ポメックスってどんな犬?飼い方やしつけ・性格や見た目・注意点まで徹底解説

ポメックスってどんな犬?飼い方やしつけ・性格や見た目・注意点まで徹底解説

ポメラニアンとダックスフンドのミックス犬「ポメックス」を徹底解説。成犬時の大きさや体重、値段相場から、気になる性格、飼いやすさ、平均寿命、かかりやすい病気(パテラ、ヘルニア)まで。ポメックスを飼う前に知りたい情報が全てわかります。

ポメックスってどんな犬?

椅子に座っているポメックス

  • 犬種名:ポメックス(Pomex)|別名「ポメダックス」
  • 親犬:ポメラニアン × ミニチュア・ダックスフンド
  • 見た目:顔はポメラニアン寄り、体型はダックス寄りになる傾向
  • 分類:ミックス犬の小型犬(成犬で体重3〜6kg前後、体高20〜30cm)
  • 毛質:ダブルコートになる傾向があり、抜け毛は多め
  • 毛色:ブラック、クリーム、レッド、チョコレート、オレンジ、ホワイトなど多彩
  • 性格:甘えん坊で人懐っこいが、警戒心や頑固さも出やすい
  • 寿命:12〜16歳程度

ポメックスとは、純血種のポメラニアンとミニチュア・ダックスフンドを交配して生まれたミックス犬です。「ポメダックス」と呼ばれることもあります。

純血種同士の交配によって生まれた犬を「ミックス犬」と呼び、両親犬のどちらの特徴をより強く受け継ぐかは個体によってさまざまです。そのため、成長後の容姿や性格を正確に予測するのは難しいですが、その分だけ個性的な魅力があるとされています。

また、両親の体格差や特性を考慮しない安易な繁殖は健康リスクを伴うため、ポメックスを迎える場合には、親犬の特徴や遺伝的な健康情報を事前に確認することが大切です。

ミックス犬は「雑種」と混同されがちですが、意図的に二つの純血種を交配させ、両親犬の良いところを引き出すことを目的としています。ポメックスも同様に、それぞれの犬種が持つ魅力的な性格や外見の特徴をバランスよく備えることを期待されている犬です。

ポメックスの特徴

顔立ちがかわいいポメックス

ポメックスの大きな魅力は、見た目に豊かなバリエーションがあることです。親犬であるポメラニアンとミニチュア・ダックスフンドの特徴が多様に組み合わさり、個性的で愛らしい外見になります。

ここでは一般的な容姿や被毛の特徴、サイズ感などを詳しく紹介します。

顔立ちはポメ寄り 体型はダックス寄りが多い

ポメックスの容姿は個体差が非常に大きいですが、顔立ちはポメラニアン寄りの丸みを帯びたものになる傾向があります。

一方、胴長短足の体型はミニチュア・ダックスフンドの影響を受けることが多く見られます。マズル(鼻先)は短めの子もいれば、やや長めの子もおり、耳の形状も立ち耳から垂れ耳、半立ち耳までさまざまです。

小型犬サイズで平均体重は3〜6kg程度

ポメックスは成犬になると、小型犬に分類されるサイズに落ち着くことが一般的です。体重はおおむね3〜6kg程度、体高は20〜30cm程度ですが、親犬の体格によってはそれ以上になる個体もいます。ミックス犬はサイズ予測が難しいため、あくまで目安と考えてください。

被毛はダブルコートが多く毛色は多彩

ポメックスの被毛は、ダブルコート(上毛と下毛の二層構造)になることが多く、抜け毛は比較的多い傾向があります。

ダックスフンドにはスムース(短毛)、ロング(長毛)、ワイヤー(硬毛)のタイプがありますが、ポメックスではポメラニアンのふわっとしたロングコートに近い仕上がりになることが一般的です。

毛色はブラック、クリーム、チョコレート、レッド、オレンジ、ホワイトなど多彩で、親犬の毛色がそのまま受け継がれるケースが多く見られます。

室内飼育が基本で段差に注意

ポメックスは寒さにも暑さにもあまり強くないため、年間を通じて室内で飼育するのが適しています。また、胴長の体型を持つことが多く、段差や階段などは腰への負担になるため、バリアフリーな生活環境を整えると良いでしょう。

ポメックスの性格

顔立ちが凛々しいポメックス

ポメックスは、親犬であるポメラニアンの明るく好奇心旺盛な気質と、ミニチュア・ダックスフンドの愛情深く人懐っこい気質を併せ持っています。飼い主への愛着心が強いため甘えん坊な面があり、家族とのコミュニケーションを好みます。

一方で、警戒心や頑固さが現れる場合もあり、飼いやすさはしつけや環境に大きく左右されます。性格の傾向を理解したうえで適切な関わりを心がけましょう。

飼い主に従順で人懐っこい

飼い主に対して忠実で人懐っこく、家族との交流を非常に好む性格です。コミュニケーションが不足すると不安やストレスを感じやすいため、日頃から適度なスキンシップや遊びを通じて安心感を与えることが重要です。

警戒心が強く無駄吠えの傾向も

ポメラニアン譲りの警戒心を持つ場合があり、見知らぬ人や音、来客に対して吠えやすい傾向があります。子犬の頃から社会化を意識的に行い、無駄吠えを防ぐトレーニングを継続して行うことが求められます。

ダックスの気質を受け継ぎ頑固さが出ることも

ミニチュア・ダックスフンドに似て、やや頑固で自己主張が強い面もあります。一度覚えた悪い習慣を変えるのが難しいこともあるため、早い段階から家庭内でルールを統一し、根気強く接することで改善できます。

ポメックスのしつけ

屋外で飼い主とトレーニング中のポメラニアン

ポメックスは頭が良く学習能力も高い傾向がありますが、しつけの成功には犬の性格的特徴を踏まえた適切なアプローチが必要です。

特に警戒心の強さや頑固な一面を和らげるためには、子犬期からの社会化や、前向きな気持ちで取り組むトレーニング方法が効果的です。

社会化の早期開始で吠え癖や臆病を克服できる

ポメックスは環境や刺激に敏感なため、子犬の頃から積極的な社会化トレーニングが重要です。ワクチンプログラムが終わる前から、獣医師と相談のうえで安全な範囲での抱っこ散歩や音慣れ・人慣れを進めることが推奨されます。

甘やかしよりルールの統一がしつけの基本

ポメックスは頑固な一面があるため、一度決めたルールを家族全員が一貫して守ることが大切です。言葉や行動での指示を統一し、「ダメなことはダメ」と粘り強く伝え続けることで、徐々に飼い主との信頼関係が築かれていきます。

褒めて伸ばすトレーニングが効果的

ポメックスは褒められることが大好きで、飼い主を喜ばせる行動を積極的にとります。そのため、成功した行動を褒めたり、ご褒美のおやつを与える陽性強化(ポジティブ・レインフォースメント)が非常に有効です。楽しく前向きなトレーニングが、良好な関係づくりに役立ちます。

ポメックスの値段相場

ポメックスの子犬たち

ポメックスの子犬の値段相場は、20万〜50万円前後です。ただし、月齢や性別、毛色や健康状態、さらには販売される地域や入手経路(ブリーダーやペットショップ)によって価格は大きく変動します。特に人気の高い毛色や特徴(珍しい毛色、瞳の色など)を持つ個体は高額になる傾向があります。

購入時は、価格だけでなくブリーダーの信頼性や飼育環境、親犬の健康状態を確認することが重要です。また、動物愛護法で定められた「生後56日(8週齢)規制」に従い、適切な月齢で迎えるように注意しましょう。

最近では、保護犬として譲渡会から迎える選択肢もありますので、検討してみることをおすすめします。

ポメックスの寿命

砂浜で伏せているポメックス

ポメックスの平均寿命は、一般的に12歳〜16歳程度とされています。これは親犬種であるポメラニアンやミニチュア・ダックスフンドとほぼ同じ水準であり、適切な健康管理や飼育環境が整えば比較的長寿が期待できる犬種です。

ただし、ミックス犬だからといって特別に寿命が長いわけではありません。寿命には遺伝要因だけでなく、日々の食事や運動量、ストレスの有無など、飼い主による日常的な健康管理が大きく影響します。

定期的な健康診断を受け、適正体重を保ち、ストレスの少ない快適な生活環境を提供することが、ポメックスの長生きにつながります。

ポメックスがかかりやすい病気

クリスマスっぽいポメックス

ポメックスは、ポメラニアンやミニチュア・ダックスフンドそれぞれが遺伝的になりやすい病気を受け継ぐ可能性があります。

ミックス犬だからといって病気になりにくいという根拠はなく、飼い主が正しくリスクを把握して日々のケアや定期的な健康診断を行うことが必要です。

ここでは、特にポメックスで注意が必要な代表的疾患と、その予防・対策法を紹介します。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼(パテラ)は膝のお皿(膝蓋骨)がずれる病気で、小型犬のポメックスに多く見られます。症状としては、後ろ足を痛がって上げる、スキップするような歩き方が続くことが特徴です。

重症度(グレード)によっては手術が必要な場合もあるため、早期発見・治療が重要です。滑り止めマットの設置や体重管理、筋力維持が予防につながります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、背骨の間にある椎間板が突出し、神経を圧迫する病気です。胴長体型のポメックスでは特にリスクが高まります。症状は背中の痛みや歩行異常、重症化すると麻痺が生じることもあります。

予防には肥満の防止が重要であり、日常生活で段差を避け、スロープや抱っこの仕方(胴体全体を支えるように)を工夫する必要があります。

気管虚脱

気管虚脱は、気管がつぶれて呼吸困難を起こす病気です。ポメラニアンから受け継ぐ可能性が高く、特徴的な「ガーガー」という咳が症状です。

興奮や肥満で悪化しやすいため、散歩の際は首輪でなく胴輪(ハーネス)を使用し、引っ張らないようなトレーニングを心がけましょう。

進行性網膜萎縮症(PRA)

進行性網膜萎縮症(PRA)は、網膜の機能が徐々に失われて最終的に失明に至る遺伝性疾患です。夜盲症状(暗いところで視力が落ちる)が初期に見られます。

有効な治療法は確立されていないため、迎える前に親犬の遺伝子検査結果をブリーダーなどから確認することが推奨されます。

まとめ

ポメックスは、ポメラニアンの明るく活発な性格とミニチュア・ダックスフンドの人懐っこく愛情深い面を併せ持つ、魅力的なミックス犬です。

一方、胴長体型や警戒心の強さといった親犬から受け継ぐ特徴から、膝蓋骨脱臼(パテラ)や椎間板ヘルニア、気管虚脱など特有の病気への注意が必要です。

適切な社会化や一貫したしつけ、日常的な健康管理を行えば、ポメックスは非常に飼いやすく、家族に深い愛情を注ぐ伴侶となります。

飼う前には個体差が大きいことを理解し、親犬の健康状態や遺伝子検査などの情報を確認しておきましょう。

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