愛犬が『うれしょん』をしてしまう…なぜ?
飼い主が帰ってきた時、散歩に行ける時、大好きな人に会えた時…さまざまなシチュエーションで、犬には嬉しいという感情が芽生えます。そんな嬉しい時に、なぜか喜びながらおしっこをしてしまうことはありませんか。
本人は嬉しそうにはしゃいでいるけれど、飼い主としては後処理をしなければいけないやら、恥ずかしいやらで焦ってしまいますよね。いったいなぜ犬は嬉しくておしっこをしてしまうのでしょうか。
1.興奮しているから
まずは嬉しさのあまり、興奮状態に陥り、自分の感情をコントロールできなくなっている可能性が最も高いです。
感情を自分でコントロールすることができず、「嬉しい」という気持ちを抑えきることができない犬は非常に多いです。その結果、脳から膀胱の筋肉を締める指令が上手く行き届かなくなり、膀胱の筋肉を緩めてしまうのです。
膀胱の筋肉が緩んでしまうと、途端に膀胱に溜まっていた尿が排泄されてしまい、この現象が『うれしょん』として捉えられているのです。
2.服従心をより知らせようとしているから
実は、犬が嬉しい時におしっこをしてしまう理由は、嬉しさのあまり我を忘れて感情のコントロールが効かなくなっていることだけが理由ではありません。中には、飼い主を相手に服従心を示そうと、あえて『うれしょん』する犬もいます。
「いったいどういうこと?」と思ってしまうような心理ですが、これは犬の習性が関係しています。自分よりも強い相手に対して、嬉しさと共に「これだけあなたに対して服従しているのですよ」という気持ちを示すため、恐れ多い気持ちをおしっこにして表すことがあるのです。
なんだか驚きですが、興奮していたりはしゃいでいたりという姿を見せていないにもかかわらず、突然うれしょんをしてしまった場合には、服従心が関係している可能性があります。
3.恐怖から解放されたから
帰宅時に嬉しさのあまり興奮から『うれしょん』をしてしまう犬は多いです。しかし、中には留守番中に怖い思いをしたために、「ようやく安心できる」という恐怖心から解放されたことでおしっこをしてしまう犬もいます。
留守番中に起きた怖い出来事は、その犬によって異なりますが、工事の音がすぐ近くで聞こえたり、実は留守番中に停電が起こったなど、さまざまな原因が考えられます。
中には、1匹で留守番させられたことに対して恐怖心を抱く犬もいますが、この場合は分離不安が疑われるので、まずは分離不安症を改善するべきでしょう。
犬の『うれしょん』は改善できるの?
犬はその子によってさまざまな心理でうれしょんしてしまいますが、もちろんうれしょんを改善し、直すことはできます。基本的に、うれしょんは興奮から来ていることが多いので、興奮させないことが最重要です。
例えば、飼い主の帰宅時にうれしょんをする犬は多いですが、これは飼い主側の行動が原因であることも多いです。帰宅時に、「ただいま~」とテンション高く声をかけたり、抱きしめたりしていませんか。この些細な行動が、犬の興奮をMAXにする引き金となっています。
帰宅時に飼い主がいつもより高めのテンションで声をかけてきたり、寂しそうに抱きしめてきたりすることで、犬は「一大事だ」という認識を持ってしまいます。
その一大事という状況に興奮してしまうため、帰宅直後は、なるべく刺激しないよう静かに帰宅し、帰宅後の片付けや準備が終わるまではかまわないようにしましょう。
うれしょんしてしまった際も、「あー!」と大声を出したり、慌てるような行動を見せず、冷静に対処してください。これらを繰り返すことで、飼い主が帰ってくることは当たり前のことと認識し、徐々に落ち着きを取り戻すようになります。
まとめ
今回は犬の『うれしょん』に関してお話ししましたが、いかがでしょうか。皆さんのお家のわんちゃんが、もしうれしょんしているようであれば、最後に紹介した改善方法を試してみてくださいね。