健康な犬ってどんな犬?お家でできる簡単チェック!【獣医師監修】

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

大事な愛犬の健康には皆さん気を使いますよね。健康な犬とはどういう状態なのか?どういったところをチェックしたら良いのか?今回は、そんな健康な犬や健康チェックについてご紹介します!

健康な犬とは?

健康な犬とはどういった状態かと言うと以下のようなものです。

  • 目は濁りや充血、目ヤニなどがなく、涙目
  • 耳はにおいはなく、音にきちんと反応する
  • 鼻には適度に湿り気があり、鼻水などがない
  • 口臭がなく、歯茎はピンク色
  • きれいに肛門がしまっている
  • 毛づやがよく、湿疹やフケがない
  • よろけたり、足を引きずったりしていない

また食欲が適度にあり、運動も嫌がらずに楽しそうにしていると良いですね。
何か体に異常がある場合、ご飯を食べなくなったり、運動を嫌がったりします。そういうときは無理をさせず、病院へ連れて行ってあげてください。
健康でない犬は不調を隠そうとすることが多いので、日頃からよく見てあげてください。

健康管理のポイント

運動

健康のためには毎日の適度な運動が必要となります。
体の大きさや健康状態によって健康量は変わってきますが、散歩には毎日出かけたほうが良いと思います。
子犬は外の環境に慣れさせることが目的となり、老犬であれば日光浴や気分転換、筋肉を落とさないために外へ出ることが大事です。

食事

食事は大事な健康ポイントのひとつです。
基本的にはドッグフードをあげてください。もし何か必要な栄養素がある場合には追加で調理したものをあげるか、犬用のサプリメントやトッピングなどをあげても良いでしょう。
しかし玉ねぎやチョコレートといった「絶対にあげてはいけないもの」もあるので、何かあげる前には一度確認してみてください。最悪の場合には死に至るものもあります。
ドッグフードの中でも原材料によくない成分を使っているものもあります。パッケージなどに書かれている原材料を調べてみるのもいいかもしれませんね。

排泄物

排泄物は健康のバロメーターです。うんちやおしっこの色や匂い、量、回数などを把握することで健康状態を把握することができます。
血が混じっていたり、回数が極端に多いまたは少ない、2日以上うんちがでないおしっこをしない場合は動物病院で相談してみましょう。
下痢や便秘は何か別の病気が隠れている可能性があります。とくに子犬や老犬の場合は、すぐに病院へ連れて行って相談したほうが良いでしょう。

休息

ペットも体の疲れや心の疲れがあります。またストレスもかかります。
そんなときにゆっくりと休めるような場所が必要です。机の下や家具のそばなどで休んだり、自分のハウスやサークル、クッションで眠ったりしていますよね。
飼い主さんの布団やソファーなどではなく、犬が休めるように犬専用の場所をつくってあげましょう。

体の各部分のチェックポイント

耳のチェック

外耳炎や耳ダニ、怪我などが原因で耳を傷つけてしまうことがあります。
たれ耳の子はとくに、耳に問題を起こしやすいので毎日見てチェックしたほうが良いでしょう。
ひどくなってしまう前に見つけることが大切です。

  • 耳をかゆがっているか
  • 耳垢の量
  • 耳の臭い
  • 腫れていないか

目のチェック

目は人間と同じように、犬にとっても周りのことを把握するための大事な器官です。
老犬などは白内障になりやすく、早めに見つけることで進行を遅らせることができます。日頃からチェックを行い、良い状態を保つようにしましょう。
目のチェックは以下の通りです。

  • 目やにが出ていないか
  • 目をかゆがっていないか
  • 涙の量
  • 目の充血
  • 目の色
  • 腫れていないか

口のチェック

口は食べ物を食べるために大事な部分ですね。口の調子が悪いと上手く食べられずに弱ってしまいます。
また腫瘍などができてもわかりにくい場所でもあります。

  • 口臭がないか
  • 歯がぐらついていないか
  • 出血がないか
  • 腫れていないか
  • 過剰によだれが出ていないか

皮膚のチェック

皮膚をチェックしてみて異常があれば、アレルギーやノミ・ダニなどが原因となり皮膚炎などを引き起こしている可能性もあります。
外部からの傷で化膿することもあるので、皮膚を触ってみてチェックしてみましょう。

  • 痒くないか
  • 毛が抜けていないか
  • 赤くなっていないか
  • 腫れていないか

おしっこ、うんちのチェック

チェックを忘れがちなおしっこやうんちですが、大事な健康のバロメーターになります。
回数や量、色などで現在犬がどのような状態なのかを知ることができます。
血便や下痢が続くといったことがあれば病院へ連れて行って診てもらいましょう。

  • おしっこ、うんちの回数に変化はないか
  • おしっこ、うんちの量に変化はないか
  • おしっこ、うんちの色はどうなのか

まとめ

愛犬の健康状態はどうですか?愛犬の健康を守るのは飼い主さんの役目です。
ちょっとした変化に早く気づくことが早期発見、早期治療へとつながります。そのためには日頃のスキンシップの中で、体の状態を確認しておく必要があります。異常な状態と正常な状態、どちらも知っておくことが大切です。
少しでもおかしいと感じたら、獣医さんに相談してみることをおすすめします。

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執筆ライター
6ヶ月のやんちゃパグを飼っています。先代の犬は16歳で亡くなりましたが2年ほど老犬介護していました。その経験や、集めた情報などを共有できればと思っています。おもし…