【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)の選び方
ダイエットが必要な犬をはじめとして、脂肪分の多い食事による健康上の問題が生じている犬には、低脂肪ドッグフードを与えて食生活を改善することをおすすめします。
脂肪は高カロリーなので、脂肪が控えめな食事を心がければ摂取カロリーを抑えることにつながり、肥満の改善や予防に効果的です。肥満は糖尿病や心臓病などあらゆる病気のリスク
を高めてしまうので、愛犬の健康のために適正体重を維持できる低脂肪ドッグフードを選びましょう。
また脂肪の多い食事は、消化不良や涙やけの原因にもなります。愛犬が下痢をしたり涙やけに悩んでいたりする場合も、ドッグフードを見直してみるとよいでしょう。
膵炎や高脂血症といった病気も、高脂質の食事が原因で発症します。低脂肪ドッグフードを選ぶことは病気の予防につながるので、愛犬の健康サポートに低脂肪のフードが適しているかどうか考えてみてください。
低脂肪ドッグフードを選ぶ際は、ただ成分表をチェックして脂質の割合が低いフードを選べばよいというものではありません。
低脂肪ドッグフードといっても脂質の割合が何%くらいを目安に選べばよいのか、タンパク質や繊維質はどの程度必要なのか、どのような商品を選べば安全かなどのポイントを解説するので参考にしてください。
ドッグフード(低脂肪)は高タンパクのものを
低脂肪ドッグフードは、高タンパクのものを選ぶことをおすすめします。低脂肪ドッグフードの中には、できるだけ脂肪を避けるために肉類の使用量も控えめにしている商品もあります。健康のために低脂肪フードに切り替えることで、結果として十分にタンパク質を摂取できないのでは理想的な食事とはいえません。
タンパク質の役割は筋肉や骨、内蔵、皮膚、被毛などを作ることです。体作りに欠かせないタンパク質が不足すると、筋肉が衰えたり体力が低下したり、皮膚や被毛の状態が悪くなってしまったりするので注意が必要です。
健康で丈夫な体を維持するのに必要な量のタンパク質をしっかり摂取しながら脂質の摂取量を抑えるには、主原料に高タンパク&低脂肪の肉や魚が使われているフードを選ぶとよいでしょう。
高タンパクかつ低脂肪の肉の種類としては鶏肉やラム肉、もしくは馬肉がおすすめです。また魚類は全体的に高タンパクで低脂質なので、魚をメインに使ったドッグフードはヘルシーなものが多いです。
低脂肪の食事は嗜好性が低くなり食いつきが悪くなってしまうという懸念がありますが、動物性タンパク源として良質な肉や魚をたっぷり使ったドッグフードは犬の食欲を刺激します。高タンパクのフードなら、脂質が控えめでも愛犬が美味しく食べてくれると期待できるでしょう。
ドッグフード(低脂肪)は無添加を
ドッグフードに使用される添加物には、健康に悪影響を与えるリスクが懸念されているものも存在します。せっかく低脂肪ドッグフードで健康を目指すのですから、安全性の高い無添加のフードを選びましょう。
ただしパッケージや公式サイトに「無添加」と表記されていても、全ての添加物が無添加とは限りません。着色料が無添加、香料が無添加などどれか一種類の添加物が無添加であれば「無添加」と表記して販売してもよいことになっているという点にご注意ください。
本当に添加物の危険性がないドッグフードを選ぶには、何が無添加なのかを確認することが重要です。
ドッグフードに使用されることが多い添加物は着色料・香料・甘味料・保存料・酸化防止剤などです。添加物の役割はそれぞれ異なりますが、犬にとって本当に必要な添加物もある一方で、できることなら避けたほうがよい不要な添加物もあるのです。
たとえば食べ物の色によって食欲が増すということがない犬にとって、着色料は必要ではありません。飼い主さんにキレイな色の美味しそうなドッグフードに見えるように着色しているだけであって、実際に食べる犬には特にメリットがないのです。
また甘味料や香料には食いつきを良くする効果があるものの、原材料に高品質な肉や魚をたっぷり使っていれば添加物を使わなくても犬の食いつきは自然と良くなります。つまり原材料の品質次第で、甘味料や香料も避けられる添加物なのです。
甘味料や香料、着色料といった不要な添加物を避けることで、添加物による健康へのリスクは減らすことができます。
完全に避けることが難しいのは、ドッグフードの品質を保持する役割を持つ保存料や酸化防止剤です。特にフードの油脂が酸化するのを防ぐ効果がある酸化防止剤は、添加されている商品が多いです。
添加物の中でも危険なのが、人工添加物です。酸化防止剤ではBHA・BHT・エトキシキン・没食子酸プロピルなどが危険な人工添加物であり、発ガン性や内臓障害のリスクが懸念されています。危険な添加物が使用されているドッグフードは、選ばないほうがよいでしょう。
酸化防止剤の中でもトコフェロール・ローズマリー抽出物・クエン酸など天然由来の成分は安全です。海外から輸入されるドッグフードは特に酸化防止剤を添加している商品が多いので、人工酸化防止剤ではなく天然由来の酸化防止剤を使用しているかどうかを確認してください。
その他にも、ドッグフードにはビタミン類やミネラル類などの栄養添加物が使われているのが基本です。必要な栄養素を補うために添加しているので、避ける必要はありません。
愛犬に添加物をできる限り摂取させたくないという方は、栄養添加物以外は無添加のドッグフード、もしくは完全無添加のドッグフードを探してみましょう。
ドッグフード(低脂肪)はグレインフリーを
犬の健康によりよいドッグフードを選ぶには、グレインフリーのものがおすすめです。肉類の量を控えめにすることで低脂肪にしているドッグフードや、原材料のコストを抑えることで安く販売しているドッグフードは、穀物が多く使われている場合があります。
穀物は炭水化物源なので、せっかく低脂質のドッグフードにしても糖質を多く摂ることになりダイエットには向いていません。栄養バランス的にも犬の体に適しているとは言い難いでしょう。
さらに穀物は犬にとってアレルギーの原因になりやすいので、穀物不使用のグレインフリードッグフードならアレルギー対策としても効果的です。
穀物は消化の負担にもなりやすく、動物性タンパク質は犬のお腹に優しいのです。穀物不使用で肉か魚が主原料のドッグフードを選べば、消化吸収をスムーズにする効果も期待できます。特に愛犬の消化不良を改善するために低脂肪ドッグフードに切り替えることを検討している場合は、お腹に優しいグレインフリーを試してみてください。
完全なグレインフリーでなくても、アレルギーリスクが高く消化の負担になりやすい小麦やトウモロコシを避けるだけでも体に優しくなります。
穀物の中でも大麦や玄米などはお腹に優しく、消化不良を引き起こす危険性は低いです。むしろ食物繊維源や炭水化物源として犬の健康をサポートしてくれる食材なので、無理に避けなくても大丈夫です。
ドッグフード(低脂肪)の油脂
粗悪な原材料を避けるためには、曖昧な原材料表記がない製品を選ぶのがおすすめです。曖昧な表記の例としては、具体的に何の動物から抽出された油脂なのかがわからない「動物性油脂」、何の動物の肉なのか明確でない「肉類」などがあげられます。
原材料が曖昧だとアレルギー食材が含まれている危険性があるので、食べても大丈夫なのか判断できないというデメリットがあります。また曖昧な表記をされている原材料は、品質に問題がある可能性があり安全安心とはいえません。
「肉類」はペットフード公正取引委員会の定義によると、「新鮮な又は適正な方法により保存されてある哺乳動物・家禽(かきん)類等の生肉、肉体部分、並びに上記動物の体又は体の一部から生じる全ての副生物及びその加工物」のことを意味しています。
注目したいのは「副産物及びその加工物」という部分です。副産物には人間の食用にはできない動物の爪や羽などの部位や、腸の中に残った糞などが含まれている可能性があります。また殺菌のために大量の薬品を使用する場合もあるので、残留薬物による健康への害も心配です。
安全のために、副産物は愛犬には食べさせないほうがよいでしょう。原材料に「肉類」と表記されているドッグフードに必ず副産物が含まれているというわけではありませんが、曖昧な表記をしている製品は品質や安全性を誤魔化そうとしているかのようで信頼できませんよね。
「肉類」ではなく「鶏肉・チキン」、「動物性油脂」ではなく「サーモンオイル」と明確に書かれていれば安心できます。飼い主さんに対してわかりやすい表記をしているドッグフードを選んだほうが、安全性は確かでしょう。
ドッグフード(低脂肪)は小粒がいい?
口の小さい小型犬やドッグフードを噛む力が弱くなった老犬には、小粒の低脂肪ドッグフードを選ぶことをおすすめします。
ドッグフード選びにおいて、粒が食べやすい大きさや形であることは重要です。風味が好みに合っていても、大きすぎて食べづらいことを理由に食いつきが悪くなってしまうこともあります。
硬いものを噛み砕くのが苦手でドッグフードを丸呑みして食べる犬もいますが、その際も粒が大きいと喉に詰まらせてしまうリスクが高くなります。小粒のドッグフードを選ぶことは、安全のための配慮でもあるのです。
大型犬や中型犬にとっては小粒でも、小型犬にとってはそれほど小粒とはいえないサイズであることも少なくありません。全犬種対応のドッグフードの場合はパッケージに「小粒」と表記されていても、小型犬や老犬にも食べやすい大きさかどうかはわかりません。
気になるドッグフードを見つけたら、購入の前に実際の粒の大きさを調べて、愛犬が食べやすいサイズかどうかを確認してみてください。
どうしても愛犬の好みに合うドッグフードが大きめの粒のものしかないという場合は、ぬるま湯でふやかして柔らかくするなど食べやすいようにしてあげましょう。
【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)ランキング!
健康に良くて安全な低脂肪ドッグフードを探している飼い主さんに向けて、おすすめの低脂肪ドッグフードを5つご紹介します。
数多くある低脂肪ドッグフードの中でも、他サイトのランキングで上位になっているフードやおすすめされている商品からより良いものを厳選しました。
人気のあるドッグフードや売れ筋の商品から、特におすすめできる低脂肪ドッグフードとして5つに絞った際の評価の基準は、脂質が10%以下の低脂肪であることと、犬の健康を維持できる高タンパクなフードであることです。
わんこのヘルシー食卓ドッグフード
「わんこのヘルシー食卓ドッグフード」は、獣医師と犬の管理栄養士監修のもと開発されたダイエットがしたい犬向けの国産ドッグフードです。
脂質は8%以上、カロリーは100gあたり290kcal、タンパク質量は27%以上とダイエットに適したヘルシーで高タンパクなドッグフードになっています。粗繊維質は7%以下で、ほどよく高繊維といえるでしょう。
公式サイトでの価格は、1袋1kgで3,960円(税込)となっていました。定期コースに申し込むと割引価格で購入できるためお得です。
ペルシアドッグフードライト
「ペルシアドッグフードライト」は、ペルシアドッグフードの栄養をそのままに低カロリーに仕上げた製品です。
脂質は5%以上、カロリーは100gあたり325kcal、タンパク質の量は23%以上となっており、低脂肪ドッグフードの中でも特に脂質が低くなっています。また粗繊維は6%以下とほどよく高繊維なので、便秘などで平均よりもやや繊維の多いフードを試してみたい犬にもおすすめです。
公式サイトでの価格は、1袋1kgで3,990円(税込)となっていました。定期購入プランを利用すると、割引価格で購入できるのでお得です。
ペロリコドッグフードライト
「ペロリコドッグフードライト」は、美味しくて低カロリーであることを目指して開発されたオランダ産のドッグフードです。
脂質は8.0%、カロリーは100gあたり326.9kcal、タンパク質の量は22.5%、そして粗繊維は8.0%以下とほどよく高繊維になっています。チキン・ダック・白身魚という3種類の上質でヘルシーなタンパク源をバランスよく使うことで、低カロリー・低脂質なのに美味しいというドッグフードが実現しています。
公式サイトでの価格は、1袋1.8kgで5,038円(税込)となっていました。定期コースに申し込むと割引価格で購入できるのでお得です。
このこのごはん
このこのごはんは、小型犬の健康維持をサポートすることに特化した国産ドッグフードです。
脂質は8.2%、カロリーは100gあたり343kcal、タンパク質の量は21.3%となっています。粗繊維は0.9%以下と低めなので、高繊維のドッグフードを探している場合は向かないかもしれません。
公式サイトでの価格は、1袋1kgで3,850円(税込)となっていました。定期コースに申し込むと割引になり、お得な価格で購入できます。
ポンポンデリ
「ポンポンデリ」は小型犬の腸活のための国産ドッグフードです。低脂肪フードを求めている犬だけでなく、腸内環境を整えることでアレルギーや目元の悩み、毛並みなどを改善したい犬にもおすすめです。
脂質は9.2%以上、カロリーは100gあたり351kcal、タンパク質の量は21.3%となっています。粗繊維は1.9%以下と低めなので、高繊維のドッグフードを選びたい場合は向いていないかもしれません。
公式サイトでの価格は、1袋800gで3,980円(税込)となっています。定期コースを利用すると割引になるのでお得に購入できます。
【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)を比較
今回ご紹介した5つのドッグフードは、1日に必要な栄養素を摂取できる総合栄養食のドライフード、そして栄養を補う目的以外で添加物を使用しておらず安全性が高いという点で共通しています。
脂質は「ペルシアドッグフードライト」の5%以上が最も低く、最も高い「ポンポンデリ」の9.2%以上と比較すると4%ほどの差があります。とにかく脂質の摂取量を抑えたいという場合には、「ペルシアドッグフードライト」を試してみるのがよいかもしれません。
ダイエットのために低脂肪ドッグフードを探している場合は、最も低カロリーな「わんこのヘルシー食卓ドッグフード」もおすすめです。100gあたり290kcalというかなりの低カロリーでありながら、タンパク質は27%以上と今回調査したドッグフードの中で最も高タンパクになっています。
減量とともに衰えてしまうことが多い筋肉を維持できるように配慮されているので、健康を損なわずにダイエットができる点と、体の重みで負担がかかってしまう関節をサポートする成分が配合されている点もうれしいですね。
「わんこのヘルシー食卓ドッグフード」は非常にダイエット向きのドッグフードといえるでしょう。
「ペルシアドッグフードライト」と「わんこのヘルシー食卓ドッグフード」の注意点は、5種類の動物性タンパク源を使用しているので、どれかひとつでもアレルギーを持っている犬は食べられないということです。
現在食物アレルギーがなく、これからアレルギーを発症するリスクを軽減させるにはバラエティー豊かなタンパク源を使用しているのはメリットですが、すでに肉や魚にアレルギーがある場合はデメリットになってしまいます。
ドッグフードの安全性という観点からおすすめなのは「ポンポンデリ」でした。ダイエットが目的というよりは、腸内環境を整えてお腹の中から健康な体作りをしたい犬に向いているのではないでしょうか。
アレルギーや目元の悩み、毛並みなどを改善できるのがメリットですが、「ポンポンデリ」は800gで3,980円(税込)と価格が高いのが難点です。コスパも重視したい飼い主さんにとっては、なかなか気軽に試せない商品でしょう。
逆に最もコスパが良い商品は「ペロリコドッグフードライト」です。内容量1.8kgで5,038円(税込)なので、1kgあたりに換算すると2,800円になります。美味しくて低カロリーが特徴のフードなので、コスパ良くダイエットができる低脂肪ドッグフードを探している場合は、まずは「ペロリコドッグフードライト」を試してみるのがよいかもしれませんね。
「ペロリコドッグフードライト」は脂質の量を抑えながらも、サーモンオイル・ココナッツオイル・亜麻仁といった体に良い油を摂取できるようになっているのもうれしいポイントです。
「このこのごはん」は低脂肪ドッグフードの中から、人気があって愛犬家からの評判が良いものを選びたい小型犬の飼い主さんにおすすめできます。安全性や品質も確かですし、脂質を抑えていてもかつお節をたっぷり使うことで風味を良くし、食いつき抜群のフードに仕上げているのが特徴です。
ドッグフードなのに香りが良いことや、涙やけが改善したなどの健康への効果が口コミで評判なので、多くの人から信頼されている商品として試しやすいのではないでしょうか。
5つの低脂肪ドッグフードにはそれぞれの良さがあったので、ぜひ愛犬と相性が良さそうなものを試してみてください。
【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)おすすめはこれ!
おすすめはわんこのヘルシー食卓ドッグフードです。
原材料はメインに牛・鶏・馬・豚・魚肉という5種類の生肉を使用しており、単一タンパク源に偏らないように配慮することでアレルギー発症リスクを軽減しています。
ダイエットにおいて筋肉量を維持することの大切さに着目しており、高タンパクかつ低GIの食事で筋肉を落とさずに効率よく痩せられるよう考慮されているのが特徴です。筋肉サポート成分として、HMBCaとBCAAを配合しています。
またダイエットが必要な犬は体重が関節の負担になっているケースが多いので、関節サポート成分としてグルコサミンとコンドロイチンが配合されているのもうれしいですね。
グレインフリーではありませんが、グルテンフリーなのでアレルギーや消化の負担は心配いりません。穀物は低GIで食物繊維が豊富な大麦と玄米を使用して、腸内環境を整える効果も期待できるようになっています。
さらにオリゴ糖と乳酸菌も配合されており、お腹の健康を支えてくれます。添加物は無添加なので安心安全です。もしも気になったら試してみてくださいね。
【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)は低カロリーがいい?
肥満時のダイエットのために低脂肪ドッグフードを試したい場合は、脂質だけでなくカロリーも低いフードを選びましょう。脂質を控えても高カロリーのドッグフードを食べていると、思うように減量することは難しいです。低脂肪かつ低カロリーの食事がダイエットには最適です。
特にシニア犬は代謝と活動量が低くなるので、若いころと同じように食事をしていると肥満になりやすいです。食べるのが大好きな犬のダイエットに、ドッグフードの給与量を減らすのはストレスになってしまうので、満足できる量を食べても太りにくいように低脂肪&低カロリーのフードに切り替えてあげましょう。
また大型犬も肥満に注意が必要です。大型犬はただでさえ体が大きいぶん、関節にかかる負担が小型犬や中型犬よりも大きくなってしまいます。現時点で肥満気味な大型犬はもちろん、今は適正体重の場合も食事に気を配って体重管理をすることが大切です。
成長期の子犬は少しぽっちゃりしていても問題ないといわれていますが、大型犬に限っては子犬のころから体重が増えすぎないように気をつけたほうがよいでしょう。
ドッグフードにおける低カロリーに明確な基準はありませんが、一般的に100gあたり360kcal以下だと比較的低カロリーに分類されるでしょう。340kcal以下なら、さらにダイエット向きです。
愛犬が食事を楽しみながらダイエットができるように、相性の良い低カロリードッグフードを探してあげてください。減量中は栄養が不足して体調を崩したり、皮膚や被毛の状態が悪くなったりしないように、愛犬の健康状態をチェックすることも忘れないようにしましょう。
【ドッグフードの低脂肪】ドッグフード(低脂肪)はシニア犬に与えても良い?
健康のために、子犬やシニア犬にも低脂肪ドッグフードを与えても問題ないのでしょうか?
結論として低脂肪の食事は、成長途中の犬や運動量の多いライフスタイルの犬には栄養不足になる恐れがあるので、適しているとはいえません。
子犬の特徴として、成長期なので成犬よりも多くの栄養とエネルギーを必要とするということがあげられます。成犬の約2倍のカロリーが必要とされているので、ヘルシーな食事では栄養不足により正常な成長ができなくなってしまう危険性があるのです。
子犬のころは遊ぶのが大好きで活発なので、多少食事の量が多くても肥満になるリスクはそれほどありません。もしも子犬の体型がぽっちゃりしてきても、まずは元気に育つことが何より大切なので無理にダイエットをさせないほうがよいでしょう。
ただし多くの栄養とカロリーを必要としているからといって、高脂質な食事を与えることが子犬の健康に良いというわけではありません。少なすぎず多すぎず、適度な量の脂質を摂取させるよう心がけましょう。
一方のシニア犬は代謝や活動量が低下して、成犬のころと同じ食事を続けていると肥満になりやすいという特徴があります。肥満は病気のリスクを高めてしまいますし、体が重たくなることで余計に活動量も落ちてしまうため健康に悪いです。
高齢になっても愛犬に元気に過ごしてもらえるように、シニア犬に適した食事を用意する必要があります。
肥満が気になるシニア犬や、脂質が消化の負担になっているシニア犬には低脂肪ドッグフードが向いていますが、極端に脂質の摂取量を減らすのは危険です。犬が健康を維持するのにはある程度の脂質が必要なので、最低限必要な量は食事から摂取できるように配慮してください。
脂質が不足すると皮膚の乾燥やフケ、脱毛などの症状を引き起こす可能性があります。もしも愛犬の食事を低脂肪ドッグフードに切り替えてから、このような症状が出てしまった場合はドッグフードの脂質の量を見直したほうがよいでしょう。
特にオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸といった油は、皮膚や被毛の健康維持に効果があるのでシニア犬は積極的に摂取したいですね。
以上のように犬に適した脂質の量は、年齢や活動量によって異なります。その時々で愛犬に必要な脂質の量はどのくらいなのかを見極めて、栄養バランスが体に合っているドッグフードを選んであげてください。
犬の膵炎は食事と深く関わっており、症状を改善するためには低脂肪食への切り替えを基本とした食事管理が大切です。
膵炎には急に激しい下痢や嘔吐、発熱などの症状が出る急性膵炎と、長期的に下痢や嘔吐が続く慢性膵炎があります。急性膵炎の場合は早急に治療をして症状を落ち着けなくてはなりません。
急性膵炎も慢性膵炎も高脂質な食事が原因のひとつなので、愛犬が膵炎になってしまったら低脂肪であることを最優先して食事を選びましょう。
また膵炎になると、インスリンを正常に分泌できなくなってしまいます。インスリンの分泌に支障をきたすと血糖値がコントロールできずに糖尿病を引き起こすケースも珍しくありません。
低脂肪のドッグフードは、脂質の量を抑えるために肉類を控えめにして、そのぶん穀物を多く使用している場合もありますが、それだと糖質を多く摂取することになってしまうので糖尿病にはよくないというのが問題です。
膵炎と糖尿病は併発してしまう犬が多いので、低脂肪なだけではなく低糖質なドッグフードを選ぶことで糖尿病を予防しましょう。
【ドッグフードの低脂肪】脂質はどんな栄養素?
脂質は摂取すると太りやすいなど体に悪いイメージがありますが、5大栄養素のひとつとして犬の健康維持には欠かせない存在です。タンパク質や炭水化物よりもカロリーが高く、重要なエネルギー源として優先的に使用されます。
脂溶性ビタミンの吸収をサポートする役割、そして細胞膜や神経組織などをつくる材料という役割も担っているので、脂質を控えた食事を心がけている時でも最低限必要な量は摂取しなくてはなりません。
また健康維持に必要なだけではなく、脂質は食べ物の美味しさにも大きく関わっています。ドッグフードもある程度の脂質が含まれるほうが、味や香りが良くなって嗜好性がアップするので犬の食いつきが良くなるのです。
脂質は中性脂肪・コレステロール・リン脂質・糖脂質・遊離脂肪酸という種類があります。さらに脂肪酸は常温で固まる飽和脂肪酸と、常温で固まりにくい不飽和脂肪酸に分けられます。
チキンオイルなどの動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、エネルギー源として利用しやすく、嗜好性の高さから犬に好まれる脂肪といわれています。もしも低脂肪ドッグフードに切り替えてから愛犬の食いつきが悪くなってしまった場合は、もう少し動物性脂肪が豊富に含まれるフードを試してみると、食いつきが良くなる可能性が高いでしょう。
また脂質には、犬が体内で合成できないため食事から摂取する必要がある「必須脂肪酸」と呼ばれるものがあります。ドッグフード選びで注目したい必須脂肪酸は、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸です。
この2つは皮膚や被毛の健康維持に効果がある成分なので、若々しくトラブルのない皮膚や、ツヤのある美しい毛並みを目指すために積極的に摂取したいところです。特にオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の含有量にあまり差がなく、バランスよく配合されているドッグフードが理想的といわれています。
脂質は大切な栄養素ですが、高カロリーなので過剰摂取すると肥満になるというリスクがあります。タンパク質と炭水化物が1gあたり3.5kcalなのに対して、脂質は1gあたり8. 5kcalとカロリーは2倍以上です。肥満は糖尿病や心臓病、関節炎などの病気のリスクを高めるので脂質を取り過ぎないように注意しましょう。
またたとえ肥満でなくても、高脂質な食事は消化不良の原因になったり、膵炎や高脂血症といった病気につながったりします。犬の体型や年齢、日々の活動量、健康状態に合わせて適した脂質の量になっているドッグフードを選びましょう。
低脂肪ドッグフードでも、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のような体に良い必須脂肪酸が十分に含まれている商品がおすすめです。