犬に介護食が必要になった時の準備
犬が高齢となってドッグフードから介護食に変えた時に、きちんと食べてくれるかどうかを確認する作業を行います。まず犬のお皿に介護食をそのまま出して反応を見ます。この時に一口でも犬が自力で介護食を食べるようだったら、時間はかかっても食べられるだけ食べさせてあげましょう。
犬が介護食を上手く食べられないようであれば、シリンジを利用して少量舐めさせます。シリンジとは、注射器のような形をしており、高齢となった犬にミキサーなどでどろどろにした介護食、または流動食をシリンジにいれて食べさせる道具のことです。
犬がシリンジから介護食を舐めさせた際に、きちんと食べる事が出来ればそのままシリンジで食べさせて構いません。それでも犬が介護食を食べてくれない時は、無理強いをしないように心掛けましょう。
最初は犬に手作りの介護食ではなく、市販されている犬の流動食を利用しましょう。場合によっては、手作りの介護食よりも柔らかく犬の胃にも優しいです。
【簡単&体に優しい】犬の介護食おすすめレシピ
老犬でも介護食が食べられるようであれば、手作り介護食も良いでしょう。そのレシピを紹介します。
犬のお腹に優しい!鶏胸肉と野菜のスープ
犬の胃に優しいおかゆを鶏胸肉を利用して、介護食として作る事ができます。犬に栄養バランスも良く、胃の消化にも優しいメニューとなっています。
鶏胸肉を細かく刻み、鍋に水を入れてしっかりと火を通します。鶏胸肉を細かくしないと、犬の喉につっかえて窒息してしまう恐れがあるので、出来るだけ鶏胸肉は細かく切っておきましょう。
その後、犬が食べられるキャベツや人参などの野菜を、鶏胸肉の茹で汁を用いて舌で潰せるくらいの柔らかさになるまで煮ます。最後に茹であがった物を皿に盛り付けて人肌くらいに冷まし、犬の介護食の完成です。
犬の介護食を流動食にする場合は、鶏胸肉の茹で汁と全ての材料をミキサーにかけるだけで簡単に流動食に出来上がります。
栄養豊富で食べやすい!鮭ゼリー
元気が無くなりつつある老犬に食べさせたい介護食として、鮭には豊富なたんぱく質と脂質が含まれている食材です。
- 鍋に水を沸騰させた後、鮭を投入します。
- 十分に火が通ったら鮭を取り出してほぐします。
- 鮭のアクを取り除いた茹で汁に、ゼラチンを混ぜます。
- ほぐした鮭を、ゼラチン液の中に混ぜて冷蔵庫で冷やします。
固形物を食べられない老犬にはゼリー状にする事で、食べやすい食感となるのでピッタリのメニューです。このレシピは鮭だけではなく、犬が食べる事の出来る魚であれば代用できます。
犬の介護食の与え方
コツは犬に時間が掛かっても、少しずつ介護食を食べさせる事です。犬が介護食を上手く食べられない場合は、ミキサー等でペースト状にして流動食にします。固形状でなくなるので喉につかえる事がなく、犬は介護食を舐めて食べる事ができます。
そして犬が食べられる量を、犬の食べるペースで介護食与え続ける事がポイントです。犬の食い付きが良いからといって一気に多量の介護食を与えると、喉に詰まってしまい窒息を起こしたり、食べる事自体に恐怖の感情を抱いてしまいます。
もし老犬が自力で食べる事が出来ない場合は、シリンジなどを用意して犬の舌に少しずつ流しながら食べさせることが大切です。
犬に介護食を与える時の注意点
犬に介護食を与える時の注意点は、犬の首を支えながら食べさせるという事です。シリンジを使う場合に限りますが、介護食が必要な犬は自力で起き上がれない場合が殆どです。
したがって、2人1組となって、犬に介護食を食べさせると犬の体の負担が軽減されます。助っ人を頼むのが難しい場合には、クッションなどを支えにして犬の体を起こして介護食を与えましょう。
まとめ
高齢となった犬にとって介護食はなくてはならない物です。犬の状態に合わせて、介護食を与える事が寿命を延ばす重要なポイントとなります。
年老いた犬に介護食を与えると、老いを感じて悲しくなってしまいます。しかし飼い主さんの手作りでなくても愛は必ず犬に伝わります。少しでも愛犬と長い時間を過ごすために、工夫を凝らして介護食を用意しましょう。