犬のダブルリードはどんな散歩グッズ?メリットや正しい使い方、使用時の注意点まで解説

犬のダブルリードはどんな散歩グッズ?メリットや正しい使い方、使用時の注意点まで解説

犬の散歩に潜む逸走やすっぽ抜けのリスク。「ダブルリード」はその究極の安全対策です。この記事では、ダブルリードのメリット、正しいやり方と持ち方、注意点、道具の選び方までを徹底解説。愛犬の命を守り、飼い主も安心して散歩を楽しむための全てがわかります。

犬のダブルリードとは?

ダブルリードの状態で芝生の上に立つ犬

ダブルリードとは、1頭の犬に対して2本のリードを使って散歩する方法です。

一般的な散歩で使用されるシングルリードでは、首輪やハーネスの破損、犬が後ずさりしたときの抜け落ち、飼い主がリードを離してしまうなどのトラブルが起こると、犬の逸走(脱走)や事故につながる危険があります。

ダブルリードでは犬の首輪とハーネスのそれぞれに1本ずつリードをつなぎ、常に「バックアップ」を備えることで、万が一のトラブルが起きても犬を確実に確保できるように工夫された散歩スタイルです。

1本のリードや装具が外れても、もう一方のリードが犬を守るため、安全性が非常に高いとされています。

ダブルリードは安全性が高い

一般的な一本のリードでは、金具が壊れたり、首輪やハーネスが外れたりした瞬間に犬を制御できなくなりますが、ダブルリードは2つの独立した接続点を持つため、このような状況でも犬を安全に確保できます。犬がパニックを起こして強く引っ張っても、飼い主がリードを1本落としてしまっても、犬が道路に飛び出したり迷子になったりする事故を防げるという利点があります。

ダブルリードが役立つ場面

ダブルリードは日常の散歩だけでなく、犬が普段より興奮や不安を感じやすい特定の状況で特に効果を発揮します。

例えば、人混みや交通量の多い道路沿い、他の犬が多数いる公園など刺激が多い環境、また雷や花火、工事など大きな音に驚きやすい場面での散歩時に、ダブルリードは犬の逸走リスクを大きく減らします。

また、災害時の避難や動物病院への通院など、犬が普段と異なる行動をとりやすい非日常的な状況でも安全を確保できます。

ダブルリードを特に使うべき犬

ダブルリードはどんな犬にも有効ですが、特に力が強く興奮時にコントロールが難しい犬や、警戒心が強く驚いて後ずさりしやすい犬、過去の経験からパニックになりやすい元保護犬などに強く推奨されます。

飼い主の指示をまだ十分に理解していない子犬にも、突発的な動きから安全を守るための備えとして役立ちます。

ダブルリードを犬に使うメリット

ダブルリードで散歩中に路上で伏せている犬

ダブルリードを取り入れることで、愛犬との散歩の安全性が格段に向上します。リードを2本使うことで、万が一のトラブルに対する備えになるだけでなく、日々の散歩が飼い主にとっても愛犬にとっても快適でストレスの少ない時間になります。

また、愛犬の行動をより細かくコントロールしやすくなるため、トレーニングや問題行動の改善にも役立ちます。

逸走や事故のリスクを大幅に低減できる

ダブルリードを使えば、一本のリードに何らかのトラブル(首輪やハーネスの抜け、金具の破損、飼い主がリードをうっかり離すなど)が発生した場合でも、もう一本がバックアップとなり犬の逸走や交通事故といった深刻なトラブルを防ぐことができます。

特に人通りや交通量が多い場所で散歩する際には、重大な事故のリスクを減らすことが可能です。

2本のリードで犬の動きを細かく制御できる

2本のリードを適切に使い分けることで、犬の動きを繊細にコントロールできるようになります。

例えば、ハーネス側のリードを主に使って歩行のリズムを作り、首輪側のリードを補助として拾い食いや飛びつきなどの問題行動を予防できます。

また、力が強く引っ張り癖のある犬に対しても、飼い主が安定して体勢を維持できるため、散歩中の負担を軽減できます。

ダブルリードで飼い主と犬のストレスを軽減できる

飼い主は「リードが外れたり抜けたりしたらどうしよう」という不安を感じがちですが、ダブルリードを利用することで常にバックアップがあるという安心感が生まれます。この安心感は犬にも伝わり、散歩中の余計な緊張や興奮を抑える効果があります。結果的に飼い主と犬の双方がリラックスして快適に散歩を楽しめるようになります。

ダブルリードで引っ張り癖を改善できる

ダブルリードは犬のトレーニングにも有効です。散歩時に犬が引っ張る傾向がある場合でも、ハーネスと首輪それぞれに繋がったリードを使って別々の指示を伝えやすくなります。

例えば、「飼い主の横を歩く」という基本的なしつけ(ヒールポジション)の習得にも役立つため、問題行動の改善にもつながります。

災害時や混雑した場所で犬を確実に守れる

災害時には犬がパニックになりやすく、予測できない動きを取ることがあります。ダブルリードを利用していれば、突然犬が暴れても逸走のリスクを最小限に抑えることができます。

また、祭りやイベントといった混雑した環境でも犬を確実に身近に留められるため、周囲の人への迷惑や事故の発生を未然に防げます。

犬のダブルリードの正しいやり方

首輪にリードを装着されている犬

ダブルリードは適切な方法で使用することで、その安全性と効果を最大限に発揮します。

基本的には犬の首輪とハーネスにそれぞれ1本ずつリードをつなぎますが、装着方法やリードの持ち方、長さ調整のコツを理解しておくことが重要です。

初めは多少複雑に感じるかもしれませんが、すぐに慣れ、安全で快適な散歩が実現できるようになります。

首輪とハーネスにリードをつなぐる

まず犬に首輪とハーネスを正しく装着します。首輪は犬の首回りに指が2本入るくらいの適度な締め具合に調整し、ハーネスは犬の体にしっかりフィットするようにします。

その上で、それぞれの金具(Dカン)にリードを1本ずつ接続します。接続したら、一度犬が後ずさりしても抜けないことを確認してください。

メインリードとサブリードを分けて誘導する

2本のリードを役割ごとに区別して持つのが効果的です。ハーネスにつけたリードを「メインリード(主リード)」として犬の歩行を主に誘導し、首輪につけたリードを「サブリード(補助リード)」として万が一のときのバックアップにします。

メインリードは利き手でしっかりと握り、サブリードは利き手とは反対側の手か、利き手で軽く握るようにします。

サブリードは少し緩めに持つ

首輪側のサブリードは緊急時の備えですので、普段は少したるませておくことがポイントです。常に強く引き続けると、犬の首や背中に不要な負担をかけてしまいます。メインリードで犬の動きをコントロールし、サブリードはあくまで安全対策として使いましょう。

ダブルリードは長さ調整で散歩が快適になる

リードの長さは場面ごとに調整するのが理想的です。例えば、飼い主の横を歩く訓練中はメインリードをやや短めに、犬が匂いを嗅いだり自由に動いたりできるようにしたい場合はやや長めに持ちます。

一方、サブリードは常にメインリードより若干長くし、普段は適度なたるみを持たせておくことで、緊急時に素早く対応できるようになります。

犬の歩く位置を固定すると絡まない

ダブルリードを使い始めるとリードが絡まることがありますが、犬が常に飼い主の決まった片側を歩くように習慣づけると絡まりにくくなります。

犬が飼い主の前を横切って絡まりそうになったときは、一度立ち止まってリードを整理し、犬を元の位置に戻してから再び歩き始めるようにするとスムーズです。

犬の散歩でダブルリードを使うときの注意点

ハーネスのバックルを確認している飼い主と犬

ダブルリードを安全に活用するには、いくつかのポイントを理解しておく必要があります。

正しい使い方を守らないと、犬の身体に負担がかかったり、逆に危険な状況を引き起こしたりする可能性があります。散歩前後の簡単なチェックや、特定の場面での使用方法に気をつけるだけで、安全性はさらに向上します。

首輪側のリードを引きすぎると犬に負担がかかる

犬をコントロールするときに、首輪側のリードを強く引き続けると、首や気管に過剰な負担がかかり、健康上のリスクを生じる可能性があります。

散歩中の動きの誘導やコントロールは、主にハーネス側のリードで行い、首輪側のリードは緩やかなバックアップとして使うようにしてください。

散歩前の道具チェックで破損を防ぐ

散歩に出る前に、毎回必ず首輪やハーネス、リードの金具(ナスカン)や縫製部分に破損や劣化がないか確認する習慣をつけましょう。

特に金具部分は摩耗や亀裂が入りやすく、リードが突然外れてしまう事故につながることがあります。異常があればすぐに新しいものと交換し、安全を保つようにしましょう。

エスカレーターや自転車利用は危険なので避ける

ダブルリードは安全性の高い方法ですが、エスカレーターや自転車での散歩においては事故のリスクが非常に高いため、絶対に避けてください。

リードが巻き込まれたり、自転車から転倒して犬や周囲の人にケガをさせたりする恐れがあります。階段でもリードの長さに注意して、絡まりや転倒を防ぐよう慎重に歩行してください。

夜間や雨の日は工夫して散歩する

夜間の散歩時は、反射材やライトが付いたリードを使用すると、犬の存在を周囲に知らせることができ、事故を防げます。

雨の日は飼い主の片手が傘で塞がれるため、リードの持ち方に注意が必要です。肩掛けや腰巻きタイプのリードを活用する際も、両手の自由が利かなくなることを考慮して、普段よりさらに注意深く犬を観察しましょう。

リードが絡んだらその場で直す

散歩中に2本のリードが絡まったり交差したりした場合、無理に歩き続けると転倒や事故の原因になります。

一度立ち止まって絡まりを丁寧に直し、犬が落ち着いた状態で再度歩き始めるようにしましょう。特に人や車が多い場所では、無理せず安全を優先してください。

犬用のダブルリードはどこで買える?

ペットショップの棚の前にいる犬

ダブルリードを実践するために必要な道具は、ペット用品店やオンラインショップなど身近な場所で簡単に入手できます。

また、現在使っているリードを活用しつつ、追加でリードやハーネスを揃えることも可能です。どこでどんなものが買えるかを把握し、愛犬のサイズや性格に合った道具を選びましょう。

ペット用品店やホームセンター

全国展開しているペット用品専門店や地域のホームセンターのペットコーナーなどで、実際にリードやハーネスの素材やサイズを確認しながら購入できます。

特に初めて購入する場合は、犬の体格や引っ張り癖に適した強度をスタッフに相談すると、より適切なものを選べます。

オンラインショップ

Amazonや楽天市場などのオンラインショップでは、多種多様なリードやハーネス、専用のダブルリード商品を手軽に購入できます。

多くの口コミ情報を参考にできるため、自宅にいながら犬に最適な商品をじっくり比較検討できます。素材や耐久性、反射材の有無、持ち手のクッション性など、用途に合わせた細かな条件から選ぶことも可能です。

動物病院

かかりつけの動物病院では、獣医師や動物看護師など専門家のアドバイスを受けながら、愛犬に最も適したリードやハーネスを購入できる場合があります。

特に健康面や体格、年齢などの理由で道具選びに悩んでいる場合には、動物病院に相談することで安全性の高い適切なアイテムを揃えることができます。

まとめ

ダブルリードは、散歩中の首輪やハーネスのすっぽ抜け、リードの破損など万が一のトラブル時でも、愛犬の逸走や交通事故を防げる非常に有効な安全対策です。

特に力が強い犬や怖がりでパニックを起こしやすい犬、元保護犬などに推奨されますが、犬種や性格を問わず日常の散歩の安全性を飛躍的に向上させます。

正しい装着方法とリードの持ち方を守り、道具の定期的な点検を心がけることで効果を最大限に発揮できます。愛犬の命を守るために、ぜひ日頃から取り入れてみてください。

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