犬が散歩中に吠えるのをやめさせる方法は?理由を知って事前に対策!

犬が散歩中に吠えるのをやめさせる方法は?理由を知って事前に対策!

愛犬の散歩をしていると、他の犬や人、場合によっては自動車にも吠えることがあります。なぜ、犬は散歩中に吠えるのでしょうか?この記事では、犬が散歩中に吠える理由や、やめさせる方法について解説します。

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記事の監修

犬の気持ちは行動に現れる。知っていますか?犬が顔を左に向けた時にはストレスを受けている可能性があることを。犬は様々な方法で人に気持ちや考えを伝えているのです。それを受け止めてアドバイスとして活かすことを仕事としております。様々な専門の知識と20,000時間以上の教育実績があなたとその愛犬の生活を助けて豊かに導きます。

犬が散歩中に吠えるのはなぜ?

吠える2匹の犬

まずは、犬が散歩中に吠える理由についてご説明します。犬の行動には、すべて理由があります。家の犬が散歩中に他の犬に吠えるのも、何らかの理由があるでしょう。

また、犬はさまざまなものに吠えます。散歩中であれば、他の犬や人、バイクや自動車に吠えることもあるはずです。理由がわかれば正しい対処方法にも繋がるため、愛犬が散歩中に吠えるのをやめさせたいのであれば、必ずチェックしておくことをおすすめします。

他の犬や人が怖いから

犬が散歩中に他の犬や人に吠える原因は、恐怖心からです。特に、社会化を十分に学べていない子犬にみられます。

子犬の場合には、お迎えしてすぐから色々な経験をさせることがおすすめです。積極的にドッグランなどで他の犬や人とコミュニケーションをとることで、子犬は知らない犬との付き合い方が上手になるでしょう。

また、もともとの性格にもよりますが、臆病な性格の犬は他の犬や人に吠える傾向にあります。他の犬や人に攻撃的な態度をとられた経験があり、それがトラウマになっていることも考えられます。これは、犬が自分の身を守ろうとしている行動であり、「これ以上近づくなよ!どうすれば良いかわからないから、噛んでしまうかもしれないぞ!」と、恐怖心からパニックに陥っている可能性があります。

ちなみに、犬がバイクや自動車に吠えるのも恐怖心が原因です。バイクや自動車が何者かわからないため吠えてしまうのでしょう。

威嚇

犬は、基本的に争いを避ける動物です。犬は本来、群れで行動する動物。仲間の犬とトラブルがあると群れに溶け込むことができなくなってしまうからです。

愛犬が他の犬や人に吠えるのも、争いを避けるためだといえます。相手のことがわからない以上、必要以上に近寄るとトラブルに発展する可能性もあるでしょう。そのため、犬は吠えて威嚇をすることでトラブルを回避しようとしているのです。

縄張りを守るため

柴犬などの日本犬や、警察犬として有名なジャーマンシェパードなど、一部の犬種は縄張り意識が強い傾向にあります。特に、オス犬はメス犬に比べて縄張り意識が強く、何歳になっても変わることもなく老犬でも縄張りを守るために吠えることがあります。

また、毎日の散歩コースが決まっているのであれば、犬にとって散歩コースが縄張りになります。そのため、他の犬や人に出会った時には「ここは自分の縄張りだぞ!出ていけ!」と縄張りから追い出すために吠えてしまうのでしょう。

ストレスが溜まっているから

犬が散歩中に吠えるのは、ストレスが溜まっているサインかもしれません。特に、家の中で吠えると飼い主に叱られる犬は、日頃のうっぷんを晴らすために、散歩中に思い切り吠えてしまうのでしょう。

また、人間と同じように犬もストレスが溜まっていると攻撃的になります。そのため、犬がストレスを抱えている時に他の犬や人に出会ってしまうと、つい吠えてしまうこともあるはずです。

犬が散歩中に吠えるのをやめさせる方法

犬とカップル

次に、犬が散歩中に吠えるのをやめさせる方法をご紹介します。

基本的に、犬が散歩中に吠えるのをやめさせることは難しいでしょう。なぜなら、言葉の話せない犬にとって吠えるという行為はとても大切だからです。もちろん、しつけにより吠える頻度を減らすことはできます。

犬が吠える前に他のことで気をそらす

散歩中に前から他の犬や人が向かって来たら、犬が吠える前に他のことで気をそらしましょう。気をそらすアイテムは何でも良いですが、犬用おやつやおもちゃなどがおすすめです。

また、飼い主とのアイコンタクトの練習をしておけば、名前を呼んでアイコンタクトをすることで他の犬や人を気にならなくなります。犬とのアイコンタクトはしつけを行う上でも大切なので、なるべく子犬の頃からアイコンタクトの練習をしながら散歩に取り組むと良いでしょう。

しつけのコマンドを出して他のことに集中させる

散歩中に他の犬や人に気が付くとパニックを起こしてしまう犬は、事前にコマンド(命令)を出してしつけに集中させるのも良いです。

「おすわり」や「伏せ」などのコマンドを出すことで、犬は落ち着くでしょう。また、もしもコマンドを出した後に他の犬や人に気を取られたとしても、それはしつけの強化の練習に繋がります。特に集中力が続かない子犬の場合は、他の犬や人に吠えることなくしつけの強化ができるため、一石二鳥といえるでしょう。

他の犬が来たら別の方向に進む

犬が他の犬に吠えるのであれば、他の犬に気が付いた時点で別の方向に進みましょう。そうすることで他の犬に近づく機会が減るため、結果的に散歩中に吠えることはなくなります。

ただし、これには犬の社会化を学ばせることができないというデメリットも。とても臆病な性格で、他の犬や人を必要以上に怖がったり吠えたりするなら、この方法で良いかもしれませんが、根本的な解決にはならないでしょう。

他の犬や人が近づいてきた時には、愛犬がどれくらいの距離で吠えるのかを確かめる機会にもなるため、完全に他の犬や人から距離を取るのはおすすめできません。

日頃からストレス解消をさせる

犬がストレスにより散歩中に吠える場合は、日頃からストレス解消をさせると良いです。室内ではおもちゃでいっしょに遊んで、散歩中では広い公園などで思い切り走ると良いでしょう。

また、休日にはドッグランなどでリードを外して思う存分走らせるのもおすすめです。犬が思い切り走ってエネルギーを使うことで、散歩中に吠えてエネルギーを消費しなくなることが期待できるでしょう。

飼い主が気にせず歩く

犬が散歩中に吠える時は、飼い主が気にせずそのまま歩くのも良いでしょう。これは、犬に吠えるのをやめさせる方法としてとても効果的です。

犬は嗅覚が優れているため、飼い主の汗のにおいなども敏感に感じ取っています。他の犬や人が来た時に、飼い主が「また愛犬が吠えてしまうのではないだろうか」と心配になると、犬は飼い主の少量の汗のにおいを感じ取って、「飼い主を守らなければ!」という気持ちから他の犬や人に吠えてしまうこともあるでしょう。

他の犬や人が来ても、飼い主は堂々とその場を歩けば良いのです。そうすることで犬は、「飼い主が他の犬や人に気にせず歩いているから、ここはきっと大丈夫だろう」と理解して、他の犬や人を気にして吠えることも少なくなります。

犬にとって不快なことをする

犬の無駄吠え防止アプリや、酢を薄めたスプレーを使用する方法もあります。これは、犬が吠えるのをやめさせる方法として効果が期待できるでしょう。

無駄吠え防止アプリは、犬にしか聞こえない超音波を出して、犬の散歩中の無駄吠えをやめさせるというものです。無駄吠え防止アプリのメリットは、スマートフォンで簡単に操作ができるという点でしょう。

また、酢を水で薄めたものを犬の鼻先にスプレーをするという方法もあります。これは、犬の嗅覚を利用した方法で、酢のにおいを嫌がり吠えるのをやめることがあるでしょう。ただし、酢が犬の目にかからないように注意はしなければなりません。

これらの「吠えると不快なことが起こる」という方法は、効果が期待できることもありますが、場合によっては飼い主のことを嫌いになったり、余計に吠えたりすることがあるため、犬の性格などをみながら行うと良いでしょう。

犬が散歩中に吠えるのをやめさせたい時のNG対応

リードを引っ張る犬

最後に、犬が散歩中に吠えるのをやめさせたい時に行ってはいけない対応についてご紹介します。

これらの対応をしてしまうと、かえって犬の吠える行為を助長してしまう可能性があるでしょう。犬の吠える行為がひどくなると、直すのにとても苦労します。事前にしてはいけないことがわかっていれば、犬の吠える行為を悪化させずに済むでしょう。

散歩中の吠えを習慣化させてしまう

犬が散歩中に吠えるのを習慣化するのは良くありません。

例えば、「吠えたら他の犬や人が去っていった」や「吠えたら飼い主に抱きかかえられた」などの経験は、犬が「吠えること=良いこと」と勘違いしてしまいます。犬が吠えるのを習慣化してしまうと、しつけで直そうと思ってもかなりの時間を要します。また、犬は吠えることに自信を持ってしまい今まで以上に吠えてしまうことになるかもしれません。

犬の周りで騒いだり何度も大声で叱ったりする

犬が散歩中に吠えると、どうしても「こら!」や「だめ!」と叱ってしまいがちです。もちろん犬を叱ることは無駄吠えのしつけとして間違っていませんが、中途半端に叱ることは、「飼い主に応援してもらっている」と犬が勘違いする原因になります。

また、吠えて興奮している犬に向かって大声を出してしまうと、犬の興奮を助長することにも繋がるでしょう。

犬が吠えたときに叱りたいのであれば、リードを一瞬だけ引っ張った後に「ノー!」などのコマンドを出すことをおすすめします。そうすることで、犬は「吠えると一瞬首が苦しくなり、飼い主から叱られた」と理解してくれるようになります。

犬を引っ張ってその場から遠ざけようとする

犬が散歩中に他の犬や人に吠えるのを、無理やりリードを引きその場から立ち去ろうとする人がいます。これは、絶対にしてはいけない行為のひとつです。なぜなら、犬を無理やり引っ張ることで首が圧迫され頭に血が上って余計に興奮する原因になるからです。

また、興奮して相手に向かっている時に止められるとさらに向かって行きたくなるのは人間でもあることです。「離してよ!絶対にやっつけてやる!」と、犬が攻撃的になることを助長することにも繋がるでしょう。

まとめ

吠える犬

犬が散歩中に他の犬や人に吠えるのは、さまざまな理由があります。主に恐怖心や威嚇ですが、場合によっては縄張り意識によるものや、ストレスが原因になっていることもあるでしょう。

特に子犬などの社会化を十分に学べていない犬は、散歩中に吠えることが多い傾向にあります。子犬の場合は、ドッグランなどで積極的に他の犬や人とコミュニケーションをとらせることで、徐々に吠えることは少なくなるでしょう。

ちなみに、犬が吠えるという行為を完全にやめさせる方法はありません。犬は何らかの理由で興奮すると吠えるでしょうし、しつけによってやめさせるのは難しいでしょう。そのため、飼い主としては犬が吠える前に対応をする必要があります。他のことで気をそらしたり他の犬や人を遠ざけたりすることで、犬を吠えさせないようにしましょう。

犬が吠えたとしても中途半端に叱ることはおすすめしません。犬が吠えるのをやめさせたいのであれば、「ノー」などのコマンドを使用しながら、吠えることがいけないことだと理解させることが大切です。

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