スコティッシュテリアとは?性格や飼い方など特徴を解説

スコティッシュテリアとは?性格や飼い方など特徴を解説

スコティッシュテリアは小型犬ですが俊敏で活発な賢い犬です。一目でスコティッシュテリアとわかる特徴的な見た目と猟犬時代の忠誠心、またテリア気質の勇敢さを持ち合わせ、しつけをするには手ごわい犬種と言われていますが、多くの有名人にも愛される魅力的な犬でもあります。かわいいだけではないスコティッシュテリアの性格やしつけなど基本的な知識について紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

スコティッシュテリアの性格

野外にいるスコティッシュテリア

  • 喧嘩っ早い
  • 頑固 
  • 愛情深い
  • 忠実
  • 甘えん坊

スコティッシュテリアは頑固で勇敢な面と、活発で負けん気が強く喧嘩っ早い面を持っています。

人間には友好的で甘えん坊ですが、他の犬や動物には気の強さを発揮して小型犬ながら攻撃的になることもあるので注意が必要です。小さいうちに飼い主をリーダーとして教え込むことができれば心強いパートナーとなるでしょう。

スコティッシュテリアの値段

スコティッシュテリアの子犬

スコティッシュテリアの子犬の一般的な販売価格は20万円前後 です。両親の血統や毛色などによって価格は上下します。

ブリーダーの数は少ないので、購入を希望する場合にはブリーダーに早めにコンタクトしておくといいですね。ペットショップでもたまに見かけることがありますが、多く流通している犬種ではなく、仲介料などが入るため価格は高めになります。

スコティッシュテリアを迎え入れる方法

箱の中にいるスコティッシュテリア

スコティッシュテリアも他の犬種と同様に、迎え入れるにはブリーダー、ペットショップ、里親・譲渡会などの方法があります。

ブリーダー

スコティッシュテリアをブリーダーから迎え入れる場合、口コミ、インターネットなどで調査した上で自分が納得できるブリーダーを見つけることが大切です。

良いブリーダーは情報開示に積極的です。補足になりますが、ショードッグブリーダーとペットショップ販売を目的としたブリーダーは違うので、その確認も忘れないようにしましょう。

ペットショップ

スコティッシュテリアはペットショップではあまり見かけない犬種です。ペットショップで子犬を選ぶときも、ブリーダー選びと同様に、信頼できるショップから購入することが大切です。

そのためには、子犬のショーケースが清潔に保たれていることなど目で見てわかることやそのスコティッシュテリアがどこから来たのか、ワクチンの接種は済んでいるか、購入後の注意点などについて質問し、さまざまな情報を得るようにするのも重要です。

里親・譲渡会

多くのNPO法人や自治体が、スコティッシュテリアの譲渡会や里親会を行っています。ブリーダーやペットショップからの購入を考える前に是非一度覗いてみてください。

民間のボランティア団体が開催しているものと市町村などの愛護センターや保健所で行われているものなどがあります。譲渡会には事前に講習会に参加する必要があったり居住地域が限られていたりするなど条件があるので確認が必要です。

スコティッシュテリアに限らず犬を迎え入れる前に、まずはその犬種についてしっかり勉強し、理解したうえで迎え入れることが大切です。犬の専門雑誌で調べる、動物病院に問い合わせてみるなど事前に調べておくことでぴったりの子犬を迎え入れることができるでしょう。

スコティッシュテリアの被毛と毛色

被毛の特徴と毛色の種類

スコティッシュテリアはダブルコートという2種類の被毛を持ちます。アンダーコートは毛が密集して体温を保持し、オーバーコートは硬いワイヤーコートで外からの刺激や寒さから身を守る働きをしています。

カラーは大きく分けてウィートン(小麦のWheat に由来)、ブラック、ブリンドルの3種類とされています。ウィートンは白に近いベージュで地域独特の山の色と同化し、猟犬として獲物から見えにくく有利だったと言われています。

ブラックは一番歴史の浅いカラーで1900年代に優秀なブラックのスコティッシュテリアが出現したことで各国が競って繁殖をはじめ、人気色となりました。ブリンドルは毛色の混じり具合によって名前が異なり、レッド、イエロー、グリズリ、ライト、ブラック、シルバーなどがあります。

スコティッシュテリアの抜け毛

スコティッシュテリアの抜け毛はそれほど多くありませんが、オーバーコートが硬いということは抜け毛が絡まらないようにプラッキングというアンダーコートを抜く処置が必要です。カットしないと毛が絡まってしまうので1カ月から2カ月に一度はトリミングと、こまめなブラッシングが必要です。

一方でアンダーコートの密度が高いので、抜けた毛がアンダーコートに絡まってしまうと毛玉やもつれ毛の元になります。そしてそれを放置すると蒸れの原因になり、風通しも悪くなるので、皮膚病の発生の原因にもなってしまうので気をつけましょう。

スコティッシュテリアのカット方法

長い眉毛とおじいちゃんのようなひげが特徴のスコティッシュテリアは、顔のカットや耳のカットの仕方でいろいろなスタイルを作ることができるようです。

ワイヤーコートなのでトリミングの方法で雰囲気も変えることができます。顔周りはカットで特徴を出しやすい箇所ではありますが、生活に支障がないよう配慮してあげたいですね。

スコティッシュテリアのカットスタイル

タオルにくるまれたスコティッシュテリア

スタンダードカット

スコティッシュテリアらしく顔回りと耳の周りをすっきり短くしたスタイルです。眉毛も目にかからないように、鼻筋横の毛を長く残して口周りを短めにしてあげると汚れ防止にもなります。スタンダードカットでもヒゲや眉毛の長さで雰囲気を変えることができます。

ふんわりカット

スコティッシュテリアはワイヤーコートなので、耳周りを少し長めに残すとウェーブがかった毛になります。それを生かし、顔回りも長めに丸く、かわいくカットするスタイルです。

その際眉毛や鼻筋周りは短めにするとさらにかわいい印象になります。また耳の飾り毛を長く伸ばして三つ編みにするスタイルも、女の子らしくてかわいいですね。

ショートカット

暑い夏や元気な犬にはぴったりのショートカットスタイルです。

胴体をスカートのようにオーバーコートが覆うスコティッシュテリアらしいスタイルではないですが、手入れもしやすく元気に走り回れそうです。ひげを長めにすればショートカットでもスコティッシュテリアらしさは無くなりません。

スコティッシュテリアの寿命

抱きかかえられるスコティッシュテリア

スコティッシュテリアの寿命もほかの小型犬と同じく13年前後といわれています。近年はペットフードの栄養も良くなり、生活環境も良くなっているのでかなり長生きする犬も増えてきました。

フォン・ヴィレブランド病などの遺伝的病気も多い犬種なので迎え入れる前に親犬や兄弟の血統を調べてみることをおすすめします。犬の異変に少しでも早く気づいてあげられるよう日常的なスキンシップを大切にし、スコティッシュテリアと生活を共にしましょう。

スコティッシュテリアのしつけ方

尻尾をもたれるスコティッシュテリア

スコティッシュテリアはもともと猟犬なので、飼い主と信頼関係を築ければ愛情深い忠誠心を見せてくれます。そのためにはまず、基本の「待て」や「おすわり」「アイコンタクト」などを小さいときから徹底的にしつけておくことが大切です。

特におすわりを徹底させることによって突発的な行動を制御し、興奮したときにクールダウンさせることができます。スコティッシュテリアは、知らない人や犬には怒ったり吠えたりすることがあるので、初対面の人や犬と触れ合わせるときにはトラブルが起きないようしつけることも必要です。

スコティッシュテリアがなりやすい病気

聴診器とスコティッシュテリア

悪性リンパ腫

スコティッシュテリアに限らず、犬全体に多い病気です。体の中のリンパ球が腫瘍化しいろんな悪影響を体に及ぼします。

早期発見で切除によって完治することもありますが、化学療法や放射線治療なども行って治療していきます。

フォン・ヴィレブランド病

こちらもスコティッシュテリアをはじめ、いくつかの犬種に見られる遺伝的病気で止血機能因子の何らかの異常で粘膜や消化管から出血する病気になります。

遺伝病なので、親や兄弟の様子を知ることが大切です。スコティッシュテリアのように発症率が高い犬種には、外傷や手術などに備え事前にかかりつけの獣医に相談しておくと、もしものときに安心です。

スコッチけいれん

6週齢ごろから発症し、全身をけいれんさせるスコティッシュテリア特有の病気です。はじめはスコッチクランプと言われ、人間でいうと足がつったような症状から徐々に症状が重くなり、最終的に全身けいれんが起こります。

症状がないときは普通に走り回ったりするようです。ストレスなどの刺激によって引き起こされると言われ、精神安定剤の投与によって治療されるそうです。マッサージや鍼灸も効果があると言われています。

スコティッシュテリアの歴史

たたずむスコティッシュテリア

スコティッシュテリアはイギリス原産の犬種です。祖先はスコットランドのウエスタン・アイルズにいた土着犬だと考えられていますがはっきりとはわかっていません。

1800年代半ばにスコットランドの北東都市、アバディーンで改良され生まれた犬種で、主にアナグマやカワウソの猟で活躍していたものが、現在のスコティッシュテリアだと考えられています。1885年に正式にアメリカの血統書団体に認められ、1940年の世界的な流行につながりました。

まとめ

舌を出すスコティッシュテリア

スコティッシュテリアは外見のかわいらしさとは裏腹に、頑固でプライドが高い性格であるため初心者向けの犬ではありませんが、「飼い主を守る!」という使命感がとても強いので番犬に向いています。小さい頃にしっかりとしつけができれば、きっと素晴らしいパートナーとなってくれることでしょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 こたママ

    スコティッシュテリアって本当に独特の雰囲気がありますよね!うちにもテリア系の犬がいるんですが、どちらかというとやんちゃというか元気爆発ー!みたいなタイプなんですが、スコティッシュテリアは“威風堂々”というか、ここでも書かれているように威厳とか風格を感じるんですよね。だから体は小さいのに存在感を感じるというのはよくわかります!口髭のせいか、仙人の雰囲気ですごく落ち着いている感じがしますよね。身近にはスコティッシュテリアがいないので性格まではわかりませんが、頑固というのもイメージ通りです(笑)犬も人も、性格が見た目に出るのかな~?なんて思ってしまいます。風貌も性質も味があって何だか妙に気になる存在です。
  • 投稿者

    女性 二条

    シルエットだけでも特徴的なので犬種がすぐにわかります。
    スコティッシュテリアはテリアと付くだけあってテリア気質なところもありますよね。とても頑固な面もありますが、それはしっかりと自分の価値観を持っているからこそです。自分の意思を通そうとする性格もちらほらみられるようですが、そこがいいという声もあります。

    ダブルコートのやや長めな被毛で隠れてしまっていますが、しっかりとした筋肉を持つので胴長短足の見た目以上にすばしっこく走り回ることができます。このアンバランス差も魅力のひとつですね!
    ちなみに、あの短めで真っ直ぐな尻尾は、猟犬として狭い穴に潜った際、飼い主がスコティッシュテリアの尻尾を掴みやすいようにした名残らしいです。ユニークな逸話も持っている犬種なんですね。

    つい二日ほど前にホームセンターでスコティッシュテリアを見かけました。カートに大人しく座っていて、横からそっとお顔を見たら穏やかな目をしていて優しい表情でした。この子にも頑固な面があるのかな?と疑問に。飼い主さんも穏やかな方だったので、環境によって穏やかに育つ子もいるんだなぁと感じました。
  • 投稿者

    50代以上 女性 スコッチ横浜

    本当に頑固。
    だからお互いどちらか折れるまで我慢比べをして10数年。
    突然スイッチが入って大興奮と思えば突然止まり石のごとく固まる。
    犬らしくない愉快な相棒のような存在です。
    スコティッシュテリアは本当に魅力的ですよ。
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