犬がうるさい原因
何かを要求している
犬がうるさい原因の一つとして、要求吠えがあります。犬は、「散歩に行きたい」「遊んでほしい」「おやつが欲しい」など、飼い主さんへの要求をうるさいと思うほど吠えて伝えようとしています。そのため、犬は要求に応えてもらえるまでうるさいまでに吠え続けることがあります。
ストレスが溜まっている
犬がうるさい原因として、ストレスが溜まっている可能性があります。犬はストレスが溜まると、吠えることで欲求不満を発散させようとします。
運動量が少ないことや、コミュニケーション不足など原因はさまざまですが、飼い主さんが犬のストレスに気づかずにいると、さらにうるさく吠える可能性があるので早めにうるさい原因を把握し対処が必要です。
警戒、威嚇している
犬は、自分のテリトリーに家族以外の知らない人が入ると警戒し、吠えることがあります。犬は縄張り意識が強く、自分のテリトリーを守るために吠えて相手を威嚇します。
また、「知らない人が来た」ことを飼い主さんに知らせるために吠えることもあります。宅配便や来客が来るたび、犬がうるさいくらい吠えるのもその理由からです。
怖いと感じている
犬がうるさい原因の一つとして、恐怖吠えもあります。雷や花火など大きな音に吠えたり、苦手な人や犬に会ったりした時に吠える犬は怖くて吠えています。
犬は吠えることで、怖いと感じているものを追い払おうとします。そのため、うるさいと思うほど吠えているときは、怖いと感じているものを早めに把握して取り除いてあげる必要があります。
興奮している
犬がうるさい原因として、興奮吠えもその一つです。犬は散歩に出かける前や、大好きな人に会った時など、嬉しい気持ちや喜びを伝えるため興奮して、うるさいと感じてしまうくらいの大きな声で吠えることがよくあります。
飼い主さんが帰ってきたときなどにうるさく吠えるのも同じ状態です。興奮しやすい犬は、家だけではなく外出時もうるさいほどに吠えやすいので注意をしましょう。
犬がうるさいことで起こるトラブル
近所とのトラブル
犬がうるさいことが原因で、マンションはもちろん、一軒家でも近所の方から苦情がくる可能性があります。犬の声の大きさがどの程度許されるかは基準がなく、うるさいと感じる度合いは人によってさまざまです。うるさいと飼い主さんは気にならない程度の鳴き声であっても、近所の方はうるさいと感じているかもしれません。
また、ペットを許可されたマンションで、ある程度の鳴き声は許されていても、静かな早朝や夜中などに犬がうるさいと近所迷惑になってしまいます。
大型犬、小型犬などの犬種は関係なく、犬の吠える声は響きやすいため、人によってはうるさい騒音に聞こえることがあります。そのため、飼い主さんは犬の鳴き声に気を配る必要があります。
保健所や警察に連絡されることもある
犬がうるさいことで飼い主さんに直接苦情を言ってくる方もいますが、あまりに犬がうるさいと保健所や警察に連絡されることがあります。
「犬は吠えるものだから」事態をと放置することで、さらに近所の方とのトラブルが広がってしまいます。飼い犬がうるさい場合は、苦情がでる前に飼い主さんが責任を持ってうるさいと苦情を言われないよう対応をしないといけません。
飼い主さんのストレスになる
犬がうるさいことで、近所とのトラブルだけでなく、飼い主さん自身にも悪影響を及ぼします。飼い犬の鳴き声がうるさくて寝られなかったり、うるさいと近所迷惑になっていないか悩んだりすることで、飼い犬にイライラし、飼い主さん自身にストレスが溜まりノイローゼに陥るケースもあるようです。
犬がうるさい時の対処法
犬がうるさいことによるトラブルを防ぐため、原因を早めに特定し、対策をしていくことが大切です。
要求吠えには応えない
要求吠えの場合、要求にすぐに応えてはいけません。うるさいからと遊んであげたりおやつをあげたりすることで、犬は吠えたら要求に応えてくれるものと学習し、うるさい要求吠えがさらにエスカレートしていきます。
要求吠えは、吠えるのをやめるまで待ち、おとなしくなったら要求に応えてあげるとよいでしょう。そうすることで、犬は吠え続けても要求に応えてくれないことを理解し、徐々に吠えなくなります。
吠えても感情的に叱らない
犬がうるさいからといって、飼い主さんはうるさいと感情的に叱ってはいけません。興奮している犬に感情的に叱っても、さらに興奮させてしまう可能性があります。また、怖がりの犬は叱ることにより怯えてしまい、飼い主さんになつかなくなってしまうこともあります。
犬が吠えたら、いつもより低いトーンで「静かに」や「ダメ」と簡潔に叱ります。普段と声のトーンが違うことで、犬は「今は吠えてはいけないんだ」ということを理解します。そして、吠えるのをやめておとなしくなったら褒めてあげましょう。褒めることで、悪いことと良いことを区別できるようになります。
吠えなくてもよいことを教える
うるさいほど吠える警戒吠えには、吠えなくてもよいということを教えましょう。用事が済んだらすぐにいなくなる来客などの場合、犬は「吠えたら相手がいなくなった」というように捉えてしまい、人が来るたびにうるさい声で吠えてしまいます。
そんな時は、おやつで気を紛らわすとよいでしょう。「来客が来るたびおやつが貰える」、「人が来ると良いことがある」と犬は覚え、吠えなくなっていきます。
また、飼い主さんに知らせるために吠えている犬には、うるさいとは言わずに「ストップ」など決まった言葉で命令をして吠えるのをやめさせ、おとなしくなったら「教えてくれてありがとう」と伝えながら褒めてあげるとよいでしょう。
運動量を増やす
運動不足や退屈といったストレスが原因でうるさい場合は、普段の運動量を増やしてあげましょう。遊ぶ時間や、散歩の時間を長くするだけでもうるさい無駄吠えには効果的です。
散歩の時間を長くするのが難しい場合は、家の中でもできるボール遊びなど一緒に遊びながら、犬に刺激を与えてあげましょう。そうすることで、うるさい原因となっていた犬のストレスも減り、吠えることがなくなっていきます。
犬の刺激物となるものを取り除く
犬が恐怖と感じる刺激物など、犬が吠えてしまう原因はできるだけ取り除く工夫をしてあげましょう。朝の散歩で決まった犬に吠えるのであれば、散歩の時間をずらしたりコースを変えたりすると犬は安心して散歩ができます。
また、家の窓から見える人や犬に吠えてしまうのであれば、カーテンを閉めておくのもよいでしょう。うるさい原因となる刺激物が把握できているのであれば、工夫をすることで犬が吠えるのを対処することができます。
専門家に相談する
犬がうるさい時に欲求を満たしてあげたり、おやつで気を紛らわせたりしても鳴きやまない場合は、ドッグトレーナーや訓練士にしつけをお願いするのもよいでしょう。
特に、うるさい無駄吠えのしつけは飼い主さんだけでは難しい場合があります。飼い主さんだけで悩むのではなく、一度専門家に相談し、解決策を見つけるのも一つの対処法です。
防音グッズを利用する
しつけ以外の方法だと、犬がうるさい時の対処法として防音グッズが役立ちます。家の壁に防音シートを貼るのもよいでしょう。その他にも、壁にシートを貼ることができない場合は、防音カーテンや防音ケージカバーもおすすめです。
犬のしつけを始めてもすぐに静かにさせることは難しく、2カ月以上かかることもあるようです。まずは、うるさいとご近所から苦情が来る前に、周りへの配慮として防音グッズを利用してみましょう。
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まとめ
犬がうるさい原因は、要求やストレスなどさまざまです。まずは、なぜ犬がうるさく吠えているのかを飼い主さんが読み取ってうるさい原因を理解してあげることが大切です。
飼い主さんは、犬が吠えることを当たり前と思わずに、うるさいのには理由があることを理解し、うるさいの原因に合った対処をしていきましょう。