犬と暮らせば【第446話】「あるシーズーとの思い出」

犬と暮らせば【第446話】「あるシーズーとの思い出」

【…★木曜更新★…】ある日、不思議な地球生物「イヌ」と出会い、それまでの暮らしも価値観も何もかも変わった私。今回も沖縄編ではなく、最近の出来事のお話です。本格的に暑くなってきたので外に出るときはみなワンお気をつけて!

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犬と暮らせば【第446話】

しんみりしちゃったね。

いつも通る道なのに、会わなくなっていく犬たち。彼らに思いを馳せる。

このシーズーは男の子で、初めて会った時が何歳だったのか、聞いたのか聞かなかったのかも忘れました。エマは確か1才くらい。少し気難しそうなおばさんだったけど、会えば一緒に歩いたり家の門の中に入れてくれたことも。

あまりにもボサボサで、真っ黒で、まるでモップみたいになってる時は思わず「洗ってあげないんですか?」と聞いて、ムッとさせてしまった。娘の犬なんだとうんざりしたように言ってたけど、散歩はしてたおばさん。娘さんはもしかしたら両親のために犬を連れてきたのかもしれない。

そんなシーズーの男の子も、おばさんも、今はもういない。それでも彼らはエマと私の大切な思い出の一部。

エマと私もいつかは「あんな犬と飼い主さんがいた」という誰かの記憶になっていくのだ。

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作者:おおうちまりこ

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