犬に部屋の仕切りが必要な理由
限られた空間である室内に仕切りをすると、ペットが不自由になるのでは?と思う飼い主さんも多いのではないでしょうか?
しかし、犬と人間が安全に暮らすために仕切りはとても重要な役割をしてくれます。では、どんな理由があるのでしょうか。
誤飲や誤食を防ぐ
キッチンやリビング、ダイニングなど、人間の食べ物や日用品のあるスペースは、犬にとって誤飲や誤食の危険を伴うことがあります。
玩具や日用品など「こんな物、食べないだろう」と人間は思っていても、たまたま「食べ物の匂いがした」や、口に入れて遊んでいたのが「間違って飲み込んでしまった」など、思いもよらない理由で犬が誤飲してしまう事故が起こることは少なくありません。
特にキッチンには塩などの調味料が置いてあり、その空き容器に残っているものを舐めてしまうだけでも、犬にとっては危険な場合があるのです。
犬は、体重1kg当たり2〜3gの塩分で、下痢・ふらつき・嘔吐・痙攣などの中毒症状が出てしまったり、4gで命に関わる危険性があるとも。
健康な犬でも、塩分の大量摂取は腎臓に負担をかけてしまいます。とくに腎臓に疾患のある犬や体力が落ちている犬は、ほんの少量でも中毒症状を起こす危険性があるのです。
キッチンには、犬が入れないように仕切りをすることで、誤飲から犬を守ることができるのです。さらに、食いしん坊な子の場合は、飼い主さんの食事中はケージに入れることも対策の一つになります。
大切なのは、日頃から人間の食べ物を与えないことです。
熱や火から守れる
冬になると人間用の暖房器具(ストーブ・ヒーター・こたつなど)の近くで寝てしまう犬も少なくないですよね。
寒がりな犬にとって最高の寝床といえますが、長い時間、暖房器具の近くにいることで低温やけどの危険性があります。やけどなどから守るために、ストーブやヒーターを仕切りで囲むことで、一定の距離を保ちながら犬が安全に暖を取ることができます。
脱走を防ぐ
宅配便や散歩前など、愛犬が興奮して外に飛び出してしまった経験はありませんか?急な飛び出しは事故につながるなど本当に危険です。
階段や玄関に仕切りを付けていれば、興奮した犬が外に脱走するのを防ぐことができます。夏場や空気の入れ替えで網戸にする時も注意が必要です。大型犬や力の強い犬は簡単に網戸を破ることができます。
特に掃除機の音が苦手な犬は、恐怖心から思わぬ行動を取ることもあるので、吐き出し窓の前などは仕切りを置くことをおすすめします。
犬が落ち着いて過ごせる
「犬が自由に動けないように部屋を仕切る」ことはかわいそうと思う人もいるかもしれませんが、犬は仕切られることで安心する場合もあります。
野生の犬が巣穴で寝ることもあるように、犬は身を隠すことで安心する動物です。ただし、注意するポイントがあります。
- 直射日光が当たらないところ
- 部屋の隅
- 人通りの少ないところ
- 外の景色や音を感じにくいところ
犬のリラックスできる場所を作ることでストレスなく過ごせるようになります。
犬と人間、お互いが落ち着いて過ごせる空間を作るためにも部屋の仕切りは必要なのです。
室内犬のための部屋の仕切り6選
おしゃれで実用的、機能性抜群の仕切りを6つご紹介します。
パピーブロックシリーズ
小型犬用(自立式)
パピーブロックシリーズは、開放感のある室内のインテリアにマッチするおしゃれなデザインで、幅は3サイズから選べます。玄関やキッチンの仕切りはもちろん、組み合わせることでサークルとしても利用できます。
倒れにくく劣化しにくい素材にこだわり、隙間を抜け出てくる犬や、ジャンプが得意な犬におすすめの付属品も充実しています。組み合わせによっては少しお高めになりますが、子犬から老犬になるまで長く使用できるのがおすすめポイント。
伸縮アルミペットゲート
小(下から抜ける可能性有り)、中、大型犬用(自立式)
最大幅約150cmまで広げることができ、使いたい場所に合わせて自由に収縮可能!脚パーツを取替えることで高さ調節も。全13色からお気に入りを見つけることができるのも◎。コンパクトで超軽量なので女性でも簡単に持ち運ぶことができます。急な来客時などの一時的な仕切りとしても重宝します。
フェンスの構造上、犬が押すと倒れやすい点がありますが、オプションパーツや結束バンドで安定感をUPすることも可能です。
突っ張りペット用ゲート JPG-665T
小型犬用(固定式)
突っ張り式でしっかり固定できます。インテリアにマッチするデザインで、高さ66cmとジャンプ力のある犬でもなかなか突破できないところもおすすめです。
2段階ロックにも関わらず、片手で解除可能なのがとっても便利です。隙間が広めで子犬のうちは通り抜けてしまうこともあるようなので、愛犬の大きさを確認しましょう。
セーフティペットゲート ハイ
小・中・大型犬用(固定式)
突っ張り式の重厚感と、100cmの高さで大型犬にも対応可能な仕切りです。別売りの拡張フレームで最大幅128cmまで取り付けることができます。
自動で戻るオートアシスト付きのダブルロックタイプが少し重たく感じることもあるようですが、力の強い大型犬や、ジャンプ力のある犬が簡単に突破できない仕組みでおすすめです。
カールソン 2way スーパーゲート
小・中・大型犬対応(自立式)
ミニドアで有名なカールソンのゲートとサークルの2way使用!!室内で使用しても圧迫感を感じにくい白を基調としたデザインがとてもおしゃれです。
1枚ずつ組み合わせることで様々な幅に対応可能なゲートになり、さらに4・6枚組み合わせると3通りのサークルに変身できます。折り畳めるので収納も便利。少し重たい分、とても頑丈です。
おくだけ とおせんぼ スマートワイド
超小型犬・小型犬対応
老犬がぶつかっても痛くないソフトメッシュ素材で、愛犬と飼い主がお互いを確認できるのがポイント。ゲートとしてはもちろん、室内のコーナー部分に置くことでサークルとしても利用可能です。
構造上、隙間ができる部分があるので犬が挟まらないか確認することをおすすめします。
部屋で仕切りを利用する時の注意点
仕切りには、突っ張り式の固定用や、置くだけの自立式などがあります。
仕切りは犬を危険から守るためにも必要ですが、利用する際には注意点もあります。
ケガをしないように注意
DIYが得意な飼い主さんなら、仕切りを手作りしようかと考えていませんか?
手作りで木材を使用する際は、切った断面は必ず研磨しましょう。木のささくれで飼い主さんや愛犬がケガをする可能性があるので注意が必要です。
市販のペット用仕切りには、人間の子ども用に対応していない商品もあります。指を挟んでしまう、開閉しにくいなど、小さな子どもがいるご家庭の場合は、兼用できる仕切りがおすすめです。
家を傷つけない工夫を
仕切りで部屋の壁や床を傷つける恐れがあります。賃貸物件は壁や床に傷をつけてしまうと修理費用等がかかってしまう可能性も。
傷をつけないためにウォールセイバーやマットを敷くなどの対策をしましょう。
ただし、傷をつけない対策をすることで、仕切りがしっかりと固定されず事故に繋がる可能性も。仕切りを設置する前に、付属品や注意点をしっかり確認することが大切です。
シニア犬がストレスを感じることもある
「シニアになった愛犬がおもらしをしてしまうので仕切りを増やしたい」というお悩みを抱えた飼い主さんも多いと思いますが、シニア犬は、仕切りを増やすことで環境が変わることによるストレスや、仕切りにぶつかってケガをしてしまう危険性も。
シニア犬がぶつかってもケガをしないような素材の仕切りを選んだり、環境を変えることでストレスを感じていないかなど、愛犬の様子を観察することがとても大切です。
▼「犬のサークルの基本」を知りたい方はこちら
まとめ
犬に仕切りが必要な理由はいかがでしたか?
室内を自由に動くことができなくなって不自由かな?と思ってしまうかもしれませんが、仕切りをつけることで、誤飲やケガ、脱走やストレスなどから愛犬を守ることができます。
特に、階段や玄関、キッチンなどは安定感のある固定の仕切りを使用する、一時的な場所には、移動しやすい仕切りを使うなど場所によって使い分けるなど、家族のライフスタイルに合わることも大切ですが、何より愛犬の特徴に合わせた物を選ぶのがポイントです。
愛犬の健康や安全に気をつけて、飼い主さんと犬がより暮らしやすい環境を作ることはとても大切です。
いつまでも愛犬が元気に楽しく暮らしてくれたら私達飼い主も幸せです。