老犬の介護用ベッドの選び方
老犬は寝ている時間がとても長くなりますので、心配なのが床ずれです。
床ずれがひどくなり、病院にやってくる老犬も多いようです。
私も老犬の介護をしていたときは、床ずれができてしまい、出血などもあったことから、病院へ行き、塗り薬を処方していただいていました。
愛犬に介護が必要になったとき、寝ている時間が長くなった愛犬のためにできる、老犬のためのベッドの選び方をご紹介したいと思います。
洗濯しやすいものを選ぶ
介護が必要な状態であるということは、体を自由に動かすことができないということです。
寝たきりの状態になってしまうと、自分でトイレに行くこともできなくなります。
そうなると、どうしてもトイレを失敗してしまうことが多くなってしまいます。
トイレを我慢することができず、ベッドの上でしてしまうことがあります。
トイレに行きたがっていることに気づいた飼い主さんが、トイレまで連れて行こうとしたとき、間に合わずにベッドの上でしてしまうことがあります。
ベッドを汚してしまうことが多くなるため、お手入れがしやすいベッド、もしくは洗濯しやすいベッドを選ぶと良いです。
タオルなどでサッと拭くだけでお手入れすることができるベッドもありますが、衛生面を考えると洗濯しやすいベッドの方が良いです。
免疫力が低下している老犬です。
一日のほとんどを過ごすベッドですから、感染症などの予防のためにも衛生面には十分に注意したいものです。
手足まで伸ばせる大きさのものを選ぶ
体をキュッと丸めることができるような、ちょっと小さめや狭いくらいのベッドを好む犬ですが、老犬になるとそうはいきません。
寝たきりになると手足をピーンと伸ばした状態のままでいることが多くなるので、
手足まで十分に伸ばすことができる大きさのベッドを選んであげると良いです。
私が老犬の介護をしていたときには、小型犬と中型犬である愛犬たち、大型犬のサイズのベッドを使っていました。ベッドから頭だけが落ちてしまうようなこともなかったので、ワンサイズ上がおすすめです。
高反発素材のものを選ぶ
低反発と高反発のベッドがありますが、老犬の介護には高反発であるベッドが良いとされています。自分で自由にカラダを動かすことができたり、しっかり寝返りをうつことができたりする状態なのであれば、低反発のベッドでも良いかもしれません。
しかし、自分で自由にカラダを動かすことができない状態、寝返りをうてない状態、完全な寝たきりである状態である場合には、高反発であるベッドが良いです。
低反発のベッドは沈みやすく、自分で自由にカラダを動かすことができる老犬の場合も、躓いて転んでしまう可能性が高くなります。
ベッドが沈んだときに手足をとられてしまい、躓いてしまうのです。
私も老犬の介護をしていたとき、低反発のベッドも高反発のベッドも使っていました。
低反発のベッドで寝かせていたとき、ベッドが沈んでしまったことで愛犬のカラダがグニャリの曲がってしまっていました。
カラダへの負担も骨への負担も大きいと感じ、高反発のベッドに変えたのです。
おすすめ!老犬の介護用ベッド
犬の介護マット クッションエアー
特殊な製法によってファイバーが編み込まれており、通気性に優れています。
カバーを取り外すと、そのファイバーを実際に手に取って確認することができます。
汚れてしまっても水洗いで手軽にお手入れすることができます。
カバーは手洗いがおすすめですが、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗濯してもOKです。
犬の床ずれ防止 ベッド クッション
介護が必要な老犬のため、床ずれ防止のために開発されたベッドです。四隅に持ち手がついており、寝返りをさせるときや移動をさせるときの飼い主さんの負担を減らしてくれます。汚れてしまったら丸洗いすることができます。
まとめ
介護が必要になった愛犬のため、快適に過ごせるベッドを用意してあげたいですよね。
私も老犬の介護をしていたときは、ベッド選びに何度も失敗しました。
実際に与えてみると、気に入らないのか、寝心地が悪いのか、使ってくれないこともありました。介護レベルが上がるにつれて、ベッドも買い替えなければなりません。愛犬に合った適切なベッドを選んであげたいですよね。
東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。
介護が必要になったわんちゃん、寝たきりになったわんちゃんには、ここで紹介されているようなベッドを使用して定期的に寝返りをうたせてあげましょう。他にも、関節や骨の出っ張った部位を保護するためにタオルやパッドうこともあります。
傷が出来てしまった場合は、早めに塗り薬を処方してもらいましょう。床ずれではありませんが、足をばたつかせて足先を傷つけてしまう場合には、靴下を履かせるのも良いと思います。犬用靴下の他、わんちゃんのサイズにあった人間用の靴下も使えます。
また、このようなわんちゃんは、皮膚もただれやすくなっています。排せつ物で汚れた場合には、全身シャンプーはできませんが、できるだけ清潔にしてあげましょう。ペットシーツを敷いてドレッシングボトルなどでぬるま湯をかけて洗ってあげるのもおすすめです。