生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングには何ヶ月かかる?
基本的に犬のトイレトレーニングは、迎え入れた日から始めます。しかし、いろいろな事情で犬のトイレトレーニングができないこともあるでしょう。犬によっては、生後6ヶ月を迎えてもトイレを覚えないこともあります。
犬がいつまでもトイレを覚えないからといって、心配する必要はありません。犬のトイレトレーニングは、何歳になってもきちんと覚えます。
まずは、生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングについて知っておきましょう。
子犬がトイレを覚えるまでの目安期間は約1ヶ月
子犬がトイレを覚えるまでの目安は、約1ヶ月です。これは最長の場合で、犬によっては1~2週間でトイレトレーニングが完了することもあります。
「子犬がトイレを覚える」というのは、「トイレシートからおしっこやうんちが一切はみ出さない」ことをいい、少しでもおしっこやうんちがトイレシートからはみ出ているのであれば、トイレを覚えたとはいえません。
ちなみに、成犬になると子犬よりもトイレトレーニングが難しいと考えられています。具体的にいつ覚えるとは言いづらいですが、何もしつけのされていないまっさらな状態の子犬のほうが、トイレを覚えやすいでしょう。
子犬の学習速度には個体差がある
子犬のトイレトレーニングをする上で覚えておきたいことが、子犬の学習速度には個体差があるということです。学習速度に影響を及ぼしやすい要因としては、下記が挙げられます。
- 子犬の以前過ごしていた場所でのトイレ環境
- 現在のトイレ環境
- 犬種
- 飼い主のしつけ方法
上記の中でも、特に飼い主のしつけ方法は重要です。詳しくは後述しますが、どんな犬であっても飼い主次第で大きく変わります。扱い方によっては、トイレ以外のしつけでも大きく影響するでしょう。
また、犬種によっても覚えが早い、遅いという違いがあります。柴犬やチワワなどは頑固な一面があるため、一度間違えると間違えたままトイレを覚えてしまうことが多いです。
逆に、ボーダーコリーやトイプードルなどの「頭が良い」といわれる犬種は、生後何ヶ月であってもトイレを覚えやすいでしょう。
犬のトイレトレーニングはいつから始める?
犬のトイレトレーニングは、先述したように迎え入れた初日から行うことをおすすめします。一度トイレトレーニングを失敗してしまうと、その後何度も失敗する傾向にあるでしょう。
そのため、生後数ヶ月の子犬や成犬などと気にすることなく、迎え入れた日からトイレトレーニングに励むことが大切です。
生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングの仕方
生後6ヶ月の子犬がなかなかトイレを覚えないと困っている人のために、トイレトレーニングの仕方をご紹介します。どんな犬であっても、手順をきちんと踏むことでトイレは覚えるはずです。
もしも犬が何度も失敗してしまうのであれば、それは飼い主のしつけの仕方が良くないと考えましょう。犬が自信を持ってトイレに行けるようにすることが、飼い主としての努めです。
トイレトレーニングに必要な物をそろえる
まずは、子犬のトイレのしつけに必要な物をそろえましょう。犬のトイレトレーニングに必要な物は、下記が挙げられます。
- トイレシート
- ケージ(サークル)
- トイレトレー
上記の中でトイレトレーは必要に応じて準備すれば良いですが、トイレシートとケージは事前に設置しておきましょう。トイレシートは、何度も使用する物なので多めに準備しておいても問題ありません。
ケージ一面にトイレシートを敷く
トイレシートとケージを用意したら、ケージ一面にトイレシートを敷きます。大切なのは、トイレシートをケージから少しもはみ出させないことです。そうすることで、物理的にトイレの失敗を防ぐことができます。
犬がトイレシートの上で動き回るようであれば、トイレシートがずれないようにトイレトレーを使用するのも良いでしょう。
子犬がトイレのサインをみせたらケージに入れる
子犬がトイレに行きたくなった時は、地面のにおいを嗅いでそわそわとします。また、その場をぐるぐると回りだしたら、トイレをその場でするサインです。
子犬がトイレのサインをみせたら、すぐにケージに連れて行きましょう。ケージに連れて行く時は、道中でおしっこを漏らしてしまわないように、抱きかかえると良いです。
ちなみに、ケージに入れたら鍵を閉めて、トイレが済むまで放置しましょう。
子犬がトイレをしたら思い切り褒める
子犬をケージに入れてしばらくしたら、おしっこやうんちをするはずです。子犬がトイレをしている最中は、思い切り褒めましょう。褒めることで、子犬はその場所がトイレだと認識するはずです。
何度も回数を繰り返し行うと、犬のトイレのしつけは強化されていきます。まずは、子犬にトイレの場所を大雑把にでも認識させることが大切です。
トイレシートの範囲を狭くする
ケージ一面に敷いたトイレシートの上で問題なくトイレができるようになったら、徐々にトイレシートの範囲を狭くしていきましょう。
もしも子犬のおしっこやうんちが少しでもトイレシートからはみ出たら、一切褒めてはいけません。大切なのは、子犬がきちんとトイレシートの上でトイレができた時にのみ褒めることです。
これを繰り返し行うことで、子犬のトイレのしつけは完了したといえます。
生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングが失敗する原因
子犬のトイレトレーニングは、通常であれば開始して1ヶ月程度で完了します。
しかし、生後6ヶ月を過ぎても何度も失敗してしまうこともあるでしょう。トイレの失敗には必ず原因があります。原因がわかれば、正しいしつけができるようになるはずです。
トイレをすると叱られる・構ってもらえると学習した
子犬のトイレトレーニングの失敗で最も多いのは、子犬がトイレをすることで飼い主に叱られたり構ってもらえたりすると学習しているというものです。
子犬がトイレシート以外の場所でおしっこやうんちをすると、どうしても飼い主としては、「あー!ダメ!」などと反応してしまいます。その反応が、犬は飼い主に構ってもらえていると勘違いするのでしょう。
また、飼い主は「間違った場所でトイレをしたこと」と叱りたいはずなのが、犬からすれば「トイレをしたこと」を叱られていると感じます。
この飼い主と犬の考え方の違いこそが、子犬がトイレを覚えない一番の原因です。
トイレに似たスペースがたくさんある
犬は、きちんとトイレを把握できていないのかもしれません。トイレシートやカーペット、ラグやブランケットなど、トイレシートに似ている感触の物はたくさんあります。
部屋中にトイレに似たスペースがあると、犬はどれがトイレなのかわからなくなってしまいます。飼い主からすれば、ケージの中にトイレと寝床を分けたいと考えるかもしれませんが、トイレを覚えるまではトイレシートのみ敷いておきましょう。
トイレの環境や設置場所が気に入らない
もしかしたら、犬はトイレの環境や設置場所が気に入らないと考えているのかもしれません。
犬はきれい好きな動物で、トイレと寝床を分けたいと考えています。そのため、トイレと寝床が近い、トイレのまわりが汚いなどの理由で、犬はトイレを覚えているにも関わらずトイレをしたがらないのでしょう。
また、犬の身体のサイズにトイレシートが合っておらず、余裕を持ってトイレができないなどの理由も挙げられます。
別の場所にトイレのにおいが付いてしまっている
過去に子犬がトイレを失敗した時にきちんと処理しなければ、おしっこやうんちのにおいが残ってしまいます。
犬は嗅覚に優れているため、過去にトイレをした場所からおしっこやうんちのにおいがしたら、「ここがトイレか!」と勘違いして、そのままトイレの失敗に繋がってしまうでしょう。
犬のトイレの失敗した場所をしっかりと消臭することで、同じ場所での失敗を予防することができるはずです。
生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングを成功させるコツ
生後6ヶ月の子犬のトイレトレーニングは、手順とコツを覚えておけばどんな犬でも絶対に成功します。生後6ヶ月以上の犬であっても、問題なく行えるはずです。
なるべく早くトイレトレーニングを成功させて、子犬との生活をより良いものにしていきましょう。
最後に、今回ご紹介した情報をもとに、生後6ヶ月のトイレトレーニングをスムーズに進めるためのコツを解説します。
トイレトレーニング中は子犬から目を離さない
トイレトレーニング中は、子犬から目を離さないようにしましょう。子犬から目を離してしまうと、トイレのサインや失敗、成功の瞬間などを見逃してしまいます。
可能であれば、子犬のトイレの成功や失敗などの記録をとりましょう。記録をとることで、子犬のトイレの頻度などを把握することができます。
犬のしつけの基本は、その場で褒めたり叱ったりすることです。その場で褒めたり叱ったりしないと犬は学習しないため、失敗が許されないトイレトレーニングは、特に子犬から目を離してはいけません。
失敗しても叱らずに静かに掃除する
子犬のトイレトレーニングで最も大切なことは、失敗しても叱らないということです。また、余計な反応をしてもいけません。
叱ったり反応をしたりしてしまうと、犬は自信を持ってトイレをすることができなくなってしまいます。
そのため、子犬がトイレを失敗してしまった時には、犬のことを無視して淡々と片付けましょう。この時は、子犬と目を合わせてもいけません。当然ながら、消臭もきちんと行いましょう。
トイレが成功した時にだけ思い切り褒めることで、子犬は「トイレをしたのに褒められなかったってことは、失敗したのかな?」と理解するはずです。
子犬の近くにトイレと間違うものを置かない
子犬が混乱しないように、トイレと間違うものを近くに置かないことも大切です。可能であれば、カーペットやラグなどのトイレシートと感触が似ているものは置かないようにしましょう。
当然ながら子犬がトイレを覚えた後はカーペットやラグを敷いても問題ありませんが、やはりトイレトレーニングは失敗をさせないことが肝心です。そのため、はじめのうちはトイレと間違う可能性もあるものはトイレから離しておきましょう。
トイレが済んだら褒めるのをやめる
子犬のトイレトレーニングで飼い主が失敗しがちなのが、いつまでも犬のことを褒めてしまうことです。
犬のトイレトレーニングは、犬がトイレをしている最中に褒めることが大切です。そして、トイレが終わったら即座に褒めるのをやめて、淡々と片付けます。
そうすることで、犬に「正しい場所でトイレができたこと」のみを褒めることができるでしょう。
トイレが済んだ後も褒めてしまうと、犬は何に対して褒められているのかわからなくなってしまいます。
トイレのサイズや設置場所を見直す
子犬のトイレトレーニングが完了するまでは、トイレのサイズには気を付けましょう。トイレシートは、子犬の身体よりも一回り大きいものを選びます。
トイレシートのサイズが大きいのは問題ありませんが、小さいと余裕を持ってトイレをすることができません。トイレシートの範囲を狭くするのは、子犬がトイレを覚えてきてから徐々に行いましょう。
また、子犬が落ち着いてトイレができるように、設置場所にも配慮しなければなりません。犬のトイレの理想の設置場所としては、静かな部屋の隅です。
リビングの真ん中では当然子犬は落ち着いてトイレはできませんし、人が行き来する廊下もやめておきましょう。
リビングであっても、テレビなど大きな音が出るものから遠ざけて、なるべく静かな場所を選びます。洗面所など、人通りの少ない場所でも良いでしょう。
▼「トイレのしつけの基本」を知りたい方はこちら
まとめ
子犬のトイレトレーニングは、はじめが肝心です。しかし、生後6ヶ月を過ぎた子犬のトイレトレーニングは、失敗を繰り返すと飼い主も犬も自信を持ってトイレに臨めなくなります。
そこで大切なのは、飼い主がしっかりと褒めてあげるということです。また、トイレ環境を整える必要もあります。
子犬が絶対に失敗しないようなトイレ環境を作って、成功したらしっかりと褒めてあげます。これを何度も繰り返すことで、必ず子犬はトイレを覚えるはずです。
子犬が楽しく自信を持ってトイレトレーニングができるように、飼い主としてもきちんと事前に準備をして、手順を覚えておきましょう。