ミニチュアシュナウザーは抜け毛が少ない?毛の生え変わりやお手入れ方法まで解説【獣医師監修】

ミニチュアシュナウザーは抜け毛が少ない?毛の生え変わりやお手入れ方法まで解説【獣医師監修】

ミニチュアシュナウザーは抜け毛が少ない犬種ですが、毛がまったく抜けないわけではありません。硬い上毛とやわらかな下毛からなる被毛の特徴や毛の生え変わり、ブラッシング・シャンプー・トリミングなどのお手入れ方法、急に抜け毛が増えたときの確認ポイントまでわかりやすく解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

ミニチュアシュナウザーは抜け毛が少ない犬種

ミニチュア・シュナウザーとブラシ

ミニチュアシュナウザーは、一般的に抜け毛が少ない犬種として知られています。床や衣服、家具などに付着する毛も比較的目立ちにくく、室内で飼育する場合でも抜け毛に悩まされにくい傾向があります。

ただし、まったく毛が抜けないわけではありません。日常生活のなかで少量の毛が抜けることはあり、抜け毛の量にも毛質や年齢、生活環境などによる個体差があります。

そのため、「毛が抜けない犬」と考えるのではなく、「ほかの犬種と比べて抜け毛が目立ちにくい犬種」と捉えるとよいでしょう。

ミニチュアシュナウザーの被毛の特徴

白背景で座るミニチュア・シュナウザー

ミニチュアシュナウザーは、硬くワイヤー状の毛質と、眉毛や口ひげ、脚まわりの豊かな飾り毛が特徴的な犬種です。

こうした被毛は見た目の印象を形づくるだけでなく、もともとネズミなどの小型害獣を捕らえる作業犬として活躍してきた歴史とも関係しています。

硬い上毛とやわらかい下毛のダブルコート

ミニチュアシュナウザーの被毛は、外側を覆う硬いワイヤー状のオーバーコート(上毛)と、内側に生えるやわらかなアンダーコート(下毛)からなるダブルコートです。

上毛は粗く硬い質感を持ち、その下には比較的やわらかな毛が生えています。眉毛や口ひげ、胸元、腹部、脚まわりなどには長い飾り毛があり、ミニチュアシュナウザーらしい外見をつくっています。

同じダブルコートでも犬種によって毛の抜け方には違いがあり、ミニチュアシュナウザーはダブルコートだからといって大量の抜け毛が目立つタイプではありません。

換毛期や毛の生え変わりはある?

ミニチュアシュナウザーにも毛が成長し、古い毛が抜けて新しい毛へ生え変わる毛周期があります。そのため、年間を通してまったく毛が抜けないわけではありません。

一方で、柴犬やポメラニアンなどのように、季節の変わり目にまとまった量のアンダーコートが抜ける犬種と比べると、大量の季節換毛は目立ちにくい傾向があります。

抜け毛の量や生え変わり方には個体差があり、季節や室内環境、年齢、毛質などによっても多少変化します。普段と比べて急激に毛量が減る場合は、通常の毛の生え変わりとは分けて考えることが大切です。

ミニチュアシュナウザーの抜け毛対策と被毛ケア

ミニチュア・シュナウザーとケアをしている人

ミニチュアシュナウザーは抜け毛が比較的少ないものの、長い飾り毛には汚れやもつれが生じやすいため、日頃から適切な被毛ケアを続けることが大切です。

ブラッシングやシャンプー、トリミングを組み合わせ、毛の状態に合わせて清潔な状態を保ちましょう。

ブラッシングの方法

ブラッシングでは、被毛に絡んだ抜け毛や汚れを取り除き、毛玉やもつれを防ぎます。特に口ひげ、脇の下、胸元、腹部、脚まわり、内股などは毛が長く、絡まりやすいため丁寧に確認しましょう。

スリッカーブラシを使う場合は、いきなり根元から強く引っ張らず、毛先のもつれから少しずつほぐしていきます。

ブラッシング後にコームを根元から毛先まで通し、引っかかる部分がないか確認すると毛玉の見落としを防ぎやすくなります。

皮膚を強くこすったり、固まった毛玉を無理に引っ張ったりすると負担になるため、ほぐせない毛玉は無理に処理せず、必要に応じてトリマーに相談しましょう。

シャンプーの方法

シャンプーは、被毛や皮膚に付着した皮脂やホコリ、汚れを落とすために行います。抜け毛を減らす目的で必要以上に回数を増やすのではなく、皮膚や被毛の状態、汚れ具合に合わせて行うことが大切です。

使用するのは犬用のシャンプーとし、洗った後は成分が残らないよう十分にすすぎます。タオルで水分を取った後は、被毛や皮膚が湿った状態を長く残さないよう、根元までしっかり乾かしましょう。

ミニチュアシュナウザーは口ひげが長く、食事や飲水で汚れやすいため、シャンプー時だけでなく普段から必要に応じて拭き取り、清潔に保つことも大切です。

トリミングの必要性

ミニチュアシュナウザーは、特徴的な毛並みを整え、毛玉やもつれを防ぐためにも定期的なトリミングや被毛管理が必要です。

家庭犬では、バリカンで体の被毛を短く整えるクリッピングが一般的で、眉毛や口ひげ、脚まわりなどはハサミを使って形を整えます。被毛を適度な長さに保つことで、日頃のブラッシングや汚れの管理もしやすくなります。

一方、本来の硬いワイヤー状の上毛を維持する方法として、古い上毛を専用の道具や指で抜いて整えるストリッピングがあります。

クリッピングを続けた場合は硬い上毛が目立ちにくくなり、全体にやわらかな毛質になる傾向があります。

ストリッピングはすべての家庭犬に必要な方法ではありません。仕上がりの好みや犬への負担、生活スタイルなどを踏まえ、希望する場合はミニチュアシュナウザーの被毛管理に詳しいトリマーへ相談するとよいでしょう。

抜け毛が急に増えたときのチェックポイント

ブラッシング中のミニチュア・シュナウザー

普段より明らかに抜け毛が増えた場合や、毛が薄くなって地肌が見える場合は、毛の抜け方だけでなく皮膚や全身の状態も確認しましょう。

脱毛には細菌、寄生虫、アレルギーなどが原因となる皮膚疾患や、ホルモンの異常など、さまざまな原因が関係することがあります。

脱毛している場所や皮膚の状態を確認する

まずは、体の一部だけ毛が抜けているのか、左右対称に薄くなっているのか、広い範囲で毛量が減っているのかを確認します。

赤みやかゆみ、フケ、湿疹、かさぶた、皮膚のべたつきや異臭などが伴っていないかもチェックしましょう。

頻繁に体をかく、なめる、噛むといった様子がある場合は、その刺激によって毛が切れたり抜けたりしている可能性もあります。皮膚の変化とあわせて普段と異なる行動がないか観察することが大切です。

背中に黒いブツブツがないか確認する

ミニチュアシュナウザーでは、背中を中心に毛包へ角質がたまり、黒い面皰(めんぽう)ができる「シュナウザー面皰症候群(シュナウザー・コメド症候群)」が知られています。症状によってはフケや脱毛、皮膚の炎症などを伴うことがあります。

黒いブツブツが見られても、自宅で無理につぶしたり取り除いたりせず、皮膚の状態を確認してもらうことが大切です。

異常が続く場合は動物病院へ相談する

短期間で急に毛が抜けた、脱毛範囲が広がっている、強いかゆみや赤みがあるといった場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。

食欲が落ちている、元気がない、体重や飲水量に変化があるなど、皮膚以外の異変を伴う場合も受診が必要です。

脱毛の原因は見た目だけでは判断できないこともあります。普段と異なる抜け方が続くときは、単なる毛の生え変わりと決めつけず、獣医師に確認してもらいましょう。

まとめ

ミニチュア・シュナウザーとケア用品

ミニチュアシュナウザーは、抜け毛が比較的少なく、室内でも毛の飛散が目立ちにくい犬種です。一方で、抜け毛が少ないことと、お手入れの手間が少ないことは同じではありません。

特徴的な毛並みをきれいに保つには、日頃から被毛の状態を確認し、その子に合った方法で継続的にケアすることが大切です。

抜け毛の量や毛質には個体差もあるため、普段の状態を把握しておくと、小さな変化にも気づきやすくなります。

ミニチュアシュナウザーらしい美しい被毛を保ちながら快適に暮らせるよう、毎日の様子を見ながら無理のない範囲でお手入れを続けていきましょう。

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