犬がリードを噛んでしまう4つの理由
愛犬がお散歩の時にリードを噛むのには理由があり、飼い主さんはそれを見極めることが大切です。
では、どのような理由があるのでしょうか?
①テンションが上がって興奮してしまう
お散歩で外に出ると「わーい♪お散歩だー!お外だー!!」と犬のテンションが上がって興奮し、その興奮の表れとしてリードを噛むことがあります。リードを噛んで引っ張ると犬はそれが楽しくて興奮し、それを制止しようする飼い主さんの反応にさらに興奮…と、興奮がどんどんエスカレートしてしまいます。
監修ドッグトレーナーによる補足
飼い主さんが無理に止めさせようとすると、悪化させてしまう可能性があります。
気が付かないうちに愛犬のペースになっているということです。
②楽しい遊びになっている
犬は本能的に引っ張りっこが大好きです。
犬がリードを噛んで引っ張る
↓
飼い主さんが引っ張って制止しようとする
↓
犬が引っ張り返す
↓
飼い主さんがまた引っ張る
…と、いつの間にか「引っ張りっこ遊び」に!
これを繰り返すうちに犬はリードを散歩道具ではなく遊び道具と認識し、「リードを噛んで引っ張ること=楽しい遊び」とインプットしてしまうのです。
③ストレスが溜まっている
犬にストレスが溜まっていることも、リードを噛む理由に当てはまります。
ストレスの原因としては
- 飼い主さんとのコミュニケーション不足
- 厳しい訓練を受けている
- 飼い主さんに理不尽な叱られ方をしている
- お散歩に制限が多い
- 生活環境に問題がある
などが挙げられます。
また、リード自体がストレスになっていることも。
監修ドッグトレーナーによる補足
リードによる拘束感を嫌う犬は珍しくありません。
私たちからすればリードを装着することは当然で、犬を守るためにも必要なものですが、犬からすればそんな理由はわからずストレスを感じてしまう子もいます。
④お散歩に慣れていない
子犬や若い犬がリードを噛むのであれば、まだお散歩に慣れていないせいかもしれません。お散歩に慣れていないということはリードをつけることにも慣れていないため、リードが気になって噛んでしまう場合があります。
また、「これは何だ?」と興味が湧いたリードを口の中に入れて確かめる意味で噛むこともあります。
リードを噛んでしまう時の5つの対処法
愛犬をよく観察してリードを噛む理由を見極められたら、次はそれぞれに合った方法で対処していきましょう。
ここからは、5つの対処法をご紹介します。
①犬にリードを意識させない
リードを長く持つと犬の視界でリードがゆらゆら…。すると犬はそれが気になってリードを噛んでしまいます。
まずは、リードを噛まない状況を作るためにリードを短く持ちましょう。リードを意識せずにしっかり歩けるようになったらリードにたるみを持たせて歩き、上手く歩けたら褒めてあげましょう。
②リードを変えてみる
リードにたるみが少ない方がゆらゆら揺れにくくなり、犬の口が届きにくくもなりますから、思い切って短めのリードに変えてみるのも一つの手です。
また、犬が噛みそうな部分がチェーンになっているリードに変えたり、ビターアップルなどの苦味スプレーをリードに塗布するといった方法も。これらの方法によって、犬は「リードを噛む=不快」と学習するでしょう。
③口から放すコマンドを教える
口にくわえた物を口から放す「チョウダイ」「ハナセ」「ダセ」といったコマンドを教えることで、犬がリードを噛んだらすぐにコマンドを出してやめさせることができます。
コマンドを出して冷静になったら、アイコンタクトを取るなどして意識をリードから逸らすようにしましょう。
④ストレスのないお散歩をする
ストレスが溜まっていると、犬はリードを噛んでストレスを発散させようとすることがありますが、ストレスの原因がお散歩にあることも。リードで引っ張られて首輪に負担がかかるのが嫌だったり、制限の多いお散歩がつまらなくてストレスを感じているのかもしれません。
そういう場合は、お散歩の時ににおい嗅ぎを十分にさせたり、なるべく首輪に負担がかからないように歩いたり、歩くスピードやコースに変化をつけてあげたりするなど、犬がストレスなくお散歩できるように工夫を。
⑤コミュニケーションを十分に取る
お留守番が多かったり忙しくてかまってあげられないなど、コミュニケーションが不足すると犬はストレスが溜まります。ストレスが溜まると先程もお話ししたように、ストレスを発散させるためにリードを噛むことがあります。
コミュニケーション不足の場合は、遊んだりトレーニングをするなどして犬としっかりと向き合う時間を作りましょう。コミュニケーションが十分に取れてストレスがなくなれば、リードを噛まなくなるかもしれません。
▼「犬の散歩のしつけの基本」を知りたい方はこちら
まとめ
愛犬がリードを噛むとなかなか前へ進めずに時間がかかり、楽しいはずのお散歩が飼い主さんのストレスになってしまうかもしれません。
また、リードがすぐに傷んでしまって頻繁に買い換えが必要になったり、リードを噛みちぎって逃走してしまう可能性も考えられます。もし逃走すれば、咬傷事故や交通事故という悲劇が起こりかねません。
飼い主さんと愛犬のためにも、リードを噛んでしまう場合はやめさせる必要があります。まずは愛犬をよく観察することです。リードを噛む理由を見極めて対処しましょう。そして、愛犬とのお散歩は楽しいものにしてくださいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
リードを噛まなくするために、子犬の時から練習しておきましょう。おすすめは「家の中でリードを装着する」練習です。
家の中なら手元からリードが離れてしまっても、噛み切られても安心ですよね。まずは、家の中でトラブルが起こらないようにしっかりと練習してから外のお散歩を始めても遅くはありません。
ユーザーのコメント
女性 ゴン吉
そもそも小型犬なので平たい布のリードを噛みきることは不可能に近いのですが、万が一と言うことも考えておかなくてはいけないと思いました。
成犬になった今は、リードに慣れたので噛むどころかリードを付け忘れているのに気がつかず、割と大人しく待っていてくれます。
しつけでもなかなか噛むクセが抜けない場合は、一時的にリードをチェーンにしたり、ワイヤーリードに変更して、噛み癖が直ったら通常のものに戻すようにすると良いかと思います。チェーンに紐を巻きつけ、体に当たった時の負担を軽減するリードもあります。上手く活用してください。
リードの噛み癖を早々に直すことはもちろんですが、その前に、絶対に犬を離さないということが大事です。
女性 カカオ
40代 女性 匿名
30代 女性 すず
確かに、うちの犬がまだ若かった頃、いろんなものを噛み砕いて破壊していた頃は、なんでか本革の靴(高い靴)から被害に遭って行きました。なので、もし愛犬がリードを噛んでお困りの方で、革製のリードを使われている方は、見直してみたら解決するかもしれませんよ。
リードは愛犬と飼い主をつなぐ命綱みたいなものですから、犬にとって苦手意識などがなく、お散歩に行ける大好きなものになるといいですね。
女性 Sato
20代 女性 シーナ
30代 女性 てとめる