吉岡油糧のペットフードについて書かせていただきます。ここで幾つか注意点を明記致します。
まず、実験的に吉岡油糧のペットフードを購入して愛犬に与えていません。それなので、実験結果はお伝えできません。
あくまでもネット上の資料と、『ペットフードで健康になる』(坂本徹也光人社2005年出版)を参考にしています。
そのため、2005年と現状が異なることもありますのでご了承下さい。
吉岡油糧ドッグフードの原材料の安全性
吉岡油糧をネット上で検索しますと、口コミの中には「便が緩くなった、、、」というレビューが多く見受けられました。
また、こちらの公式サイトを見てみますと、新鮮なお肉やお魚の写真はあります。
しかし1つのドックフードに対する具体的な原材料名が記載されておらず、心配される方も多いと思います。
商品に対するPRはあるのですが、特にこだわってフード選びをされる方にとって、PR文だけですと押しが弱く直接会社連絡を取り、確認される方も多いでしょう。
初めて犬を飼い、初めてフード選びをする飼い主から見て、これだけの情報だと誤解も生じやすいと言えます。
ここはネット上の上ではありますが、ペットフードに基準を促しているペットフード公正取引協議会では、原材料名は使用料の多い順で、全体の80%を明記して欲しいことを公表しています。
個人的に、後の20%を明記しなくても良い、ということに疑問を抱いていますが、80%の原材料名でも、大いに購入材料となります。
原料の名前は消費者としては購入前から知りたいことですね。口コミで特に頻度の多いレビューは気になるところだと思います。でも実際はわかりません。
購入材料となる原材料名が無いことは、飼い主の不安をかき立ててしまいます。
犬が飼い主の不安も全部背負ってしまいますのでそのせいでワンちゃんの具合が悪くなることもあるでしょう。
一概にフードが悪いとは言い切れません。
吉岡油糧ドッグフードの特徴
吉岡油糧はもともと家畜飼料を作ってきた会社です。我が家は家畜を飼っておらず飼料がどのようなものから作られているのか、わかっていません。
ただ家畜の最終的な行き場所は、私たちの食卓に並ぶだろうと想像できます。
私達の体内に入っても安心安全なお肉であること、それはその家畜の飼料から見直すべきものであること。
仮に、私達が食べるためのお肉を選ぶ時、そういうことを基準に選ぶのではないでしょうか?ちょっと悲しいことですが、健康な動物の基準はその動物のためではなく、私たちのための基準だと言えるかもしれません。
健康な動物を作っていく、このことに特化した会社であることは間違いありません。
吉岡油糧はオーダーメイドに特化
十人十色という言葉があるように、人間と同じように犬も全てが異なる性質を帯びています。性格ももちろんですが、体つきも同じ動物はいないでしょう。
「健康体」という目指すべき体質を考えた時、食べる餌はそれぞれ違って当たり前なのではないでしょうか?吉岡油糧ではオーダーメイドのフードを作ることができます。
健康な家畜を作り上げるための餌への試行錯誤は、オーダーメイドのドックフード作りの基礎になっていると言えます。
本書を読んでわかることはまず、オーダーメイドを念頭に置いてドッグフードの事業を展開していった、、、ということだと思います。
大きなドックフードの工場では、一回あたり10tぐらい生産するそうで、50tほど販売しなければ割に合わないそうです。
50kgという生産量が機械の最低生産効率になるそうです。
吉岡油糧ではこの機械から見直しを行いました。
そして50kgの生産ができる機械を誕生させたのです。
吉岡油糧は一からオーダーメイドなのだろうか?
いえいえ、そうではなさそうです。しかし、240通りの基礎を作り最後にビタミン、ミネラルを添加するそうです。
この方法で何万頭の犬に対応することができるそうです。それって凄いことだと思います。
製造でとても特徴的な点は、栄養素が壊れにくい順にミックスしていく点だと言えます。
このような作り方によって、壊れやすい栄養素は後で加えることができるわけです。
さらにもう一つ、低温乾燥という作り方で1時間かけて作っている点でしょう。
そういったものを順番にミックスして低温乾燥させていく。
とても効率の悪い作り方みたいですが、強い圧力や高温処理をしないことで栄養素の寿命がほんの少し長引くそうです。
それでも商品は未開封で3ヶ月と、短いスパンを設けていることから、懸念される強い防腐剤の存在は否定されるでしょう。
実際のドックフードについて
先ほど、記載がないということについて書きました。
こちらの本『ペットフードで健康になる』にも書かれています。
「シリアル」という商品の原材料を明記します。(購入ご検討の方は現在の情報と異なる場合が有りますので直接確認して下さい。)
名称「シリアル」
肉・小麦•うるち米•大麦•鰹節•ポテト•ライ麦•胡麻油•海藻•リノール酸•ビタミンミネラル
原材料については家畜飼料での経験と人間の栄養学が基本だそうです。
お肉に関する情報は100%国産みたいです。
ヒューマングレイドのお肉を使用。
トウモロコシや小麦も使用していますが、防腐剤は使用していません。
鮮度のよいものは栄養素が高いという理念があり、強い防腐剤を使用するということは鮮度の落ちた、栄養素の落ちた原料ということに他ならないからでしょう。
また、無添加であることも間違えがないでしょう。
抗酸化剤・便を固くするための科学物質も使用していません。
つながり
もう少し具体的な「つながり」について見ていきたいと思います。
もともと吉岡油糧がどのような畜産動物に飼料を提供してきたのかというと、無農薬、低農薬の野菜やお魚を扱う「大地を守る会」や「らでぃっしゅぼーや」等に出荷している農家さんの家畜に提供してきたそうです。
また、サイトには日本オーガニック農産物協会会員(NOAPA)とあり、原材料は有機野菜を使用している可能性が非常に高いと言えるでしょう。
吉岡油糧ドッグフードの口コミ/評価まとめ
- 有機野菜を使用しているだろうということ
- 栄養素が長持ちする食材の扱い方をしていること(壊れにくい食材から順番にミックスしていく、低温乾燥させて作る)
- 1頭1頭と向き合い、オリジナルなドックフードの製造に挑む
- 小口の注文量に対応するべく、機会からの見直しを行なっている
こちらがネットから注文をすると、翌日には電話があり、時間をかけて愛犬のカルテを作成してくれた、、という口コミもありました。
そのように、オーダーメイドというものは1頭ずつのカルテを作っていく作業なのだと思います。
病院ではないのですが、ごはんで治す病院みたいなドックフード屋さんではないでしょうか?病気や様々な疾患への治療も、試みているそうで、「食事から治す」という意気込みを感じさせます。
安心安全なフードであることを確認できたら、やってみるしかありません。やってみて、家の犬に合うか合わないか検討していくことがベストでしょう。
我が家では現在は一つのドッグフードに落ち着いているのですが、機会があれば是非試してみたいと思います。
そして、その時はやはり口うるさい消費者となって、症状の訴えをするかもしれません。
しかし、そのことによってオリジナルなドッグフードが完成することは確かなはずです。