【獣医師監修】ボストン・テリアってどんな犬種?特徴と性格や飼い方・価格相場まで解説

【獣医師監修】ボストン・テリアってどんな犬種?特徴と性格や飼い方・価格相場まで解説

ボストン・テリアの性格や特徴、大きさ、被毛・毛色の種類、歴史から子犬の価格相場まで詳しく解説。毎日の散歩やしつけ、お手入れなど飼い方のポイントに加え、短頭種気道症候群や眼疾患、膝蓋骨脱臼など注意したい病気や寿命も紹介します。ボストン・テリアを家族に迎えたい方に役立つ情報を分かりやすくまとめています。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

ボストン・テリアとは

前を見つめて走るボストン・テリア

  • 犬種名:ボストン・テリア(Boston Terrier)
  • 原産国:アメリカ合衆国
  • 大きさ:小型犬
  • 体高:38~43cm
  • 体重:6.8kg未満/6.8kg以上9kg未満/9kg以上11.35kg以下
  • 被毛:スムースコート(短毛)
  • 毛色:ブリンドル、シール、ブラック(いずれもホワイト・マーキングあり)
  • 性格:友好的、快活、賢い
  • 寿命:11~13歳前後

ボストン・テリアは、アメリカ合衆国を原産国とするコンパニオン・ドッグです。家庭で人と暮らす伴侶犬として世界各地で親しまれています。

犬種名に「テリア」と付いていますが、現在は獲物を追うテリア犬としてではなく、愛玩犬・家庭犬として位置づけられています。

英語名は「Boston Terrier」で、原産国であるアメリカを代表する犬種のひとつです。また、「アメリカン・ジェントルマン(American Gentleman)」という愛称でも知られています。

人と暮らすことを目的とした犬種として定着しており、現在では家庭犬として幅広く飼育されています。

ボストン・テリアを迎える際は、外見だけでなく、性質や体の特徴、健康面などを理解したうえで生活環境を整えることが大切です。

ボストン・テリアの性格

明るい表情で上を見上げるボストン・テリア

ボストン・テリアは、明るく活発で、親しみやすい性格の犬種です。家族への愛情が深く、人と一緒に過ごしたり遊んだりすることを好む傾向があります。

賢く周囲の様子をよく観察する一方、自分の意思をはっきり示すこともあり、ときには頑固に見えることがあります。

また、遊びに夢中になるとテンションが上がりやすく、元気いっぱいに動き回る姿も見られます。

基本的には友好的ですが、知らない人や他の犬への反応には個体差があります。子どもやほかのペットと仲良く暮らせる個体も多いものの、相性やそれまでの経験によって接し方は異なります。

飼い主のそばにいることを好むため、長時間ひとりで過ごすことを苦手とする個体もいます。明るさと愛情深さを持ちながら、繊細さやマイペースな一面も併せ持つ犬種といえるでしょう。

ボストン・テリアの特徴

首を傾げながら立つボストン・テリア

ボストン・テリアは、短いマズルと立ち耳、丸みのある大きな目を持ち、全体としてコンパクトで引き締まった体つきをしています。

胴は比較的短く、四肢とのバランスが取れたスクエアに近い体型が特徴です。小柄ながら骨格や筋肉はしっかりしており、すっきりとしたシルエットをしています。

また、生まれつき短い尾を持ち、まっすぐなものやスクリュー状に巻いたものなどが見られます。断尾によって短くしているわけではありません。

ボストン・テリアの大きさ

ボストン・テリアの体重は、6.8kg未満、6.8kg以上9kg未満、9kg以上11.35kg以下の3つに区分されています。

この体重区分は体格の違いを示すもので、別々の犬種やサイズバリエーションに分かれているわけではありません。

一般には小型犬として扱われますが、体重や骨格には個体差があり、10kgを超えるしっかりとした体格の個体もいます。

「ライト級」「ミドル級」「ヘビー級」と呼ばれることもありますが、これらは正式な区分名称ではありません。

「極小」「超小型」といったサイズも公式に定められたものではないため、成犬時の大きさを確認する際は親犬の体格なども参考にするとよいでしょう。

ボストン・テリアの被毛タイプ

ボストン・テリアの被毛は、短く滑らかで光沢のあるスムースコートです。毛が長く伸び続ける犬種ではないため、定期的なカットは基本的に必要ありません。

短毛ではありますが、抜け毛がまったくないわけではなく、日常的に毛が抜けます。短い抜け毛は衣類やソファなどの布製品に付着して目立つこともあります。

被毛が短いため皮膚の状態を確認しやすく、赤みやフケ、脱毛などの変化にも気づきやすい犬種です。

ボストン・テリアの毛色の種類

ボストン・テリアの標準的な毛色は、ブリンドル、シール、ブラックの3種類で、いずれもホワイトのマーキングが入ります。

ブリンドルは黒や濃い色をベースに縞模様が入る毛色です。シールは通常はブラックに近く見えますが、日光など強い光が当たると赤みを帯びて見える特徴があります。

顔の中央や胸元などに入るホワイトのマーキングも、ボストン・テリアらしい外見を形づくる特徴のひとつです。

一方、ブルーやレッド、ライラックなどの毛色が見られることもありますが、標準的な毛色には含まれません。

また、頭部や胴体でホワイトの割合が多い場合は、毛色の種類とは別にマーキングの入り方として扱われます。

ボストン・テリアの歴史

屋外でカメラ目線のボストン・テリアのアップ

ボストン・テリアは、19世紀後半にアメリカのマサチューセッツ州ボストン周辺で発展した犬種です。

ブルドッグやブル・テリア系の犬などを基礎として改良が進められ、アメリカで作出された犬種として知られるようになりました。

初期のボストン・テリアは現在よりも大きく、体重20kgを超える犬もいたとされています。

その後、繁殖を重ねるなかで徐々に小型化され、家庭で暮らすコンパニオン・ドッグとして現在につながる姿へと整えられていきました。

犬種としての確立が進むと、1891年にはボストン・テリア・クラブ・オブ・アメリカが設立され、1893年にはアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)に正式に認められました。

アメリカで生まれ、犬種として発展した歴史を持つことから、ボストン・テリアはアメリカを代表する犬種のひとつとして長く親しまれています。

ボストン・テリアの価格相場

芝生の上に伏せているボストン・テリアの子犬

ボストン・テリアの子犬の価格は、20万円~40万円前後がひとつの目安です。ただし、実際の販売価格には幅があり、血統や月齢、性別、販売時期などによって変動します。

価格だけで判断するのではなく、子犬の健康状態や飼育環境、親犬の情報なども確認することが大切です。

また、迎えた後にはフード代や日用品代、ワクチンなどの予防医療費、定期健診や治療にかかる医療費なども必要になります。

ボストン・テリアのブリーダーを探す方法

ボストン・テリアのブリーダーを探す場合は、インターネットで「ボストン・テリア ブリーダー」などと検索するほか、ブリーダー紹介サイトや犬舎の公式サイトを利用する方法があります。

地域を絞って探せるサイトもあるため、まずは見学できる範囲にどのような犬舎があるか確認してみましょう。

気になるブリーダーが見つかったら、すぐに購入を決めるのではなく、犬舎を見学して子犬が育っている環境を確認します。

清潔に管理されているか、親犬や兄弟犬の様子を確認できるか、子犬の健康状態について丁寧な説明があるかなどをチェックしましょう。

あわせて、親犬の健康状態や健康検査の実施状況について質問することも大切です。ボストン・テリアでは、目や膝蓋骨の検査、聴力を評価するBAER検査などが行われることがあります。

質問に対して十分な説明をしてくれるか、犬種の良い面だけでなく注意点についても説明してくれるかも、ブリーダーを選ぶ際の判断材料になります。複数の犬舎を比較し、納得したうえで迎えるようにしましょう。

ボストン・テリアの飼い方

ボールをくわえて走るボストン・テリア

ボストン・テリアを飼う際は、室内で安心して過ごせる環境を整え、食事・運動・しつけ・お手入れを毎日の生活に無理なく取り入れることが大切です。

短いマズルを持つため暑さには注意が必要で、特に夏場や高温多湿の日はエアコンなどを利用して涼しい室内環境を保ちます。

一方で被毛が短く寒さにも強いとはいえないため、冬は室温や寝床を調整して快適に過ごせるようにしましょう。

床が滑りやすい場合はマットを敷き、ソファやベッドなど高い場所から繰り返し飛び降りないようにするなど、室内で安全に過ごせる環境づくりも重要です。

ボストン・テリアの運動量

ボストン・テリアは小型犬ながら活発で、毎日の散歩と遊びによる適度な運動が必要です。

成犬であれば、1回20~30分程度の散歩を1日2回ほど行うことをひとつの目安とし、年齢や体力に合わせて調整しましょう。

散歩だけでなく、室内でのボール遊びや引っ張り遊び、知育玩具などを取り入れると、体だけでなく頭も使いながら気分転換できます。

ただし、短頭種は激しい運動や暑い環境で呼吸に負担がかかりやすいため、無理に長時間歩かせる必要はありません。

暑い日は早朝や日没後など涼しい時間帯を選び、気温や呼吸の様子を見ながら運動量を調整してください。

散歩中に呼吸がなかなか落ち着かない、ふらつく、ぐったりするなどの異変が見られた場合は運動を中止します。舌や歯茎が青紫色になる、強い呼吸困難や失神が見られる場合は、速やかに動物病院を受診してください。

ボストン・テリアのしつけ方

ボストン・テリアは人とのコミュニケーションを楽しみながら学びやすいため、できたことを褒めながら教える方法が向いています。

強く叱り続けるのではなく、家族でルールを統一し、一貫した対応を続けることが大切です。

子犬の頃からトイレ、ハウス、呼び戻し、「待て」など、日常生活で必要になる基本的なしつけを少しずつ覚えさせましょう。

また、人やほかの犬、車の音、掃除機などの生活音、動物病院で体を触られることなど、さまざまな刺激に無理のない範囲で慣らしておくことも重要です。

遊びに夢中になると興奮しやすい個体もいるため、落ち着いて休む時間をつくり、「ハウス」などの合図で気持ちを切り替えられるよう練習しておくと暮らしやすくなります。

ボストン・テリアのケア方法

ボストン・テリアは短毛のため大がかりなトリミングは基本的に必要ありませんが、ブラッシングやシャンプー、爪切り、耳のお手入れなどは定期的に行います。

ブラッシングは抜け毛を取り除くだけでなく、皮膚の赤みやフケ、できものなどの変化に気づく機会にもなります。シャンプーは汚れや皮膚の状態に合わせて行い、洗いすぎないよう注意しましょう。

目が大きく前方に出ているため、目やにや充血、涙が増えていないかなども日頃から確認します。顔にしわがある個体では、溝に汚れや湿気がたまっていないかもチェックしてください。

歯磨きもできるだけ習慣化し、口の中を清潔に保つことが大切です。子犬の頃から口元や足先、耳などに優しく触れる練習をしておくと、日常のお手入れを行いやすくなります。

ボストン・テリアの寿命と病気

獣医師に聴診されているボストン・テリア

ボストン・テリアの寿命は、11~13歳前後がひとつの目安です。ただし、寿命には個体差があり、遺伝的な体質や生活環境、日頃の健康管理などによっても変わります。

年齢を重ねても元気に暮らせるよう、日頃から食欲や体重、呼吸、歩き方、目や皮膚の状態などを観察し、定期的に健康診断を受けることが大切です。

ボストン・テリアのかかりやすい病気

ボストン・テリアでは、短いマズルや大きな目などの身体的な特徴に関連する病気のほか、関節や皮膚、聴覚などのトラブルにも注意が必要です。

短頭種気道症候群

鼻孔狭窄や軟口蓋過長などによって空気の通り道が狭くなり、呼吸しにくくなる病気です。

大きないびきやガーガーという呼吸音、少しの運動で息が上がるなどの症状が見られます。呼吸困難や舌・歯茎が青紫色になるチアノーゼ、失神が見られる場合は緊急性が高いため、速やかな受診が必要です。

熱中症

短頭種はパンティングによる放熱が苦手なため、暑さや高湿度の影響を受けやすい傾向があります。

激しいパンティング、大量のよだれ、ぐったりする、ふらつくなどの異変が見られた場合は、涼しい場所で冷却を始めながら速やかに動物病院へ連絡・受診してください。

角膜潰瘍

角膜に傷がつき、炎症や潰瘍が生じる病気です。目を細める、涙が増える、充血する、目を気にしてこするなどの症状が見られます。悪化すると視力に影響することもあるため、目の異常に気づいたら早めに受診しましょう。

白内障

目の水晶体が白く濁り、進行すると視力が低下する病気です。

ボストン・テリアでは遺伝性の早期発症型白内障が知られているほか、加齢などによって発症する場合もあります。目が白く見える、物にぶつかるなどの変化があれば、動物病院で診察を受けましょう。

膝蓋骨脱臼

後ろ足の膝蓋骨が正常な位置から外れる病気です。

後ろ足を上げて歩く、スキップするような歩き方をするなどの症状が見られます。程度によって治療方法が異なるため、歩き方に違和感がある場合は獣医師に相談してください。

アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎

アレルゲンや体質などが関係し、かゆみや赤み、脱毛などが起こる皮膚疾患です。

原因や症状によって治療方法が異なるため、かゆみが続く場合や皮膚の状態が悪化している場合は、獣医師の診察を受けて適切な治療を行います。

先天性聴覚障害

生まれつき片耳または両耳の聴力が低下している状態です。音への反応が乏しい、呼びかけに気づきにくいなどの様子が見られる場合は、BAER検査などによって聴力を詳しく調べることができます。

まとめ

並んで座る2頭のボストン・テリア

ボストン・テリアは、アメリカ原産のコンパニオン・ドッグで、短いマズルや立ち耳、引き締まった体つきが印象的な小型犬です。

明るく親しみやすく、家族と一緒に過ごすことを好むため、家庭犬として長く親しまれています。短毛で大がかりなトリミングは必要ありませんが、ブラッシングや歯磨き、爪切りなど日常的なお手入れは欠かせません。

また、活発な犬種なので毎日の散歩や遊びも必要ですが、短頭種のため暑い時期の激しい運動には注意が必要です。

短頭種気道症候群や眼疾患、膝蓋骨脱臼、皮膚疾患などにも配慮し、体調の変化を日頃から観察しましょう。犬種の性質や健康上の注意点を理解し、無理なく世話を続けられる生活環境を整えてから迎えることが大切です。

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