【犬/ご飯食べない/おやつは食べる】犬がご飯は食べるのにおやつは食べる理由は?
愛犬がご飯は食べないのにおやつは食べるという現象はなぜ起きてしまうのでしょうか。
考えられる原因は様々ありますが、ここでは「ご飯は食べないのにおかしは食べる」というテーマで、お菓子を軸に3つ説明しますので、愛犬に当てはまる箇所がないか確認してみてください。
一つ目は、わがままになってしまっていることが考えられます。
つまり、好きなものしか食べないという状態です。確認の方法としては、体調は普段と変わりなく、元気な状態という条件で、ご飯の時は急に元気がなくなってしまい、おやつの時はしっぽを振ってうれしそうに食べる様子が頻回に続けば、それはわがままになっている可能性があります。
わがままになるのは愛犬のせいではなく、「かわいい」、「仕方ない」などの愛犬を想うばかりに、飼い主の言動が愛犬のわがままな状態を作り上げているので、愛犬と接する態度を今一度改める必要があるかもしれません。
余談ですが、わがままを放置しておくと、そのほかの場面でも困難が生じますので、早いうちに対応する必要があります。
子犬のうちからのしつけが重要になってきます。
2つ目は飽きてしまっている、もしくは味が好みではないが考えられます。
甘みや苦みなどの味覚を感じる部位を味蕾(みらい)といいます。この味蕾はヒトが10,000個程度あるのに比べ、犬は2,000個弱程と言われており、ヒトに比べて発達していません。
そのため、犬の好みを決めるのは「味」ではなく「匂い」といわれています。犬の嗅覚はヒトの数千倍~1億倍優れているといわれていますから、納得ですよね。
また、犬が食事を選ぶ順番として、「匂い」、「食感・温度・舌触り」、「味」、「見た目」といわれています。
おやつは嗜好性が高く、犬の食欲がそそられる「匂い」と「味」のものが多いため、主食であるフードは食べ慣れて飽きてしまっていたり、そもそも好みの匂いや味ではないということが考えられます。
おやつによっては人口添加物を多量に含み、匂いや味を高めている商品もありますので、健康のためにもおやつの内容にも注意したいですね。
3つ目はこれまでの習慣から学習してしまっていることが考えられます。
どういうことかというと、ご飯を食べない代わりに、おやつなどをあげている場合です。
犬はここでご飯を食べなければ、おやつがもらえるという学習をしてしまい、おやつを食べたいがためにご飯を食べないというケースもあります。おやつをあげるタイミングはしっかり考える必要がありますね。
その他、ご飯を食べない原因としては、高齢化に伴い空腹を感じにくくなったことや、何らかの精神的ストレスがかかっている、病気による体調不良などが考えられますので、愛犬の様子をよく観察することが大切です。
食欲は体調の変化を見るうえで重要な指標です。普段と様子が違うのであれば獣医師に相談することも忘れないでください。
関連記事:犬がご飯を食べない理由と対策!わがままや病気から高齢まで
【犬/ご飯食べない/おやつは食べる】犬がご飯は食べるのにおやつは食べる時の対処法
これまでご飯は食べないのに、おやつを食べるときの理由を説明しました。ここでは、これに対する具体的な対処法を5つ紹介します。
結論からいうと、「食べないときはご飯を下げる」、「おやつをねだられても無視する」、「ご飯を変えてみる」、「トッピングをしてみる」、「おやつをドッグフードに変える」の5つです。
全てを試すのは大変かもしれないので、できそうな対処法から少しずつ取り組んでみてください。
一つ注意点ですが、これらはいつもと変わらない元気な状態を前提としていますので、精神的なストレスや病気など、普段よりも元気がなく様子がおかしい場合には、獣医師に相談するようにしてください。
では、以下で具体的に説明します。
犬がご飯食べないのにおやつは食べる対処法:置き餌しない
まず一つ目ですが、ごはんを置いたままにせず、ある程度時間がたてば、下げるようにする方法です。
健康の基礎となる身体作りには、栄養バランスのとれたごはんが重要になってきます。ご飯は食べないのにおやつは食べる場合には、強引な手段も時には必要になります。まずは普段の食べるスピードをよく観察しておきましょう。
ご飯があるのに、食べない状態が、20~30分程度続けば、お皿事下げてください。いつまでも出しておくと、食べてほしいタイミングで食べてくれなくなります。食事の時間やルールを愛犬に理解してもらうことにもつながります。
ごはんを食べないともちろん心配になりますが、健康な場合は、水分摂取がしっかりできていれば、1~2日食べなくても命の危機に関わることはありません。
しかし、成長期や老犬の場合は、かえって逆効果になり、リスクも伴うので、別の方法で改善を図ることをお勧めします。始めたばかりのころは、心を鬼にして根気強く頑張りましょう。
犬がご飯食べないのにおやつは食べる対処法:おやつをねだられても無視する
二つ目は、おやつをねだられても無視する方法です。
前提として、おやつはドッグフードの代わりにはならないので、ご飯を食べないなら代わりにおやつでと考えている飼い主さんがいれば、それは誤りです。
愛犬の健康バランスを考えて作られた総合栄養食であるドッグフードが主食になることを理解しておきましょう
普段からごはんは食べないのに、おやつを与えることを繰り返していれば、そのうち、与えられたご飯を無視して、おかしを要求し、我慢できずにわがままな性格になってしまいます。
ついつい、おなかが減ってかわいそうと同情してしまうかもしれませんが、我慢を教えることが重要です。
愛犬のためだと思って、おやつをねだられても無視し、次の食事の時間まではご飯やおやつは与えないように心がけましょう。
犬は頭がよく学習能力が高い動物です。我慢を覚えることができたら、「おやつはもらえない」と学習し、しつこく要求しなくなります。
犬がご飯食べないのにおやつは食べる対処法:餌を変えてみる
3つ目は嗜好性の高いフードに変えてみる方法です。
おやつのように嗜好性が高いご飯の特徴として、良質な動物性たんぱく質が使用されていること、良質な脂肪が含まれていること、香料や調味料が無添加であることが挙げられます。
フードを変える際は上記の条件を満たしているフードを選ぶようにしてみてください。また、普段ドライフードを与えている方は少しふやかして与えるのもひとつの方法です。
実は温めることで、匂い成分がでやすくなるので、匂いで好みを判断する犬にとっては食いつきが変わるかもしれません。もしくは先ほど説明した条件を満たしたウェットフードに変えてみる方法もあります。
老犬の場合は、かむ力や飲み込む力が衰えるので、より食べやすくなります。また、フードを変える場合は、いきなり変えるのではなく少しずつ変えてくださいね。
犬がご飯食べないのにおやつは食べる対処法:トッピングしてみる
4つ目はご飯にトッピングをしてみるという方法です。
トッピングしたことがない方は、何をトッピングすればいいか悩みますよね。与えやすいものでいえば、鶏肉を茹でたスープや、ささみなんかは人気で愛用している方も多いです。
また、野菜でいえばキャベツやブロッコリー、さつまいもも人気があります。鶏肉や野菜を与える場合は、加熱し、小さく切って与えてくださいね。
ポイントとしては、匂いの強いトッピングが効果的です。トッピングで注意する点は、あくまで主食はフードであることです。
あまりにトッピングが多くなると、栄養バランスが崩れてしまう可能性があります。あくまで食いつきをよくするものだと認識しましょう。また、後からトッピングすることは避けましょう。トッピングしないと食べなくなるためです。
また温かいトッピングを混ぜることで匂いが引き立ち、食いつきを促進することが期待できます。
トッピングには様々な種類がありますので、色々試してみて、主食が魅力的になるようなトッピングを見つけ、食いつきをよくしましょう。
犬がご飯食べないのにおやつは食べる対処法:おやつをドッグフードに変える
5つ目はおやつの代わりにドッグフードを与える方法です。
これを聞くと、そもそも「フードを食べないのにどうやって?」と思ってしまいますよね。なので、食いつきの良いフードに変えて、そのフードを日常的におやつ代わりに与えるという方法です。
ただし、犬は学習能力が高いため、一度食べたおいしい味はずっと覚えているので、繰り返し要求してきます。そこは心を鬼にして、対応することが重要です。
また、おやつをフードにするメリットは、栄養バランスに偏りが出ない、経済的である点です。
おやつは基本的にフードと比べてカロリーが高く、栄養面も優れていないことが多いため、フードの代わりにおやつを与え続けるのは健康上よくありません。
最近はカロリーや栄養を考慮したおやつもありますが、どうしてもお金はかかってしまいますよね。その点日頃与えているフードがおやつ代わりになれば、おやつの費用はかかりませんので、経済的で、栄養バランスの偏りもなく、一石二鳥といえますね。
ただし、フードを変える際は一気に変えるのではなく、少量ずつ変えていくように注意してくださいね。
【犬/ご飯食べない/おやつは食べる】犬がご飯は食べるのにおやつは食べる問題点
ここでは、ご飯は食べずに、おやつばかり食べてしまう問題点について説明します。
犬の健康管理は食生活が基本です。食事は毎日摂取するものなので、健康維持や体調管理に占める割合はかなり大きいです。
ドッグフードは犬にとって必要な栄養素が摂取できるように作られており、健康維持するためにはドッグフードは欠かせないのです。
ここでは詳細は省略しますが、ドッグフードにも善し悪しがありますので、注意が必要です。
一概には言えないですが、おやつは高カロリーで、栄養バランスの偏りがあります。そのため、おやつ中心の生活やおやつを与える量が多すぎると、食生活の乱れから、偏食癖、肥満、体調不良や病気につながるなどのリスクが高まります。
じゃあおやつは絶対与えたらだめなのかというと、そういうことではなく、節度を持って与えることが重要です。
おやつの与え方の一例として、おやつはご褒美という考え方です。
おやつを日常的に与えるのではなく、何かうまくできた時などにご褒美として与え、毎日の生活にメリハリをつけ、コミュニケーションをよりよくするために与えるという方法もあるのではないかと思います。
また、万が一、災害時などで満足にフードが手に入らない状況でおやつしか食べられないのであれば、愛犬が食べられるものがなくなってしまう可能性あります。
このように犬がフードの代わりにおやつを食べる行為を続けるのは、かなりリスクが高いことがわかります。
飼い主はその状態を放置しないで、すぐに対応することが重要です。