ドッグフードを水でふやかす必要がある時
- 消化器官や歯が未発達な子犬の時期
- 消化器官や歯が弱っているシニア期や病気の時
- 食欲のない時
歯がそろそろ生えてきた離乳期の子犬、10歳以上のシニア期の犬がドライタイプのドッグフードを食べにくそうにしていたら、ドッグフードをふやかして食べさせてみましょう。
ドッグフードを水でふやかして与えるメリット
消化を助ける
ドッグフードをふやかすと柔らかくなり、消化吸収されやすくなります。
そのため、ふやかしたドッグフードは内臓にかかる負担が軽くなり、硬いまま与えるよりも、体に優しい食事になります。
食べやすい
シニア期になって歯周病や老齢が原因で歯が抜け、噛む力そのものが弱くなっている時でも、ふやかしたドッグフードは柔らかく、スムーズに食べることができます。
水分の摂取ができる
離乳期の子犬やシニア期の犬でなくても、夏場に食欲が落ちる場合があります。そんな時にドッグフードを水でふやかすと、栄養と同時に水分も摂取することができます。
フードの香りで食欲をそそることができる
犬はニオイで食べ物の味を感じる動物なので、ふやかすとニオイが強くなるドッグフードの特性を利用して、犬の食欲を掻き立てることができます。さらにレンジで少し温めるとより一層匂いがたちます。
ドッグフードを水でふやかす方法
基本ドッグフードは栄養価を考えて作られています。
また何かのアレルギーや病気のための療養食として、特別なフードを与えているのであれば、ミルクなどでふやかすとドッグフードの栄養バランスを損なうことも考えられるので、ドッグフードをふやかす時は水もしくはお湯を使うようにしましょう。
ドッグフードをふやかすために必要な温度
「水」と言っても、冷水を使うとドッグフードが冷えてしまいます。犬の内臓が冷えると、お腹を壊してしまうこともあります。
また熱湯を使うと早くふやかすことができますが、ドッグフードに含まれている栄養素が場合によっては損なわれてしまう可能性があります。そのためドッグフードをふやかすために使う水は、50℃以下のぬるま湯ぐらいがちょうどいいかもしれません。
ドッグフードをふやかすために必要な時間
ドッグフードの製品の品質によって差異があります。50℃くらいのお湯をドッグフードに注ぎ、ある程度時間を見て、指でつまんで潰せる程度の硬さになるのを確認して、適切な時間を把握しましょう。
ドッグフードをふやかすために必要な水の量
ドッグフードを一食分の量が入る容器に入れ、全体に浸る程度の水を使います。
ふやかしたドッグフードを与える時に注意すべきこと
作り置きはせず、食べ残しは捨てる
ドッグフードは空気に触れると酸化しやすくなるので、作り置きは止めましょう。また食べ残しも、冷蔵庫の中に入れたとしても腐敗する恐れがあります。
ふやかしたドッグフードは離乳期の子犬や、体力の衰えたシニア期の犬に食べさせるためのものと考えると、酸化の恐れがあったり、食べ残しを「もったいない」、と冷蔵庫に保管して腐敗の可能性のある危険な食事を与えるよりは、毎回、食べきれるだけの量をふやかして、作りたてを与えるようにした方が良いでしょう。
歯石が付きやすいので歯磨きをする
固いドッグフードを食べることより、歯垢が溜まりやすくなります。
そのため口臭も強くなってくることがあるので、歯磨きを習慣づける必要があります。
排泄物の様子を見ながら、水分調整をする
ドッグフードは指でつまんで潰せる程度の柔らかさに調整して与えますが、ふやかしたドッグフードを与える時は、うんちが緩くなりすぎていないかなどその子の状態をよく観察しながら与えましょう。
ふやかしたドッグフードを与える量
犬種、体重などから摂取カロリーを計算
犬の摂取カロリーの計算式は、ネットなどで検索すると必ずヒットします。
愛犬の体重、年齢などのライフステージ係数と言われる数字を当てはめて、愛犬が一日にどのくらいのカロリーを摂取すればよいか具体的に数字を出します。そこから愛犬に食べさせているドッグフードの量を割り出します。
ふやかしたドッグフードの与え方
子犬、シニア期
湯冷ましでふやかしたドッグフードをフードボールに入れて、自分から食べるように与えます。
介護食として
ふやかすだけでなく細かくすり潰し、団子状、あるいはペースト状にします。
団子状であれば、舌の上に乗せて飲み込むのを待ちます。ペースト状にしたものは、シリンジ(注射のような形の道具)に入れて、口の横から口内へ流し込みます。
まとめ
ふやかしたドッグフードは人間で言うと、療養食、離乳食、介護食などに当たります。
つまり普通の食事よりも、より体に負担が掛からないように、と言う気遣いが込められた食事と言えます。
ただふやかすだけではありますが、犬が健やかな体になりますように、早く元気になりますように、一日も長く生きてくれますように…、いずれにせよ愛情を込めたご飯にかわりはありません。