寒い冬、犬に服は必要なの?
最近は犬に服を着せる飼い主さんが増えましたが、犬は毛皮でおおわれているので、服は必要ないと考える方もいると思います。基本的にはその通りなのですが、犬種によっては寒さに弱いですし、子犬や老犬にとっては温度調節が大事です。
特にシングルコートの犬は寒さに弱いので、冬は服を着せて防寒することをおすすめします。シニア犬も同じく、散歩のときなどは寒さがこたえないように、暖かい服を着せてあげたほうがいいです。
どんな場合に犬に冬服が必要なのか、いくつかの項目に分けて説明します。
寒さに弱い犬種の場合
もともと寒さに弱い犬種としては、イタリアン・グレーハウンドやミニチュア・ピンシャー、チワワ、トイプードルなどが挙げられます。
チワワは原産国がメキシコと、気温が高い国だからうなずけますが、イタリアン・グレーハウンドはイタリア、ミニチュア・ピンシャーはドイツ、トイプードルはフランスと、比較的寒い国で生まれた犬種でも、寒さに弱いことがあります。
寒さに弱い犬種の特徴は、短毛でシングルコートであることです。チワワはロングコートもあり、長毛ではありますが、防寒にはなりません。トイプードルも、もこもこした毛が一見暖かそうですが、やはり防寒性は低いです。
このような犬種の場合は、普段から寒さ対策が必要です。夏以外は、体を冷やさないように注意してあげましょう。室温を調節してあげることはもちろん、冬場は特に散歩のときに服を着せて、防寒対策をすることをおすすめします。
体温調節が苦手な犬の場合
犬種にかかわらず、子犬や高齢犬は、体温調節が苦手です。子犬は特にいつも温めてあげないと、低体温症を起こす危険性があります。高齢犬もやはり体温調節が苦手なので、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるようにしてあげることが大事です。
また、チワワのような超小型犬も、体温調節が苦手です。体が小さいので、床や地面の温度に影響を受けやすいのです。やはり温度調節に気を配る必要があります。
冬の散歩のときは、暖かい服を着せるのが良いでしょう。子犬、高齢犬、超小型犬は、夏は暑さをさえぎる服、冬は保温性の高い服を着せて、気温による影響を弱めてあげてください。
屋内と屋外の気温差が激しい地域の場合
寒い地域は、冬は家を暖かくして厳しい寒さをしのぎますので、室内と屋外の温度差が激しくなります。そのような場合も、やはり犬に暖かい服を着せて、散歩に行くようにしましょう。
シベリアンハスキーのように、寒冷地に適応した犬種なら、冬でも服を着せずに散歩できますが、ダブルコートでも小型犬や中型犬の場合は、室内と屋外の気温差で体調を崩しやすくなります。雪が積もっている日の散歩は、防寒に加えて防水仕様になっている犬用の服を着せるといいです。
- 寒さに弱い犬種は冬服が必要
- 子犬や高齢犬は保温が大事
- 寒冷地では雪対策の服が必要
犬の冬服の選び方ポイントや活用法
愛犬の冬服は、どうやって選べばいいでしょうか?いろいろな商品があって、迷ってしまいますね。ここでは、犬の冬服選びのポイントを説明します。
素材やサイズ
犬の服を選ぶときに大事なのは、もちろんサイズです。あまりピッタリしていると、犬が動きづらいですし、反対にゆったりしすぎていても、着ているうちに脚が抜けるなどしてしまいます。
胴回りや着丈など、愛犬のサイズをしっかり測って、体に合った冬服を買ってあげてください。
また、素材も冬服選びのポイントになります。着心地がいい服のほうが、犬も快適で、着るのをいやがらないでしょう。軽くて伸縮性のある素材が望ましいです。
服をいつ着せるかによっても、どんな素材が適しているか違ってきます。室内で着せるなら、愛犬の負担にならない軽い生地がいいです。
お散歩のときに着せる冬服なら、ダウンや中綿が入っている保温性の高い素材が適しています。用途によって、ぴったり合った服を探してあげてくださいね。
着脱のしやすさ
愛犬と飼い主、双方の負担にならないように、着脱しやすい服を選ぶのも大事です。着せにくい服だと、時間がかかるので、犬のほうがいやになって、服が嫌いになってしまう可能性があります。
一番着脱が簡単なのは、マジックテープで留めるタイプの服です。頭や足をくぐらせる必要がないので、犬にとっても負担が少ないです。
反対に、着脱が難しいのは、4本足タイプの服です。頭をくぐらせたあと、全ての脚を袖に通さなくてはいけないので、難易度は高めです。
初めて冬服を買うなら、まずは前足だけを通して着せられるタイプで試してみることをおすすめします。愛犬が服に慣れて、着脱をいやがらないようなら、4本足タイプの服を買うのもいいでしょう。全身を覆うので、部屋着としての暖かさは抜群です。
手入れのしやすさ
愛犬に冬服を買うなら、手入れのしやすさもポイントです。丸洗いできる服がベストです。飼い主がお風呂に入るついでにさっと洗えますし、人間の服と一緒に洗濯機で洗うこともできるのが便利です。
散歩のときに着せる服は、特に汚れやすいです。小型犬だと、どうしてもお腹の部分が地面にすれたり、泥はねしたりして、汚れてしまいます。
そんなときに、家では洗えないような素材だと、困ってしまいますね。購入の際には、洗濯機で洗えるかどうかチェックしましょう。
気をつけなければいけないのは、部分的に革などの素材が使われている服です。おしゃれではありますが、手入れはしにくいです。服全体が洗える素材でできているか、注意してください。
また、防水仕様の服は、専用の洗剤で洗うことになります。人間のアウトドアウエアと同じ洗剤が使えます。
専用の洗剤で洗わないと、防水機能がダメになってしまいます。雪対策に防水加工の服を買うときは、専用の洗剤も一緒に買っておきましょう。洗剤さえあれば、普通に丸洗いできますので、大丈夫です。
耐久性
犬の冬服を買うときは、丈夫さも考慮に入れましょう。数回洗っただけで形が崩れるような服だと、もったいないですからね。
室内で着せる服は、1日1回は脱がせる必要があります。特に長毛の犬種は、服を着せっぱなしにすると、毛がもつれてしまいますので、毎日ブラッシングすることになります。着脱のときは、どうしても服を引っ張るので、すぐにへたってしまう服だと困りますね。
散歩用だと、なおのこと耐久性が必要になってきます。室内より犬の動きが激しくなるので、こすれることで、すぐに擦り切れてしまう服は適していません。丈夫な服を選ぶようにしましょう。
- 愛犬のサイズに合った服を選ぶ
- 着脱のしやすさも大事
- 用途に合った素材を選ぶ
- お手入れのしやすさもチェック
おすすめの犬の冬服6選
これから愛犬に冬服を買おうと考えている飼い主さんに、おすすめの商品を紹介します。用途によって使いやすい服を選んでみました。
犬服 PETFiND 犬 冬服 フリースポンチョ
こちらの商品は、マジックテープ式で着脱の簡単な犬の冬服です。カラーはグレーやブラウン、レッドなど、6色から選べます。サイズは小型犬用のXSから、中型犬のXXLまで展開しています。
マジックテープ式なので、サイズは多少調節できます。長毛の犬種だと、トリミング前と後とで、胴回りのサイズが違ってきますので、マジックテープで調節できるのは便利です。
フリースなので、軽くて暖かい生地です。柔らかくて、着心地も良いと思います。ただ、フリースは雨や雪には向かないので、積雪のある地域にお住まいの方は、真冬の散歩には使えないです。
MandarineBrothers/DownVest
こちらは犬用のダウンベストです。冬のお散歩にぴったりですね。マンダリンブラザーズという犬服やグッズのブランドの商品なので、おしゃれで品質が高いです。
色は赤、マスタード、ブルー、ベージュの4色から選べます。サイズは小型犬向きのXSから、大型犬向きのXXLまで展開しています。大型犬用のおしゃれな服は少ないので、かなり使えるブランドだと思います。
前開きのボタン式なので、犬にかぶせて前足を通すだけで着せられます。スナップボタンを留めるのに、慣れるまでちょっと手間取る可能性があるのが難点といえば難点です。アウトドア風のデザインが魅力的ですが、防水加工はされていないようです。
ジップアップベスト
こちらは防水加工された、小型犬用のダウンベストです。色は黒とトリコロールの2色から選べます。サイズはSからXLまでありますが、全て小型犬向きです。
内側にボアがついているので、暖かく着られます。寒さが厳しいときには、ベストの下にTシャツを着ると、保温性が増します。重ね着をする場合は、それを想定して、購入の際にサイズ選びに気をつけてください。
ジップアップ式なので、飼い主さんによっては着せづらいと感じるかもしれません。反対に、ボタン式よりも便利と感じる方もいると思います。着せやすさに関しては、飼い主さんの感覚によりますので、購入の際にはちょっと考えてみてください。
フィールド ダウンコート
こちらは、寒がりのイタリアン・グレーハウンド向けのダウンコートです。ハウンディーズという、イタグレ専門の犬服ブランドの商品です。
イタリアン・グレーハウンドは、体型が独特なので、他の犬種向けの服が合いづらいので、専門ブランドがあるのは、とても助かりますね。
カラーは2色のバイカラーで、黒と赤、黄、緑の組み合わせから選ぶことができます。サイズはS、M、Lの3種類あるので、愛犬の大きさに合わせて選んであげてください。
中綿が入っていて、しっかりと保温してくれます。軽いので、犬の動きを妨げることもありません。ただ、イタグレの服はどうしても長い前脚を袖に通さなくてはいけないので、着せるときに少しコツがいるかもしれません。
dobaz レッドアイズボンボンフード付きつなぎ カバーオール
こちらは、冬の部屋着やパジャマにぴったりな4本足タイプの犬服です。
犬にパジャマ!?と感じる方もいるかもしれませんが、夜中や朝方は気温が低いので、寝る時に保温の意味でパジャマを着せるのもおすすめです。
もちろん普段の部屋着としても使えます。フードつきのかわいいデザインで、ブラウンとネイビーの2色あります。サイズはSから2XLまであり、小型犬から中型犬までに対応しています。
4本足タイプではありますが、着せやすいように前開きになっています。でもやはり4本とも足を通すのはちょっと手間がかかりますので、愛犬が服に慣れてから購入してあげてください。
また、4本足タイプの服は、サイズ選びに気をつけてください。小さすぎると、かなりきつきつになるので、愛犬に負担がかかってしまいます。
アニマルボアノースリーブ
こちらは、着せやすいノースリーブ型の犬用冬服です。小型犬から大型犬までサイズ対応しているので、犬種を選ばず使えるのが便利です。ゾウ柄のかわいいパステルカラーで、ピンクとイエローの2色あります。
ボアなので、軽くて暖かいです。部屋着はもちろん、お散歩にも着ていけます。ただ、散歩用にすると、汚れが目立ちやすいかもしれません。洗濯できるように、洗い替えも用意することをおすすめします。
▼「犬服の基本」を知りたい方はこちら
まとめ:冬服をうまく活用して愛犬の防寒対策を!
犬に服が必要かどうかは、飼い主さんによって意見が分かれるところだと思います。もちろん必要もないのに、かわいいからという理由だけで犬に服を着せるのは、飼い主のエゴかもしれません。
でも、犬種によっては寒さに弱いこともありますし、シニアになればどの犬も寒いのがこたえるようになります。そんなときは、やはり服を着せて保温してあげることをおすすめします。
どうしてもいやがる場合は、他の方法で温度調節するしかないですが、冬服を上手に活用することで、愛犬の体調管理に役立つことも多いです。参考にしてみてくださいね。