犬が夜なかなか寝てくれなくてうるさい!主な理由と対処法

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夜なのにバタバタ走り回ったり飼い主を遊びに誘ったりしてなかなか寝てくれなくて困っている!!という飼い主さんのために、犬が夜寝ない理由と対処法を解説したいと思います。

犬も睡眠不足になる?睡眠時間について

私たち人間の睡眠時間は1日6~8時間程度が一般的ですが、犬の場合は成犬で12~14時間、子犬や老犬は18時間近く寝ることもあります。ただし犬の睡眠は私たちとは異なり、そのすべての時間を熟睡しているのではなく、多くの時間の眠りが浅い状態で、留守番中や深夜など周囲に人がおらず静かな状況のときに深い眠りについていると考えられています。

人間の場合、睡眠不足になると疲れが取れず体力が回復しなかったり、集中力がなくなったり、ストレスがたまりやすくなったりしてしまいます。犬の場合も同様で、十分な睡眠が取れていないと同じように体力や免疫力が低下してしまい、ストレスを抱えてイライラしたり病気にかかりやすくなったりすると考えられています。

犬は家の中ではいつも寝ていると思って、睡眠時間について気にしていない人もいるかもしれませんが、きちんと眠れているかということは気をつけておいてあげるようにしましょう。

犬が夜寝てくれない主な理由

体力が余っている、運動不足

成犬で夜にいつまでも寝ずに走り回ったり遊びを要求したりしてくる場合には、運動が足りず体力が余っている状態である可能性が高いでしょう。犬種や体の大きさによって適切な散歩時間や運動量の目安がありますが、もちろん個体差もあるため愛犬にとって十分な運動量はどれくらいかを把握しておくことが大切です。

その上で適切と思われる時間の散歩をしたり、短い時間の場合はただ歩くだけでなくドッグランに行ったり、歩く速度に変化をつけたりするのもおすすめ。

どうしても散歩に出られないときや散歩時間が十分取れない場合は、室内でボール投げや引っ張りっこなどの遊びを取り入れたり、頭を使うトレーニングを組み込んだりするなどして、心地よい疲労感を与えられるよう工夫してあげましょう。

うるさくて落ち着かない

犬が夜に眠れない原因のひとつに、寝場所の環境がよくないということが考えられます。犬は家族の存在を感じられる場所にいることを好みますが、しっかりと睡眠を取らせるためには落ち着いて休むことのできる場所にベッドを置くなどしてあげるようにしてください。

玄関や室内ドアの近くのように人の出入りが多い場所やテレビの近くなどは、すぐに目が覚めてしまい安心して眠れないので寝る場所の環境を整えてあげるようにしましょう。

認知症や病気の可能性

年齢を重ねて夜に寝ないことが増えてきたという場合には、認知症(痴呆)によるものの可能性があります。昼間にぐっすり眠ってしまい夜になると起きて夜泣きをしたり、徘徊したりするようになると完全に昼夜逆転してしまうので、できるだけ日中は声をかけたり外に出したりして起こすようにしましょう。

また、病気による痛みや不快感などが原因でうまく眠ることができないということもあります。体のどこかを気にするようなそぶりをしたり、寝ようとしているのに何度も起き上がって場所を変えたりしている場合には、体をチェックしたり獣医師に相談したりしましょう。

犬が夜寝てくれないときの対処法

子犬や飼い始めたばかりの犬の場合

自宅に迎えたばかりの犬が、夜なかなか寝ないということは珍しいことではありません。犬は環境の変化に敏感で、新しい場所で寝たり体を休めたりすることに不安を感じることがあるのです。

多くの場合は数日~1週間程度で環境にも慣れて夜きちんと眠るようになりますが、しばらくの間は夜泣きすることもあるので、決して叱ったりせず優しく対応してあげましょう。

成犬の場合

成犬で環境にも慣れているのに急に寝なくなってしまった場合には、何かしらの原因が隠れているはずです。上で紹介したように運動不足であったりストレスが溜まっていたり、体に痛みがあったりといろいろな原因が考えられるので、まずはそれを突き止めるようにしてください。

これまではしっかりと眠れていた犬の場合であれば、その原因を取り除くことでまたいつも通りの生活リズムに戻ることが大半です。

老犬の場合

認知症(痴呆)などの症状が出ていなくても、老犬になると不安や心配を感じやすくなることからうまく眠れなくなってしまうことがあります。年齢を重ねると視覚や聴覚が衰えるため、周囲の状況を把握しにくくなってしまい、神経が過敏になってしまいます。

老犬が眠れずにいるときは漠然とした不安を感じている可能性があると考え、優しく声をかけたり体に触れたりして安心させてあげてください。飼い主さんのそばで寝させるようにしたり、小さなライトをつけて部屋を少し明るい状態にしたりするなどして、犬が安心して眠れる環境・状況を考えてあげましょう。

まとめ

犬にとっても睡眠不足は心身への悪影響が大きく、いつまでも寝ずに騒いでいられると飼い主にとってもストレスや負担になってしまうことがあります。そのため、犬がしっかりと眠ることのできるように適度な運動で体力を発散し、遊びなどのコミュニケーションで気持ちを満たしてあげるようにしましょう。

また、犬のベッドや寝場所の環境が本当に心地よく眠れる場所であるかなどを再確認することも大切。快適な睡眠は犬の健康を守るためにもとても重要なことなので、犬の年齢や季節などに合わせて睡眠環境を見直してあげるといいでしょう。

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執筆ライター
ドッグトレーナーとして「犬の家庭教師」「パピーパーティ」「保護犬のトレーニング」などを多数経験。保護活動をライフワークとし、ペットマッサージセラピストやホリス…