犬用車椅子とは?
犬用の車椅子は、ケガや病気、老化に伴い、自分の力で思うように歩けなくなった犬のためのの歩行補助具です。骨折や麻痺、ヘルニアなど、犬の体の状態にあわせて選べるよう、2タイプがあります。後ろ足の力が弱い犬には2輪タイプ、自分で体を起こすことができない犬には4輪タイプが適しています。
犬の車椅子は車輪のついた器具をベルトなどで体に固定させて使いますが、犬は人間のように手を使って車輪を回すことができません。そのため、飼い主さんが代わりに押してあげたり、健康な足を使い車輪を回したりして、車椅子を動かします。
一般的な2タイプの犬の車椅子で歩行のサポートができないときには、補助パーツとして保護プレートや後ろ足ホルダー、胴当てなど、飼い犬に必要な「歩く」工夫がされているアイテムを取り入れましょう。またお手入れのしやすさや使い心地も考えた素材選びをおすすめします。
犬用車椅子はレンタルもおすすめ!
犬用車椅子をレンタルするメリット
犬が車椅子を今までに一度も利用したことがない方の場合、「使い勝手はよいのか」「悩みは改善するのか」「初期費用にどれぐらいかかるのか」など気になる点も多いのではないでしょうか。そこで車椅子をレンタルするメリットについて紹介します。
- 試乗が可能
- 必要な期間だけ使用することができる
- 体形に変化があったら、体に合ったサイズに無料で交換できる
- 故障や部品交換があっても追加料金が発生しない
このように、使う期間や用途によってはレンタルの方がよいケースもあります。また1週間の試乗ができるなど、業者によって様々なサービスを展開しているので、事前に確認しておくとよいでしょう。
犬用車椅子のレンタル費用
レンタル時の費用は小型犬用~大型犬用といった体の大きさや体重、犬種、車椅子の種類によって決まります。大きさで言えば小型犬用の方が値段が安い傾向にあり、種類別では全ての足をサポートする作りの4輪タイプより、後ろ足だけを支える2輪タイプの方が安価となります。
レンタルする時の注意点
車椅子をレンタルするときは、使う前に傷や汚れ、塗装はがれなどがないかをチェックしておけるとよいでしょう。また犬に合ったサイズが貸し出し中の場合には、レンタルできるまでに時間を要することがあります。
犬の車椅子の取り扱い業者 おすすめ3選
1. 工房スイーピー
「工房スイーピー」は大阪府大阪市に店をかまえ、犬の車椅子や歩行器の制作販売をしています。工房で採寸し、それをもとに製作に取り掛かります。注文者自身が自宅で測った採寸値で作ることも可能です。1台ずつ手作りしていくので、納期まで多少の時間がかかります。
この業者には、ドッグシッター有資格者や小動物介護士の方が在籍しているので、看護や介護の無料相談にも対応しています。
2. はな工房
「はな工房」では物づくりのプロが愛犬家の目線で開発した、犬の車椅子(アルミ製)や歩行器の制作販売、レンタルを行っています。安全性と快適性を追求したセミオーダーで、タイヤの位置やフレームの高さの調整ができるのが特徴です。犬が一番ラクに過ごせる姿勢に合わせて位置を調整することで、前足への負担が軽くなり快適に動けるよう工夫しています。
3. 犬ともクラブ
東京都中野区にある「犬ともクラブ」では、犬の介護用品や犬用カートの販売、レンタルまでを行っています。またペットシッターやペットタクシーといった介護に関連するサービスの提供もしています。獣医師が制作した5万台の販売実績を誇る犬の車椅子「K-9」のほか、バギーやキャリーなども、2泊3日からレンタルすることができます。
犬用車椅子のDIY方法
犬の車椅子は構造がシンプルなため、diy初心者でも比較的簡単に自作することができます。そこで車椅子の作り方を紹介します。
必要な材料
- 水道用の13ミリ塩ビパイプ
- TS継手(ティーズ)
- エルボ
- ワッシャー
- ナット付きZボルト
- 自転車の補助輪
- 緩み止めナット
- 30ミリメートル幅のナイロンテープ
- 塩ビ用ボンド
- ワンタッチバックル
- パイプカッター
あくまでも一例ですが、犬の車椅子を手作りする際にかかる費用は、3, 000円程度になるようです。作り方が分かりにくい場合には、インターネットの動画なども参考にしてみましょう。
作り方の手順
- サイズを測る
まずは犬の胸からしっぽの付け根までの縦の長さを測り、それから犬の横幅を測ります。 - 塩ビパイプをカットして固定する
測った大きさに塩ビパイプをカットし、設計図通りに枠を組みを作っていきましょう。塩ビパイプをカットする際は、体の部位によって長さがまちまちなので微調整しながら行うのがポイントです。犬が立っているときの前足の高さに合わせて塩ビパイプを固定し、腰の高さより少し上になるように計算し組んでいきましょう。 - 車輪を付ける 車輪がスムーズに動くように、車輪をつけるティーズの内側に短くカットした塩ビパイプをはめていきます。加工済みの部品にボルトを通し、ナット、ワッシャー、車輪の順にはめていきましょう。車輪の外側にも、ゆるみ止めのナットをはめれば車輪部はできあがりです。
- 仕上げ
最後にナイロンテープを使い、お腹を受ける部分を作れば犬の車椅子の完成です。
手作りの注意点
心配なのは、犬の車椅子の骨格になるフレームに用いられる塩ビパイプ自体の歪みや耐久性です。接合部分は重力がかかりやすく、犬の重さに耐え切れずに壊れる可能性があります。
柔らかく加工しやすいというメリットは、裏を返せば重さで変形しやすいとも言えます。すぐに故障に気がつけばよいですが、そのまま使用を続けてしまった場合には、大切な犬にケガをさせてしまう可能性もあるので気をつけましょう。
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まとめ
犬の車椅子は、愛犬の「歩きたい」気持ちと行動をサポートしてくれます。車椅子を利用する方法はレンタルや購入、手作りと様々ありますが、それぞれの特徴や良い面、気をつけるポイントなどを知ることがとても大切です。それぞれの悩みや用途に合わせ、犬の気に入る車椅子を検討してみてください。
ユーザーのコメント
女性 もこち
どこでどうやって作るのかなどは知りませんでした。獣医さんなどを通して、オーダー
できるようですね。足腰が弱ったり、事故などで足を失ってしまった犬にとっては、
車いすはとても重要なアイテムになると思います。