老犬になってもトイレのしつけはできる!やり方や注意点を解説

老犬になってもトイレのしつけはできる!やり方や注意点を解説

老犬になっても、トイレを失敗する犬はいます。「老犬だし、いまさらトイレのしつけは難しい」と考える人もいるでしょうが、老犬でもトイレのしつけは可能です。この記事では、老犬のトイレのしつけ方法や注意点を解説します。

老犬がトイレを失敗する理由

粗相する犬

まずは、老犬がトイレを失敗する理由をご説明します。理由次第では、トイレのしつけができないこともあるかもしれません。

筋肉が衰えるから

老犬がトイレシートではない場所でトイレをしてしまうのは、老化による筋肉の衰えが原因かもしれません。犬自身はトイレを我慢しているつもりでも、膀胱の筋肉の衰えによりトイレの失敗をしてしまいます。

また、トイレに行きたくても足腰が弱くなりトイレシートにたどり着く前に漏らしてしまうこともあるでしょう。トイレの姿勢が辛くて、よろけてしまう老犬もいるはずです。

病気

いままでトイレをきちんとできていた犬が何度も失敗するようであれば、病気を疑う必要もあるでしょう。粗相の回数が増えたのであれば、膀胱炎や慢性腎不全の可能性が考えられます。

また、トイレシートの上でトイレができなくなった時は、認知症を疑わなければなりません。認知症は、深夜の遠吠えや同じ場所をぐるぐると回るなどの症状もあります。

老犬のトイレを失敗する時の対策

トイレのしつけができている老犬がトイレを失敗するようになった場合は、いくつかの対策をすると良いでしょう。

まずは、老犬がお漏らしをしてしまう前にトイレシートの上に連れて行ってあげます。トイレシートのまわりにサークルを設置することで、トイレを失敗しにくくなるでしょう。また、おしっこなどで汚されたくない場所には、柵などを設置することもおすすめです。

老犬のトイレのしつけ方法

見つめ合うビーグルと女性

それでは、本題である老犬のトイレのしつけ方法をご紹介します。外でしかトイレできない犬は、早いうちにしつけをすることで解決するでしょう。

コマンドを設定する

老犬がわかりやすいように、しっかりとしたコマンドを設定しましょう。コマンドとは、犬のしつけで使用する「おすわり」や「お手」などの命令をする際の用語です。

老犬のトイレのしつけをする際のコマンドは、聴力が弱まった老犬でも聞き取りやすいように、「しーしー」などのわかりやすいものにしましょう。ちなみに、おしっことうんちでコマンドを分けても良いです。

犬のトイレ開始時にコマンドを言い続ける

まずは、犬がトイレの姿勢になった時に、「しーしー」などのコマンドを言いましょう。コマンドは、犬がトイレを済ませるまで言い続けます。老犬は、はじめのうちは「しーしー」と言われても何のことかわからないでしょう。

しかし、トイレをするたびに「しーしー」と言われ続けることで、徐々に飼い主が「しーしー」ということでトイレに行きたくなります。これを外で行うことで、犬のトイレの失敗で室内が汚れることを予防できるでしょう。

トイレをしたら思い切り褒める

犬がトイレを終えたら、思い切り褒めてあげましょう。犬のしつけは、老犬に限らず褒め続けることが大切です。詳しく説明すると、犬がトイレの姿勢になったときにコマンドを出して褒め、実際におしっこやうんちが出たら褒め、トイレが済んでからもきちんと褒めましょう。

それを続けることで、老犬はコマンドが出されると「トイレをしても良いんだ!」と理解して、抵抗なく喜んでトイレに励むようになります。

老犬の後ろ足にトイレシートを敷く

老犬がコマンドに反応するようになったら、きちんとトイレシートの上でトイレができるように強化していきましょう。老犬にトイレシートの感触に慣れてもらうためには、トイレの終わり際に老犬の後ろ足をトイレシートの上に乗せましょう。

トイレシートを老犬の後ろ足に滑り込ませるようにすると、抵抗なく足を乗せてくれるはずです。それを何度も繰り返して行うことで、室内でもトイレシートの上でトイレをしてくれるでしょう。

室内では絶対にトイレを失敗できない環境づくりをする

室内では、老犬がトイレを失敗できないように、トイレトレーや大きめのサークル一面にトイレシートを敷くなどの工夫をします。老犬に限らず、犬のトイレのしつけは失敗しないことが大切です。

老犬がトイレをしそうなタイミングになったら、トイレシートの上に誘導して、「しーしー」などのコマンドを出しましょう。その際は、老犬が失敗しないようにサークルの中で行うことがおすすめです。老犬がうまくトイレシートの上でトイレができた場合は、思い切り褒めてあげましょう。

この際のコツとしては、恥ずかしがらずに大げさに褒めてあげることです。犬は何歳になっても飼い主から褒められることを最大の喜びとするため、飼い主に褒められることでトイレのしつけに対するモチベーションが高くなります。

老犬のトイレのしつけをする際の注意点

撫でられて寝そうになる老犬

老犬のトイレのしつけをする際は、いくつかの注意点があります。体力や判断力が鈍くなる老犬に負担がかからないように、これらのことに気を付けてしつけしましょう。

絶対に叱らない

老犬のトイレのしつけをする際は、絶対に叱ってはいけません。犬のしつけには叱らなければいけない時がありますが、それは成犬に対してです。

老犬は体力がなく精神的にも不安定なことがあるため、最愛の飼い主に叱られることはしつけに対するモチベーション低下にも繋がります。

また、当然ながら老犬のしつけは、成犬以上に難しいです。老犬は判断能力も低下しており、飼い主のコマンドに対する反応も成犬に比べると遅いでしょう。そのため、老犬のトイレのしつけは、根気良く行うことが大切です。

ゆっくりと行う

成犬のしつけは、スピード感が必要です。特に訓練協議会などに参加している犬は、飼い主のコマンドに対する正確さやスピードが求められます。

しかし、老犬は筋肉や認知機能の衰えから、さまざまなことに対してスピード感がありません。そのため、飼い主自身も老犬に寄り添って何事もゆっくりと行うことをおすすめします。

老犬のトイレの介護

おむつを履いた犬のおしり

老犬になると足腰が弱くなったり認知症になったりして、トイレのしつけができなくなる場合があります。そんなときには、どのような介護をすれば良いのでしょうか?

オムツを使用する

老犬の筋肉が衰えてしまい、しつけをしていても失敗をしてしまうことが多くなった場合は、犬用オムツを使用しましょう。

犬用オムツを使用していれば、老犬はいつでもどこでもトイレを済ませることができて、精神的なストレスを感じにくくなります。また、飼い主も老犬の粗相の掃除をする手間を省けるでしょう。

ちなみに、老犬が寝たきりの状態になった時は、トイレシートの上に寝かせてあげると良いでしょう。トイレシートは柔らかいため寝やすく、トイレをした時にもすぐに気が付くことができます。

犬の身体が汚れたらぬるま湯で洗い流す

犬の身体が排泄物で汚れてしまった時は、ぬるま湯で部分的に洗い流してあげましょう。全身を洗うのは、ドライヤーなどが身体の負担になるためおすすめしません。

汚れがひどくなってきたら部分的にシャンプーで洗い流すことで、汚れやにおいを落とすことができます。犬用のウェットティッシュなども販売されていますが、肌の弱い老犬の皮膚を傷める可能性もあるため、ぬるま湯やシャンプーで優しく洗い流すほうが良いでしょう。


まとめ

撫でられる老犬

老犬になっても、認知症や寝たきりでなければトイレのしつけは可能です。しかし、成犬の頃のようにスムーズにはいかないでしょう。

老犬のトイレのしつけは、はじめにコマンドと行動を結びつける必要があります。「しーしー」などのコマンドに対して、老犬がトイレをするようになれば成功です。

老犬のトイレのしつけで大切なのは、思い切り褒めて絶対に叱らないということです。叱ってしまうと、しつけに対するモチベーションが低下するのはもちろん、飼い主のことを怖いと感じてしまいます。

飼い主も老犬に合わせて何事もゆっくりと根気良く行うことで、必ずトイレのしつけは成功するでしょう。

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