チワックスの性格や寿命、大きさは?飼い方の基本を徹底解説

チワックスの性格や寿命、大きさは?飼い方の基本を徹底解説

チワワとダックスのミックス犬「チワックス」の性格、大きさ、寿命、値段を徹底解説。初心者向けの飼い方のコツから、椎間板ヘルニアなどのかかりやすい病気と対策まで、チワックスを家族に迎える前に知りたい情報を網羅しています。

チワックスはチワワとダックスのミックス犬

正面を向いて立つチワックス

  • 名称:チワックス(別表記:チワクス)
  • 親犬種:チワワ × ミニチュア・ダックスフンド
  • 分類:小型犬(非公認のミックス犬)
  • 体重の目安:成犬で3〜6kg
  • 平均寿命:13〜16歳
  • 特徴:胴長短足になりやすく、毛質はスムースまたはロング、毛色は多彩
  • 性格:明るく社交的だが警戒心が強め

チワックスとは、世界的にも非常に人気の高い小型犬「チワワ」と、「胴長短足」の愛らしい体型で知られる「ミニチュア・ダックスフンド」を掛け合わせて生まれたミックス犬です。「チワックス」という名前は両親犬種の名前を組み合わせたもので、「チワクス」と呼ばれることもあります。

ただし、チワックスは日本を含めて主要な畜犬団体(JKC・FCI)では公認されていない犬種であるため、純血種のような明確な基準やスタンダードは存在しません。

近年では、特定の純血種同士の意図的な交配によって生まれるミックス犬を「デザイナーズドッグ」と呼び、人気が高まっています。チワックスのほかにも、トイ・プードルとマルチーズを交配した「マルプー」、ポメラニアンとトイ・プードルの組み合わせである「ポメプー」など、さまざまなバリエーションがあります。

純血種に比べ個体差が非常に大きい

チワックスは両親となる犬種の特徴をランダムに受け継ぐため、成長後の姿や性格を子犬の段階で予測することは困難です。

外見がチワワに近くても性格はダックスフンド寄りだったり、その逆もあり得ます。このように、個体ごとの多様な個性がミックス犬最大の特徴であり魅力です。

ただし、両親犬種が持つ遺伝性疾患を受け継ぐ可能性もあるため、飼育前の健康確認や情報収集が欠かせません。

ミックス犬を迎える際の注意点

チワックスを含むミックス犬は、多様な特徴を持つ反面、成長後の体格や性格を正確に把握できないリスクがあります。

例えば、飼育環境に制限(体重制限のある住居や、活動量の制限がある生活環境)がある場合、思ったより大きく育ったり、予想以上に活動的だったりする可能性があることを理解したうえで迎える必要があります。

また、血統証明がないため、将来的な繁殖を考える場合やドッグショーへの参加を検討する場合には不向きです。ミックス犬を迎える際は、このような注意点をしっかり理解した上で検討しましょう。

チワックスの特徴

原っぱの上に立ってどこかを見つめるチワックス

チワックスは、両親犬種であるチワワとミニチュア・ダックスフンドそれぞれの個性を多様な組み合わせで受け継ぎます。そのため、一頭一頭の見た目や大きさ、被毛タイプには大きな違いがありますが、ここでは一般的に見られる外見やサイズ、毛質について解説します。

胴長短足で耳は垂れ耳が多い

チワックスの体型で特に多いのが、ミニチュア・ダックスフンド譲りの胴長短足のスタイルです。足が短く、胴が長めの愛らしい体型になる傾向があります。

耳は垂れ耳になる個体が多いですが、両親の影響で半立ち耳や立ち耳になることもあり、個性豊かな表情を見せてくれます。

体重は3〜6kgの小型犬サイズ

チワックスは小型犬に分類され、一般的な体重の目安は成犬時で3〜6kg程度です。ただし両親犬種のサイズや遺伝の影響により、これよりも小さい個体ややや大きめの個体も見られます。

飼育環境に体重やサイズ制限がある場合は、子犬の時点で成犬時のサイズ感をブリーダーなどに確認しておくと安心です。

毛質はスムースまたはロング、毛色は多様

チワックスの毛質は、短く滑らかな「スムースコート」と、長く柔らかな「ロングコート」が主流ですが、稀にワイヤー状の被毛を持つ個体も存在します。

また、毛色はブラック・タンやクリーム、チョコレートなどバリエーションが豊かで、パーティーカラーと呼ばれる2色以上の組み合わせの毛色も多く見られます。

チワックスの性格

楽しそうな様子で駆け寄ってくるチワックス

チワックスは親犬であるチワワとミニチュア・ダックスフンドの性格を併せ持つことが多く、飼い主や家族に対して深い愛情と忠実さを示します。

一方で、その複雑なルーツゆえに個体差も大きく、警戒心が強かったり頑固さを見せたりすることも珍しくありません。ここでは一般的な傾向と性格について詳しく説明します。

明るく社交的だが警戒心が強め

チワックスは基本的には明るく遊び好きな性格です。飼い主への甘えん坊な一面も多く見られますが、チワワの影響で知らない人や他の犬に対して警戒心が強く、吠えることも少なくありません。そのため、子犬の時期から適切な社会化を行い、他の犬や人に慣らすことが大切です。

頑固な面があり、根気強いしつけが必要

ダックスフンド譲りの頑固さや負けず嫌いな一面を持つ個体もいます。特にしつけに関しては根気が必要な場合が多いため、叱ってしつけるのではなく、褒めることで成功体験を積ませる「陽性強化法」を基本とすることを推奨します。

社会化期にさまざまな刺激や環境をポジティブなものとして経験させることで、警戒心や頑固さを和らげることができます。

社会化次第で家族とも良好な関係に

チワックスの子犬の頃の社会化はその後の性格形成に非常に重要です。小さいうちから様々な年齢の人、子ども、他の動物と積極的に触れ合うことで、将来的に家族や先住動物との良好な関係を築きやすくなります。

社交的な一面を伸ばすためにも、日常生活の中で無理のない範囲で新しい環境や刺激に慣れさせましょう。

チワックスの飼い方

ドアから出て散歩へ行こうとしているチワックス

チワックスを健康で幸せに育てるためには、その特徴や性格に適した日常的なしつけとケアが必要です。ここでは飼育の基本となるポイントを、しつけ・運動・日常ケアに分けて具体的に解説します。

しつけは“褒めて伸ばす”が基本

チワックスのしつけは、成功体験を繰り返し与える「陽性強化法」を基本とします。トイレトレーニングやクレートトレーニングなどの基本スキルは、子犬期から根気強く行いましょう。

特に警戒心からくる吠え癖が見られることがあるため、インターホンの音や来客時などの刺激に慣れさせる社会化トレーニングも大切です。叱ったり大声を出したりするのは逆効果であり、褒めることで自信を持たせ、良い行動を引き出しましょう。

散歩は1日2回15〜20分が目安

チワックスは小型犬ですが活発で運動量が必要な犬種です。毎日の散歩は欠かせませんが、腰や関節への負担を考え、1回あたり15〜20分程度を目安に、体調や季節に合わせて調整しましょう。

暑い時期は涼しい時間帯を選ぶなど、熱中症対策も重要です。また室内でもおもちゃを使った遊びを取り入れて、運動不足やストレスを解消してあげるとよいでしょう。

日常ケアは被毛と歯の手入れが中心

日常的なケアとして重要なのが被毛の手入れと歯磨きです。スムースコートの場合はラバーブラシを週1〜2回程度使用し、ロングコートの場合はスリッカーブラシやコームで毎日のブラッシングを心がけましょう。

また、歯周病を防ぐために毎日の歯磨きを習慣化し、定期的に動物病院で歯科健診を受けることも推奨します。垂れ耳の子の場合は耳道の通気性が悪いため、イヤーローションを使った耳掃除も定期的に行います。爪切りや肛門腺絞りは月1回程度が目安です。

チワックスの値段相場

芝生を駆けるチワックスの子犬

チワックスを迎える際の値段相場は一般的に20万円〜40万円前後ですが、子犬の月齢や被毛カラー、親犬の血統、購入する場所(ペットショップやブリーダー)などの条件によって大きく異なります。

価格のほかにも飼育開始時にはワクチン接種費用、マイクロチップ装着費用、不妊手術代、初期用品代、さらに毎月のフード代や定期的な医療費(フィラリア予防、ノミダニ予防薬)なども必要になります。初年度はこれらの費用も含めると、プラスで10万円以上かかることが一般的です。

里親制度を利用するメリット

チワックスは、動物保護団体や里親募集サイトなどを通じて譲渡を受けることもできます。

その場合、費用はワクチン接種や去勢・避妊手術費用の一部負担(譲渡費用として1〜3万円程度)が一般的であり、ペットショップなどから購入するよりも大幅に費用を抑えられます。さらに、すでに健康管理や基本的なしつけが行われていることが多いため、初めて犬を飼う方にもおすすめの選択肢です。

チワックスの寿命

ブランケットの上で伏せているチワックス

チワックスの平均寿命は13〜16歳程度とされており、小型犬としては一般的かやや長めです。ただしこれはあくまで目安であり、遺伝的要素や飼育環境、日々のケアによっても大きく変わります。

特に、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、定期的な健康診断などを行うことで、健康寿命を延ばすことが期待できます。

親犬種の平均寿命

チワックスの親犬種であるチワワは平均寿命が約14歳前後、ミニチュア・ダックスフンドは15歳前後とされます。

チワックスはこれらの親犬種とほぼ同じかやや長い傾向にありますが、両親から引き継ぐ遺伝的な要素によって個体差があります。長く健康に暮らせるよう、遺伝的要因を考慮した上での健康管理が大切です。

雑種強勢で長寿傾向も、個体差あり

チワックスのようなミックス犬では、遺伝子の多様性から「雑種強勢」という現象が起きることがあり、両親犬種が持つ特定の遺伝疾患のリスクが低減され、比較的丈夫で長生きする可能性があります。

ただし、必ずしもすべての個体に当てはまるわけではありません。チワックス個々の体質を把握し、日常的なケアや定期健診などを怠らずに行うことが、長寿のカギとなります。

チワックスがかかりやすい病気

犬の前足と聴診器

チワックスは親犬種であるチワワとミニチュア・ダックスフンドがそれぞれかかりやすい病気を引き継ぐ可能性があります。特に注意が必要な疾患を把握し、日常生活の中で予防と早期発見を心がけることが大切です。

椎間板ヘルニア

チワックスはダックスフンド由来の胴長短足の体型により、椎間板ヘルニアを発症しやすい傾向があります。

高いところからの飛び降りや床の滑りやすさが発症のリスクを高めるため、床に滑り止めマットを敷いたり、ソファにスロープを設置したりするなど、日常的な予防策が重要です。抱っこする際も背中と腰を同時に支えて負担を減らしましょう。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

チワックスは小型犬特有の関節の問題である膝蓋骨脱臼(パテラ)のリスクが高く、症状の程度には軽度(グレードⅠ)から重度(グレードⅣ)まで段階があります。

滑りやすい床での生活や肥満は関節への負担を増やすため、日常的な体重管理や滑り止めマットの設置が予防に有効です。歩き方に異常が見られた場合は早めに動物病院を受診してください。

気管虚脱

気管虚脱はチワワに多く見られる呼吸器疾患で、チワックスも発症リスクがあります。気管が押しつぶされることで呼吸が苦しくなるため、肥満予防や興奮を抑えることが重要です。

散歩時の首への負担を軽減するために、首輪ではなく胴輪(ハーネス)を使用し、夏場の暑い時間帯の散歩を避けるなど、日常的な配慮が大切です。

歯周病

チワックスは小型犬の特徴として歯が密集しているため、歯周病になりやすい傾向があります。

歯周病は進行すると心臓や腎臓など全身の病気を引き起こすこともあるため、毎日の歯磨きを習慣づけ、年に1回以上の動物病院での歯科検診やスケーリングをおすすめします。デンタルガムなどの補助的ケアを併用するとさらに効果的です。

まとめ

穏やかな表情でどこかを見つめるチワックスの顔のアップ

チワックスは、チワワとミニチュア・ダックスフンドの特徴を受け継いだミックス犬です。明るく社交的ですが、警戒心が強く吠えやすい面もあります。しつけには根気が必要ですが、褒めて伸ばす方法で良好な関係を築けます。

体重は3〜6kg程度の小型犬で、胴長短足の可愛らしい姿が魅力的ですが、その体型ゆえに椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼には注意が必要です。日頃から床材や段差への配慮、適切な運動、毎日の歯磨きや定期的な健康診断を行うことで健康寿命を延ばせます。

飼育費用や寿命なども事前に理解し、個体差の大きいミックス犬ならではの特性を楽しみながら、愛情をもって育てましょう。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。