老犬の痴呆による昼夜逆転、夜鳴き
痴呆になる犬は年々増加しており、現在では11~16歳の老犬の62%が患っている病とされております。半数以上が痴呆になるって、かなり高い確率ですよね。
実は、私が以前飼っていた先代のわんちゃんも亡くなるまでの2年間、痴呆を患っておりました。
決して治る病気ではないため、悲しかったですが、「今までが、内臓等の病気にならない健康体だったからこそ、痴呆になるんですよ」という獣医さんの言葉で救われました。
痴呆になるまで健康で長生きして亡くなる事が、犬にとっては一番幸せな事だとは思います。しかし、その分たくさんの犠牲を払う事も、多々あります。
治る病気ではないですが、痴呆が原因で亡くなることもありません。つまり、長きに渡って付き合っていかなくてはいけないため、上手に付き合っていくことが大事です。
犬が痴呆になるとどんな症状がでるの?
名前を呼んでも反応しない
痴呆の初期段階だと考えてください。自分の名前が理解できなる症状です。
辛い事ですが、しばらくすると飼い主さんの事も理解するのに時間を要するようになります。
良く食べるが、下痢もしないのに痩せてくる
人間の痴呆症と同じで、かなり痩せてきますが食欲はあるといった症状です。
ここで注意したいのは、エサを与えすぎないことです。
老犬は消化機能もだんだんと低下してしまうため、与えすぎると消化することにかなりのエネルギーを要してしまいます。
痩せすぎているからといって、フードをいつも以上に与えず、決まった量を与えるようにしてください。
狭いところに入りたがり、出てこなくなる
痴呆症になるとうまくバックができなくなります。角に頭を入れて出てこれなくなったり。という事が頻繁に起こります。
そのため、サークルを円状にしてあげたり、角にものを置いて入れないようにするなどの対策が必要です。
慣れてくるとサークル内を回り続け、周り疲れたら寝るという行動をするので、見ていない時も安心です。
朝昼に良く寝て、夜にあまり寝なくなる
こちらが“夜鳴き”の最大の原因になる症状です。朝昼に良く寝るため、夜が寝れず、夜鳴きを繰り返すようになります。
犬の夜鳴きに睡眠薬を服用させるケースについて
いずれの症状も飼い主さんにとってはきついことですが、一番深刻な問題は、やはり夜鳴きではないでしょうか?
一般的に痴呆にかかる犬の特徴として、日本犬が多いようです。
夜に眠れなくなると、生活習慣が崩れ、飼い主さんの仕事に支障を利かしたり、近所の方とのトラブルの原因になり、飼い主さんがうつ病を引き起こすなどの2次被害も考えられます。
最悪の場合にならないためには“睡眠薬”を使用し、自然に睡眠導入を働きかけてあげ、睡眠のサイクルを戻すことも、ひとつの手かもしれません。
犬に睡眠薬を服用する際の注意点
効き目が軽いものから
身体を慣らすことが先決だと思いますので、体に負担が少ない軽いもの、少ない量から始めましょう。
必ず獣医さんに相談の上、決めてください。体重によって量が違うのがもちろん、固体の免疫力も全然違います。
知ってる限りを獣医さんにお伝えして、お薬・量を決定してください。
効かなくなってくることも・・
お薬に頼りすぎるとだんたんと効かなくなってきてしまいます。
これは人間と一緒ですよね。なぜ効かなくなってくるかというのは、まだはっきりとは解明されていないようなのですが
「薬剤耐性」ではないか。と言われています。その名の通り、薬剤を投与していくにつれて、身体の中で薬剤耐性という必要のない耐性を作ってしまうのです・・
効かなくなると厄介ですので、連続的に使うのではなく、時間をあけて、使用するようにしてください。
副作用を理解する
お薬には必ずしも、副作用があるものです。お薬を使用する際には、必ず副作用も一緒に獣医さんに説明を受けるか、自分で調べるようにしてください。
睡眠導入剤の副作用として一般的なものでは、食事を拒絶したり、意識混濁・ふるえる・ 痙攣をするなどです。
痙攣がひどい場合には必ず動物病院に行ってあげてくださいね。
老犬は何が起こるかわかりません。すぐに行くことができるかかりつけの獣医さんを作っておいてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
痴呆にかかったからといって、すぐに睡眠薬に頼らず、やれる事は全てやってみてください。
睡眠薬は最終手段だと思ってください。他にも効き目の緩やかな分離不安などに用いるサプリメントや、痴呆に効果が期待できるドッグフードもあります。
老犬にとってはお薬も大変な身体の負担になりますので、症状が軽いうちに動物病院に相談しましょう。
人間が出来ることからやっていき、それでも厳しい状況が続く場合は必ず専門の医師に相談の上、服用させてあげることにしてください。
痴呆は犬にも人間にも悲しい病気です。しかし、悲しみにくれている時間がありません。
老犬との生活を噛みしめながら、長生きしてもらい、人生を全うさせてあげることが飼い主としての最後の使命ではないでしょうか。
いっぱい愛情を注いであげてくださいね。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 K9-ABC
ワンちゃんにも、ケアをする飼い主さんもメリットがある場合は、治療薬の1つと考えられます。欧米では犬が犬らしく生活できないなら安楽死させる文化もあり、一方、日本では最後まで看る飼い主さんが多くいます。どちらも愛犬への愛情は同様にたっぷり持っている選択だと思っています。
20代 女性 ゆん
また、歩行ができれば夜の散歩を長めにしてみると良く眠れると思います。老犬に睡眠薬を使用するのは副作用等も考慮するとなるべく使いたくないですよね。
軽度の痴呆であればジルケーンなどのサプリメントで改善された例もありますので、家族の生活リズムや犬の状態を獣医師に伝えて、薬の服用も副作用の少ないものから始めると良いと思います。
20代 女性 小夏
様々な症状が見られると思いますが、最初その症状を見つけても信じたくないのが飼い主さんですよね。
夜鳴きに関しては飼い主さんもどうすることもできないので、睡眠薬に頼らざるを得なくなりますよね~。副作用はこわいので、きちんとお医者さんに確認したいですね!
30代 女性 38moto
徘徊グセは円形サークルを使用するなど環境を変えることで対処していくことができますが、夜鳴きばかりはどうしようもなく、動物病院で相談すると睡眠薬、鎮静剤、麻酔薬などを処方されることがあります。投与することで症状は改善されますが、痴呆の進行を進めてしまう可能性があります。また、お薬ですから老犬にはいつも以上に肝臓や腎臓に負担をかけてしまうこともあります。少しの体調の変化も見逃さないようにしましょう。
薬に頼る前に、徘徊や夜鳴きの対策として、昼間に十分な日光を浴びておくことも効果的です。お散歩ではなく日向ぼっこでも大丈夫です。日を浴びることで体内時計をリセットすることができます。昼間に寝すぎないことも対策になるので、お薬に頼る前に試してみたい方法のひとつです。
女性 モイ
20代 男性 どどんご
若い頃には愛嬌を振りまくりまくっていたのに、最近は反応が鈍くて心配になります。やはり年寄りの子では夜鳴きが問題でしょうか。
犬がどう思うかは大事ですが、人間が良かれと思ってすることが必ずしも良いとはいえないので、現実問題として積極的に解決すべきことですね。
50代以上 男性 トイプー 飼い主
40代 女性 匿名
毎晩ではないんですが。眠いのに寝れないって感じでかわいそうなんですが、こちらも寝不足が多くなり、睡眠導入薬の相談をしてみようかなと思ってます。
確かに午前中が一番眠りが深いようで逆転?してるかなぁと。無理にでも起こして抱っこで外に出たりしますが、また寝ちゃいます。
まだ感情もかなりあるし、かわいい大切な子ですが、お互いに辛くなりすぎる前にかかりつけの獣医さんに相談してみます。
ただ、2年くらい前から車に乗るのを怖がり吠えまくります。車に乗せるのも一苦労ですが(>_<)
みなさん老犬との生活に苦労されてるんだなぁと、私だけじゃないって思えて頑張ろうって思えました。
20代 女性 ゆず
50代以上 男性 まーさん
3カ月くらいまえから、散歩に行くときには通常と変わらず元気よくリードを引っ張り走るのですが、帰りはまるっきりの牛歩でした。おそらくこれが痴呆の始まりだったのではないでしょうか。
次の症状ですが、聴覚が非常に弱くなり、寝ている時に背後から触られるまで気付かない状態で、そのころから犬小屋にも入らなくなりました。
次は排泄排尿です。今までは排泄排尿は通常自分が横にならない場所でしていましたが、場所関係なくどこででもと言う感じで、又自分で踏んでしまう事も日常になりました。
次の症状は、同じ場所をぐるぐる何回転もしていて固定リードが足に絡まって鳴く。そのころと同時期になったのが、狭い隙間に入って行き出れなくなって鳴く。又食欲は通常でも痩せが出始めました。
ここ2週間で今までの症状がひどい方に大きく変わっていったので、庭で放し飼いにすることにしました。雨の日のこともあり野菜やお花を育てる温室をホームセンターで買い、その中に介護用のシート等を敷き寝かせるようにしました。しばらくは良かったのですが、一昨日くらいから、温室の中を歩きながらいつまでも鳴くようになりました。体もかなり痩せてきました。
日に日に認知症の症状はひどくなってきています。今は子供の助けもあり協力して介護していますが、だんだん辛くなってくるのは目に見えています。
認知症の犬の世話をしていると、正直可愛さは半減してしまい腹立たしさが出てきます。
睡眠薬は私たちが限界になったときに使おうと話もしています。
50代以上 男性 はんにゃ
7月中の異常興奮は酷く、完徹な夜を何度も迎え、飼主の体力・気力は限界。愛情も日に日になくなっていきました。
8〜11月は車椅子導入、サプリメント服用で状況は改善。しばらく穏やかな日を過ごせましたが12月に脚が動かなくなってから認知症状が進行。昼夜問わずの哭きは激しく、近所迷惑になるのではと心配になるくらいでした。
獣医師も時期的な判断をしたのでしょう。睡眠導入剤の服用が始まりました。少量から始めて毎晩飲ませてます。睡眠持続時間は3〜4時間半ですが、まとまった睡眠を取れるので飼主の気力もなんとかなってます。これからも獣医師診断のもと、睡眠導入剤と上手に付き合い、介護に向き合ってゆきます。
50代以上 女性 匿名