子犬の留守番はいつから?可能な時間やしつけ、環境作りのコツ

子犬の留守番はいつから?可能な時間やしつけ、環境作りのコツ

子犬を迎えるにあたって避けて通れないお留守番。子犬からトレーニングするにもいつから?どんな風にすればいい?今回は、子犬に留守番させても良い時期やしつけ、生活環境のコツや適切な留守番時間などをご紹介します。

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記事の監修

犬の気持ちは行動に現れる。知っていますか?犬が顔を左に向けた時にはストレスを受けている可能性があることを。犬は様々な方法で人に気持ちや考えを伝えているのです。それを受け止めてアドバイスとして活かすことを仕事としております。様々な専門の知識と20,000時間以上の教育実績があなたとその愛犬の生活を助けて豊かに導きます。

子犬でも上手に留守番できる?

子犬でも上手に留守番できる?

可愛らしい子犬の時期は、少しでも長い時間一緒に過ごしていたいと感じてしまうものです。ですが、さすがに24時間365日、常に子犬と一緒にいることは難しいですよね。そんな時に気掛かりになるのが子犬のお留守番事情です。

子犬の留守番は、月齢によっては留守番することに抵抗がない子もいます。しかし、基本的には飼い主さんが留守番に対する知識やトレーニング無しに長時間家を空けてしまえば、突然のことに子犬は大きなストレスを感じて破壊行動や粗相、吠えなどのご近所トラブルに繋がってしまうことがあります。

では、どうすれば子犬が上手に留守番ができるようになるのでしょうか?留守番に慣れさせるトレーニング方法や月齢に合わせた配慮など、コツや時間は必要ですが、子犬に無理をさせない留守番になるように、ひとつひとつ確認していきましょう。

留守番の練習を少しずつ行なえば可能

子犬の頃から留守番をさせる場合は、「最初から長時間の留守番をさせない」ことが大前提です。

犬は元々群れで生活していた動物なので、年齢に関わらず仲間だと認識した飼い主さんたちが自分だけ置いてどこかに出掛けることはとても違和感のあることです。その上、短時間ならまだしも長時間帰ってこない状態は、子犬にとってはとても寂しいもの。

そのため、性格的に自立心などが強い柴犬やチワワといった犬種では、留守番に慣れやすいと言われることもありますが、基本的に犬に上手な留守番をさせたいと思うのであれば、初めから長時間の留守番は避けましょう。

甘えたい子犬の時期には、なおさらその点に注意して徐々に慣らしていくように心掛けてください。

子犬の留守番は新しい環境に慣れてから始める

子犬は新しい環境に慣れるのに、おおよそ1週間かかると言われています。

ペットショップであれブリーダーであれ、家族に迎えられる子犬はおおよそ2~3ヶ月が多いでしょう。一般的に3ヶ月ほど経っていれば、子犬の留守番のトレーニングがしやすいと言われていますが、この時期はなるべくひとりにさせないように気をつけましょう。

とはいえ、共働きのご家庭であったり一人暮らしの方の場合には、そうもいかないものです。もしも、迎えてすぐの子犬に留守番をさせる必要があるなら、迎えたい犬種や迎え入れる時期を再度検討するか、もしくは最低でも3~4日程度は必ず誰かに見てもらえる環境を作るなどの工夫が必要になります。家族と相談の上、慎重に決めましょう。

留守番させる時間は子犬の月齢に合わせる

子犬が留守番できる時間の長さはどれくらいなのか、気になる方も多いですよね。一般的に留守番をさせる時間は、月齢+1時間を目安にすると良いと言われています。

例えば、3ヶ月齢の子犬なら「3ヶ月+1時間」で最高4時間まで。4ヶ月であれば5時間までが目安。ただし、留守番にだいぶ慣れて落ち着いて過ごすことができる場合であって、慣れていない子犬は数分でもソワソワ落ち着きなく歩き回ったりする可能性があります。

慣れるまではゴミ出しなどの数分から初めて、段階を踏んで時間を伸ばしていくように心掛けましょう。

子犬の上手な留守番トレーニングの方法

子犬の上手な留守番トレーニングの方法

ここからは、子犬の上手な留守番トレーニング方法についてご紹介します。

子犬の留守番トレーニングは、子犬の自立心を養うためや、飼い主さんへの依存心を軽減するために大切なものです。

子犬の性格や犬種によっては、初めからあまり抵抗感なく留守番ができる子も稀にいますが、留守番のトレーニング方法はどんな子であっても役立ちますので参考にしてください。

ケージやサークルに一定時間いられるよう慣れさせる

子犬には、ケージやサークルに一定時間いられるように慣れてもらいましょう。

ケージやサークルなど狭く決められた空間は、犬にとっては好ましいことで人が思っているよりもずっと安心することができます。そのため、「狭いところがかわいそう」などと思う必要はありません。最初は警戒心から入らないかも知れませんが、おやつや子犬の好きな物を使って、少しずつケージなどに慣らしてあげましょう。

トレーニングは、以下の手順で行いましょう。

  • ケージやサークルへおやつなどで誘導する
  • ケージやサークルに慣れさせる
  • ケージやサークルで過ごすことに慣れさせる
  • 飼い主がいない状態を慣れさせる
  • 徐々にひとりの時間を長くして慣れさせる
  • 戻ったら必ず褒める

最初のうちは飼い主さんのちょっとした動きにも反応するかもしれませんが、そんな時には子犬が夢中になれるおもちゃやコング、飼い主さんの匂いがついた毛布などを置いて、トイレに行く数分だけでも子犬がひとりになる時間を作ることが大切。

ただし、おもちゃを与える際は子犬が誤って飲み込む危険性のないものを選ぶように注意しましょう。

留守番させる前に十分な遊びや運動をさせる

犬が留守番をしている時には、基本的に寝ていることが多く、飼い主さんが帰ってくるまで寝ているワンちゃんも少なくありません。そのため、子犬に留守番をさせる前に十分な運動をさせて軽度な疲労感を与えることで寝て過ごせるようにしましょう。

具体的なトレーニング方法は次のとおりです。

  • 遊ぶ時間や散歩時間を普段より長めにする
  • 出かける30分前くらいには過度なスキンシップをしない
  • 声掛けは絶対せずにそっと部屋を出る
  • 帰宅後は落ち着いてから褒める

飼い主さんが帰宅するまで子犬が寝て過ごせるのがベストです。そのため、家を留守にする時には可能な限りの時間を子犬に費やし、少しでも多くのコミュニケーションを取るように心掛けましょう。

ただし、いくら寝て過ごしているのがベストだからといって、長時間の留守番はおすすめできません。月齢+1時間は守るように気をつけてください。

子犬が安心できる留守番環境を作るコツ

子犬が安心できる留守番環境を作るコツ

上手に留守番をしてもらうためには、子犬が快適に過ごせる環境を作ることが大切です。

例えば、留守中に入って欲しくない部屋は閉めておいたり、ゴミを漁ってしまう場合には事前にゴミ箱を空にしておくことや、犬が過ごすスペース作りや広さ、室内の温度や湿度など、留守番中に子犬が快適に過ごせるようにすることが大事です。

ここからは、子犬が快適に過ごせる環境を作る上でのコツを紹介します。

留守番スペースは子犬が落ち着ける場所に作る

留守番中にでケージやサークルにいてもらう場合は、子犬が落ち着く場所に設置するようにしましょう。

窓の近くなど外の騒音が気になって落ち着けない場所や、直射日光が当たる窓際など、警戒心が強い子犬であれば、外の様子を容易に見れてしまう場所は避けましょう。子犬が静かに過ごせて、普段飼い主さんが食卓を囲む部屋に設置するのが最適です。

ただし、子犬によってはケージを嫌って入りたがらない子もいるので、その際には部屋の一角をペットゲートなどで区切って、キッチンなどの危険な場所に入らないようにすると良いでしょう。

寝床・トイレ・食器が十分における広さを確保する

子犬であっても、寝床・トイレ・食器などが問題なく置ける十分な広さを確保することも大切です。小型犬でも最低90cm×60cmほどの大きさは必要なので、子犬が方向転換する時に問題のない広さが適当です。

連結タイプのものや伸縮タイプのものを選ぶと、大きさの調整がある程度効くので、いざと言う時に便利でおすすめです。

冷暖房器具で適温・適湿を保つ

出かける前についやってしまいがちな冷暖房器具の「電源OFF」は、犬を留守番させる際には注意が必要です。

犬の適温は22℃程度、湿度は60%と言われています。冬場は加湿器をつけたり、暖房を弱めに付けていればあまり問題もありませんが、夏場は熱中症の危険性があるため、決して冷房は止めずに外へ出掛けるようにしましょう。

子犬だけで留守番ができない時の対処法

子犬だけで留守番ができない時の対処法

犬の留守番は今後の生活に必要なものなので、子犬のうちから早めに慣らしておきたいものです。しかし、留守番トレーニングの途中だったり、3ヶ月に満たない子ではなかなか難しいこともあるでしょう。

そんないざと言う時に任せることができる家族や友人、預ける場所があることは安心できて頼りになります。では、どんな場所や人に預ければ良いのか、確認していきましょう。

犬の幼稚園や日帰りペットホテルに預ける

犬の幼稚園では、預けるだけでなく合わせてしつけも頼めるところもあります。ペットホテルであれば、預けている間にトリミングもお願いすることができてとても便利です。

2~3ヶ月の子犬は社会化トレーニングが必要な時期でもあるので、犬の幼稚園などで他の犬や人に慣れさせる良い機会にもなります。ただし、警戒心が強かったり、犬見知り、人見知りが激しい子は、逆にストレスになってしまう可能性があるので要注意です。

犬の幼稚園や日帰りのペットホテルへ連れていくのなら、子犬の性格を把握しておくことが大切です。

家族や友人・ペットシッターに子犬の見守りを依頼する

留守番は苦手だけど、どこかに預けられるのはもっと苦手!という子犬におすすめなのが、家族や友人、ペットシッターの存在です。

家族や友人、ペットシッターにお願いすることで、子犬は自分のテリトリーである家から出ることなく、またひとりで過ごすこともないのでストレスも少なくて済みます。また、ごはんや散歩などの日常的なこともお願いできるのもメリット。

ただし、散歩やごはんの時など子犬が普段どんな生活をしているのかをしっかり相手に伝えておく必要があることや、初対面で子犬が慣れていない人は警戒することがあるので気をつけましょう。

共働きや一人暮らしの飼い主は緊急時の対応を考えておく

共働きや一人暮らしの飼い主さんの場合には、急な外出や想定外の長時間の外出、万が一の子犬の体調不良などに備えて、かかりつけの動物病院に事前に連絡をしておいたり、ペットカメラを設置すると良いでしょう。

また、いざと言う時に任せることができる家族や友人が近くにいるのであれば、事前に連絡してお願いしておくと安心です。

まとめ

犬に留守番させることは、どうしても避けられないことがあります。そのためにも子犬や成犬に関係なく上手に留守番できるようになることは大切です。

子犬の頃にしっかりと留守番トレーニングが完了したわんちゃんであっても、引越しなどで生活環境に変化があると、今までできたことも突然できなくなってしまうことは珍しくありません。

人と生活を共にする上で、犬の留守番は犬の自立心を向上させる上でも大事なこと。分離不安など過度な飼い主依存にさせない為にも、日々少しずつでも構わないので、留守番に慣れてもらうトレーニングを常に意識しておきましょう。

犬は飼い主さんが必ず帰ってくることを学べば、しっかりと留守番ができるようになります。犬によっては、トレーニングにとても時間がかかってしまうこともありますが、留守番ができるように、飼い主さんは叱らず根気強く、諦めずに接してあげることが大切です。

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