海外でも大人気のブランド「イージードッグ」の大型犬用ハーネスは、伸縮性もあり犬の身体に負担がかからないところがメリットです。
「気管虚脱のある犬でも安心してつけられる」という飼い主さんの声も見かけました。また、胸部分を中心にしてベルトが半回転する点も「犬の細やかな動きに対応できる」と愛用者の間では好評です。
引っ張り癖のある犬でも、伸縮性のある作りと半回転するベルトで首や身体を締め付ける心配もありません。
胸や胴を支える部分がしっかりとしていて飼い主としては安心な一方、「犬には邪魔そう」という声もありました。犬の体型などと相談しつつ、ちょうどいいサイズを見つけてあげられるといいですね。
cocomall「犬用ハーネス」
着脱が簡単なワンタッチ式で足を持ち上げる必要もないため、ハーネスをつけるのを嫌がる犬でも装着しやすいのがポイントです。
装着している間もベルトが適切な位置と長さを維持するので、長時間繋いでいる必要がある時にも愛犬に負担をかけないところが人気のようですよ。
肌触りもソフトなので「食い込んでしまってかわいそう」ということもなく、犬にも飼い主にも優しいハーネスです。
しかし、ハーネスにリードを接続する部分はアルミニウム素材なので引っ張りの強い犬の飼い主さんは「壊れてしまうのではないか心配」という人も多いようでした。
実際に壊れてしまったという人は少ないようでしたが、そこが気になる飼い主さんには不向きかもしれません。
cocomall「2020年新型 犬用ハーネス」
先ほどご紹介したものと同じ「cocomall」から販売されている犬用ハーネスの2020年デザインです。
首回りと胴回り合わせて3箇所にあるバックルによって「首回りの調節が難しい」というこれまでの悩みを解決してくれる作りになっています。
犬が引っ張っても圧力が身体全体に分散するので「引っ張りが強い犬でも安心して散歩できる」という飼い主さんの声も多くありました。
しかし、作りが頑丈だというメリットの反面「柔らかさがあまりない」という声も。毛量が少ない子や、皮膚の弱い犬には向かないかもしれません。
商品ページ:
▼「犬のハーネス」の基本を知りたい方はこちら
まとめ
大型犬にハーネスが良い理由や、ハーネスの種類や選び方、おすすめの商品について解説してました。何を重視するかによっても選び方は変わりますが、「ハーネス」と一言に言ってもさまざまな商品があります。
どのタイプのハーネスにも共通して言えるのが「正しく装着することが重要」ということです。どんなに良い商品であっても、愛犬に合ったサイズのものを正しく装着しなければ効果を発揮できないどころか、ケガなどの危険も。
大切なのは、愛犬に合ったものを選び、正しく使うこと。レビューなども確認して愛犬に合うハーネスを選んであげるようにしてくださいね。