犬に使える安全な歯磨き粉とは?
歯磨き粉に含まれている主な成分は研磨剤、抗菌剤ですが、人間にとって有効な成分が、必ずしも犬にとって安全とは限りません。特にうがいをしたり吐き出したりすることのできない犬にとって、歯磨き粉はそのまま体内に取り込まれる、いわゆる「食品」と同じなのです。
犬用の歯磨き粉では、そのまま飲み込んでもよい「安全な成分」かどうか、そして「安全で効果がある成分」かどうかが、重要な確認ポイントです。
例えば
・主成分が天然由来もの(食べ物由来のもの)
・添加物が少ないもの
・獣医師と共同開発商品
これらに該当するものだと特に安全かつ効果的に口腔ケアを行うことができるでしょう。
こちらの記事では独自調査を行い、特に優れている犬用の歯磨き商品を7つに絞って解説しています。
心から安心できる犬の歯磨き商品を探している場合は下記を参考にしてみてください。
犬も歯磨き粉でケアが必要!
犬は虫歯菌が付きにくいと言われているので、虫歯になることはあまりありません。ですが、犬は高齢になるにつれ「歯周病」になりやすいと言われています。
「歯周病」は口腔内に細菌が増えることで歯垢ができ、それが炎症をおこし、口腔内のミネラル成分と結合して、やがてそれが歯石となっていきます。
歯垢の段階は歯磨きで取ることができますが、一度ついた頑固な歯石は獣医師による専用機械でスケーリング処置をしなければ、なかなかきれいになりません。
「歯周病」がひどくなると、歯が抜けたり顎の骨が溶けたりすることも。また歯周病菌が血管に入り込むことで、心臓病や腎臓病といった内臓疾患をも引き起こす要因になります。
犬の場合、歯垢から歯石になるのは、わずか2日~3日程度と言われています。愛犬の健康のため、また口臭予防に、今や日々の歯磨きケアは欠かせません。
安全な犬用歯磨き粉の選び方
犬用歯磨き粉はキシリトールが含まれないもの
犬にとって有害な成分には、どういったものがあるでしょう。犬用の歯磨き粉にも含まれているキシリトールですが、犬用のものは含有量が少ないので問題はありません。
しかし、人間用の歯磨き粉に含まれるキシリトールを犬が誤飲すると、嘔吐や運動失調と言った中毒を起こす場合があります。人間用の歯磨き粉にはキシリトールの含有量記載がないので、正確な数値が分からず危険です。人間用の歯磨き粉の使用はせず、犬用の歯磨き粉を使用しましょう。
無添加のものを選ぶ
食品と同様に体内に入るものなので、添加物・防腐剤などは出来るだけ使用されていないものを選びましょう。
添加物とは、石油系の合成成分や界面活性剤、合成香料などを言いますが、歯磨き粉の配合成分がしっかり記載されていて、オーガニック、無添加という表記があれば、そのまま飲み込んでも安心ですね。
人間には心地よい香りのミントなども、本来犬はあまり好きではありません。犬用の歯磨き粉は香料ではなく、味で選んだ方が犬は喜びます。いろいろなフレーバーが出ていますから、愛犬が好む味のものを選んであげましょう。
発泡剤が入っていると、口の中で泡ができ、口をすすぐことのできない犬にとっては、あまり快適ではありません。また、フッ素は抗虫歯菌なので、虫歯菌のほとんどない犬には必要のない成分です。キリシトール、発泡剤、フッ素などの添加物が入っていないか気を付けましょう。
抗菌酵素成分を選ぶ
唾液は消化を助けるのは無論のことですが、実は唾液の中には優れた抗菌成分が含まれているのです。様々な抗菌成分が含まれている中でも、リゾチーム、ラクトペルオキシダーゼといった酵素で抗菌成分を持つものや、ラクトフェリンという抗菌物質などが、よく知られています。
これらは歯周病などの病原菌に対し、効果の強い抗菌酵素成分として犬用歯磨き粉の中に含まれているものがあります。
安全性の高い 犬用歯磨き粉のおすすめ7選!
ドクターデンタルワン
ドクターデンタルワンは獣医師と共同開発された「砂糖」や「キシリトール」と言った危険性がある添加物を排除した犬用歯磨き粉です。
放射性セシウム、エタノール、細菌に対する安全検査を実施しているのでより安全性が高い歯磨き粉を探している方に適しています。
抗菌成分に関してもシソ、ナタマメ、スイゼンジノリ、茶など、カテキンを代表とした「天然由来成分」を用いているのがポイント。
口腔環境を整える抗菌成分にまで天然成分を用いて安全性を担保している最も優れた犬の歯磨き粉です。
バウデント
バウデントは植物由来の成分を主成分とした犬用歯磨き粉です。
丸呑みしても問題がない成分のみを使用していながら、歯石や歯垢除去、口臭改善等の口腔ケアを行うことができます。
アルコール、合成着色料、人工甘味料、香料、フッ素、発泡剤、殺菌剤といった含まれやすい添加物全てが無添加なのも安心ポイント。
さらに「動物医薬部外品」の製造認可を受けている工場で生産しています。
植物由来のマスティック樹脂・デンタブロック乳酸菌・シリカなどによって口腔ケア成分と安全性を両立した犬のための歯磨き粉です。
ドクターワンデル
ドクターワンデルは厳選された国産原材料を用いて作られた犬専用歯磨き粉です。
動物病院が取り扱っている安心・安全に特化した商品で、放射能検査や残留農薬検査も実施している徹底ぶり。
現役の獣医師からも定評がある獣医師共同開発の犬専用歯磨き粉です。
KINS WITH DENTAL GEL(PR)
KINS WITH DENTAL GELは毎日、犬の歯を診ているKINS WITH動物病院が監修して開発された犬用デンタルジェルです。
KINS WITH DENTAL GELの特徴は、以下です。
・お口の菌を整える菌成分
・飲み込んでも安心の食品成分
・歯磨きの習慣化を助ける甘いヤギミルク味
・獣医師の1対1サポート
・LINE相談窓口
初回限定お試し定期コース:2980円(税込)
INTELLIGENT(インテリジェント)
唾液に含まれている塩化リゾチーム、ラクトフェリンの酵素を始め、歯垢を分解するのに役立つ酵素アミラーゼなど、5つの天然由来の有機成分が配合されています。また無香料・キシリトール不使用のほか、低刺激な成分のみ使用しているので、子犬から高齢犬まで安心して使えます。
高倉新産業 メイドオブオーガニクス フォー ドッグ オーガニック トゥースペースト
食べて安心な100%天然成分だけで作られた歯磨きペーストです。オーガニックのアロエベラ液汁をベースに、植物エキスと天然塩配合で、歯茎を引き猪肉円の予防にも。
全成分中オーガニック配合率が95.8%と優しい仕様です。柔らかいペースト状なので歯茎にも低刺激で、マッサージしながら使えます。
プロバイオD ⽝ 猫 デンタルケア ⻭磨き
ペットの口臭や歯垢ケアに「プロバイオD」がおすすめです。
「プロバイオD」は、口腔善玉菌を補充し、歯垢の付きにくい口内環境を作り出します。これにより、歯周病を予防し、全身の健康を守ります。使用した獣医師の97%が薦め、全国2600以上の施設で採用されています。
3日で83%の飼い主が効果を実感。愛犬の口内環境を改善するなら、ぜひ「プロバイオD」を試してみてください。
犬用歯磨き粉の使い方と磨き方
1.口周りを触られることに慣れさせる
愛犬の歯磨きは、愛犬が口を触られるのを嫌がらないようにする訓練から始めます。ですから乳歯が生えてくる子犬の段階から、口を触って慣れさせていくと楽です。
いきなり口の中に指を入れたりせず、口の周りをもみほぐすようにマッサージ感覚で撫でてあげると、犬もリラックスします。そして必ず優しい声で声を掛けてあげ、上手にできたら褒めてあげます。ご褒美をあげてもいいですね。
2.歯茎や歯に触れることに慣れさせる
口周りを触れるようになったら、指を口の中に入れたり出したりして、楽しく遊び感覚で少しずつ歯茎や歯に触れていきます。慣らすために、指に犬用歯磨きを付けてみてもいいですね。愛犬が口の中に指を入れても平気になってきたら、いよいよ歯磨きです。
3.指で磨くことに慣れさせる
愛犬の歯磨きは基本的には歯ブラシやガーゼに、犬用の歯磨き粉を付けてブラッシングします。最初は指にぬるま湯で濡らしたガーゼを巻いて、歯茎や歯を優しくマッサージします。この段階で犬用歯磨き粉を少量付けても大丈夫。
最初は前歯から、少しずつ奥歯へと進みます。いきなり最初からごしごし強くこすったりすると、歯磨きに対するイヤなイメージができ、歯磨き嫌いになってしまいます。ガーゼを嫌がるなら、指に付けて愛犬の歯に撫でるだけでも大丈夫です。
4.歯ブラシに慣れさせる
歯磨きに慣れてきたようであれば、歯ブラシを使ってブラッシングします。やはりいきなり口の中へ歯ブラシを入れるのはNG。
まずは匂いを嗅がせたり、歯ブラシにじゃれてきたら少し遊ばせたりして、歯ブラシそのものに慣れさせます。愛犬の好きな歯磨き粉があれば、つけて慣らしていきましょう。
5.まずは前歯から磨いて少しずつ奥の歯へと進めていく
歯ブラシになれたら、まずは前歯の外側からブラッシングします。少しずつ奥の歯へと進みますが、決して無理してはいけません。上顎の第4前臼歯は特に念入りに磨きます。
まず歯の外側が磨けるようになったら、少しずつ口を開けさせて、歯の裏側を磨きます。愛犬の口を開けさせるには、鼻の上から親指と中指・薬指で上顎を優しく掴めば、楽に口を開けてくれますよ。
口が開けられるようになったら、下顎の奥の臼歯もしっかり磨きましょう。歯の裏側を磨くのも、やはり前歯から。少しずつ奥の歯まで1本ずつ磨いていきます。上手にできたら、うんと褒めてあげましょうね。
愛犬のサイズに合った犬用の歯ブラシを選びましょう
犬用の歯ブラシは、指につけるサック型と、一般的な歯ブラシががあります。人間用はブラシの毛が固いので、犬用の歯ブラシを使いましょう。ヘッドのサイズが大・中・小あるので、愛犬の口のサイズに合わせる必要があります。指サック式は指の延長のような感覚なので、犬もあまり嫌がらず初心者向きとも言えます。
歯ブラシは鉛筆を持つような感じで軽く握り、歯に対して45度の角度で横方向へ細かく動かしながら磨きます。歯周ポケットにブラシの先を入れて、中を掻きだすようなイメージで磨きましょう。
▼「犬の歯磨きグッズ」の基本を知りたい方はこちら
まとめ
愛犬の歯磨きをすることは、健康な生活を維持するうえで欠かせない大事なケアです。理想は1日1回の歯磨きと言われますが、最低でも2日1回、歯垢が歯石になる前にきれいに磨いてあげましょう。
愛犬が口を触らせてくれない場合は、楽しい遊びのような雰囲気で口元を触って、優しく声を掛けます。これを繰り返しながら、少しずつ触れる範囲を広げていきます。愛犬の大事なデンタルケアは、焦らず一歩ずつ始めましょう。